川島高峰
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ハーバート・ビックスの『昭和天皇』の翻訳
岡部牧夫とともにハーバート・ビックスの『昭和天皇』を共訳したが、上巻のp271に以下の記述がある。
1936年8月25日、広田内閣は1937年度の全政府予算のうち約69パーセントが軍事に配分される(約330億円)と発表した。政府支出の47・7パーセントを占めた前年度の軍事予算100億円がほぼ3倍に増額されたのである。 — 上巻 & p271
坂野潤治は、330億の軍事費が1桁違うのは米語と日本語間で生じたケアレスミスだが、33億円でも当時の総予算を越えており、さらに1年で軍事費が3倍になったり、軍事費が「全政府予算の約69パーセント」になることは戦争末期以外あり得ず、このくらいのことは日本人翻訳者がチェックすべき、と苦言を呈している[1]。ちなみに坂野によると、軍事費は14億円で全政府予算の50パーセントであり、前年度の1・5倍だという(『西園寺公と政局』第5巻、p139)[2]。