愚地独歩
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世界最大の勢力を誇る空手道(フルコンタクト空手)団体・神心会の総帥。「武神」「人食いオロチ」「虎殺し」など数々の異名を持つ。かつて地下闘技場の闘士として戦い、1対1で虎を倒す荒業を成し遂げた。その強さは生きながら伝説と称され、空手家に限らず多くの格闘家から尊敬を集めている。闘士としては長く一線を退いていたが、鍛錬は怠っておらず未だ現役。
江戸っ子気質で豪放磊落な人柄だが、お茶目でひょうきんな一面ものぞかせる。その飄々とした態度は相手の怒りを買うこともしばしばあり、久々に再会した本部以蔵を憤慨させるなど枚挙に暇が無い(しかし生来の性格らしく本人は全く気にしていない模様)。また、妻の夏恵の前では度々強がりを言い、時には甘い台詞で愛を語るなど愛妻家でもある。夏恵からは「ドッポちゃん」と呼ばれている。息子は同じく神心会の師範代である愚地克巳(養子)。弟子に加藤清澄、末堂厚らがいる。
スキンヘッドと左目の付近と右頬に範馬勇次郎に付けられた傷が特徴。勇次郎との再戦で右目を失ってからは眼帯を付けている。
趣味は西部劇の鑑賞。特にジョン・ウェインがやる派手な殴り合いが好き。
独歩の逸話として有名なのが「虎殺し」である。神心会の本部ビルにもその姿が大きく描かれている。ただしあくまで過去の伝説として語られており、息子の愚地克巳ですら実話だと思っていなかったが、ドリアンとの再戦時に改めて真実であることが明かされた。独歩が進んで公言しなかった理由は虎が絶滅危惧種であるため教育者としてふさわしくないと考えたため、および話しても信用してもらえないだろうと冗談まじりに述べている。『バキ外伝 拳刃』では別のエピソードとして虎殺しが描かれており、神心会の看板に大きく載せたのも命を奪ったことへの供養のためであった。
プロフィール
- 年齢:55歳(地下闘技場編)
- ファイトスタイル:神心会空手(愚地流空手)
- 身長:178cm
- 体重:110kg
担当声優
- 中嶋比呂嗣(ゲーム『グラップラー刃牙 バキ最強列伝』)
- 麦人(テレビアニメ第1作、パチンコ版)
- 飯塚昭三(OVA版、デジタルコミック版)
- 菅生隆之(テレビアニメ第2作)
キャラクターモデル
立場や経歴は極真会館総裁大山倍達、空手家としては拳道会総師中村日出夫らがモデルであり、複数の武道家を元にしている[1]。また、作中で独歩とは別に大山倍達が存在することが明らかにされている。
名前の初期案は「うわばみ」だったが、それに付ける漢字が写植に無かったため断念。後に柔軟性があって強い、太い大蛇のイメージで「愚地」と付けたと語る[2]。
ファイトスタイル
己の肉体のみを武器とする文字通りの「空手」の美学を無骨なまでに貫く。幼少のころから積み重ねた鍛錬に裏付けされた技の数々、闘いにおける強固な意思は勇次郎をして「武神の名に恥じぬ男」と言わしめた。独歩が繰り出す技は刃牙や勇次郎でさえ回避不可能という領域に達しており、それらは全て長年にわたる鍛錬と百戦錬磨の経験に基づくものである(これに関しては「空手の基本の型全てを1日1000本、それを数十年続けることができるなら誰でも可能」と独歩が自ら評している)。
また、独歩が持つ格闘への観点はいわゆるスポーツ空手ではなく、生活すべてが戦いであり、奇襲や騙まし討ちも受ける側の未熟という過去に存在した武術家が持っていた通念に近い。不意打ちや騙し討ちはもちろん、場合によっては既に重傷を負った状態の相手を叩きのめすことさえ臆面無く敢行する(天内悠戦で不意打ちを仕掛けた際、観客が「さすが独歩、やる事が汚ねぇや」と喜んでいることから以前より常習の様子がうかがえる)。また、それらの行為を他人が行うことも全く意に介さない。ただし自ら「全身が武器」と唱える空手家としての誇りから、武器の使用は一切行わない。万一使用することがあっても、鞄や扇子、衣服などの偶然身に着けていた物のみにすべきと語っている。 空手含めた格闘技の技術や知識においても研究研鑽や他流試合等の経験などから豊富である。
なお心理戦においても、老獪どころか狡猾さまで感じさせる挑発の名人である。
攻撃
独歩が繰り出す技は正拳突き、手刀、貫き手など古くから空手道に伝わるものが多い。旧知の仲である本部以蔵の弁によれば、独歩の手足は、刃物と同じで命中した部位は全て急所と化す、というまで鍛え上げられており、こと技の一つ一つを極めるという点では他の追随を許さない。
- 虎口拳
- 親指と人差し指の間で相手の眉間を突き、一時的に視力・判断力を奪う。目潰しに似るが実質全く別の技である。
- 風摩殺
- 頬に掌打を浴びせ、相手の顎関節を外す。
- 六波返し
- 鍛え上げられた指で相手の頭頂部を強打し、頭蓋骨の縫合を外す技。
- 菩薩の拳
- 最大トーナメント編、準々決勝の渋川剛気戦で見せた技。人が生まれた時の形である菩薩の手の形で拳を作り、正拳突きを見舞う。武術の技全てに存在する「殺気」が全く無いため、護身の達人である渋川をもってしても返せない。正拳について「拳の形は本当にこれで正しいのか」と思案しながらまどろんでいた際、反射的に飛んでいた蚊をこの形の拳で叩き潰し「真の正拳」へと開眼した。
- 作者が、観音像を彫る知人から聞いた「菩薩の手の形は赤ん坊と同じ」という話から着想した技だという[3]。
- 存在してはならない技術
- 刃物と同等と評される拳足を文字通りの威力で行使し、素手で人体から骨肉を毟り取る。作中では通り魔の甲状軟骨と肋骨を引きちぎり、恥骨を粉砕した。あまりの危険性ゆえ、特殊な状況下でしか使用を解禁されない。警察の事情聴取に対しては「できることなら使いたくはない、極めて特殊な状況でしか使うべきではない、存在してはならない技術」と前置きした上で、それを踏まえて「(技の)使用法に誤りはなかった」と発言している。
- 明光
- 頸部の経穴を突いて盲人の視力を取り戻す絶技。一見逆効果に思えるが、相手は突然の視覚情報に混乱し無力化してしまう。
- 御触れ打ち
- 当てる場所を予告した後、本当に当ててしまう技。風景と同化するほどの脱力から予備動作なく放ち、体でなく心の隙間を狙うため、予告されても避けられず食らってしまう。範馬勇次郎を倒すために編み出した。
- 連撃五段打ち
- 一撃の間に五発の拳を胴に打ち込む。範馬勇次郎を倒すために編み出した技。
防御
- コツカケ
- 琉球唐手に古くから伝わる秘技。腹筋を操作して睾丸を体内へと収納し、金的への攻撃に予め備える。独歩曰く「古い空手家にとっては常識」であるとのこと。
- 前羽の構え
- 勇次郎の使う御殿手に対抗して、先に動いた方が攻撃を受けるという作戦のために使用した絶対防御の構え。
- 散眼(サンガン)
- 左右の眼を双方別々に動かすことによって視界を広げ、相手の攻撃に対応する。範馬勇次郎戦で使用。
- 廻し受け
- 両手で円を描き、あらゆる攻撃を捌く鉄壁の防御。独歩のそれはガソリンに付けられた火でさえも一瞬でかき消す程であり、ドリアンをして「ビューティフル」と言わしめた。
- 三戦(サンチン)
- 呼吸をコントロールすることにより、あらゆる攻撃に耐えるとされる防御の構え。不安定な足場でも安定した姿勢が取れる。琉球唐手が元祖とされており、現在でも多くの流派で伝承されている。弟子である末堂にも自ら伝授した。