指定薬物
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法令上の根拠
指定薬物の規制は、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(以下原則「薬機法」と略する)による。なお、同法の旧名称は「薬事法」であり、一般にはこの名称がより通用している。[1][3][4]
定義
指定薬物は、薬機法に基づき、「中枢神経系の興奮若しくは抑制又は幻覚の作用(当該作用の維持又は強化の作用を含む。)を有する蓋然性が高く、かつ、人の身体に使用された場合に保健衛生上の危害が発生するおそれがある物」として、厚生労働大臣が薬事審議会の意見を聴いて指定する。[1][3][4]
なお、大麻(大麻取締法)、覚醒剤(覚醒剤取締法)、麻薬・向精神薬(麻薬及び向精神薬取締法)、あへん・けしがら(あへん法)はそれぞれ専門の規制・取締法令があるため、本法の適用からは外れる。[1][3][4]
法改正
2007年(平成19年)4月1日薬機法改正
指定薬物制度が初めて導入された。また、後述する「個別指定」の導入により、31の物質および1の植物が指定されたのが始まりである。[5][6]
指定薬物及びこれを含有する物について、法改正により、「医療等の用途」以外の目的でする下記の行為が禁止された。ここでいう「医療等の用途」とは、「疾病の診断、治療又は予防の用途及び人の身体に対する危害の発生を伴うおそれがない用途であって、厚生労働省令で定めるもの」とされた(趣旨)。。[5][6]
- 製造、輸入、販売、授与、販売または授与目的の貯蔵や陳列
(ここでいう「授与」とは旧薬事法第76条の4で無償の譲渡と定義されている)
法改正以前の旧薬事法時代においては、指定薬物や個別指定の仕組みはこの法令に存在しなかったため、いわゆる脱法ドラッグ対策としては、「無承認・無許可による医薬品のやり取り」としての取締りが行われていたが、迅速性・包括性に限界があると指摘されていた。[7][5][6][8]
2014年(平成26年)4月1日薬機法改正
指定薬物及びこれを含有する物について、法改正により、「医療等の用途」以外の目的でする下記の行為が禁止された。[9]
- 製造、輸入、販売、授与、販売または授与目的の貯蔵や陳列
- 所持、使用、購入、譲り受け (新たに追加)
違反した場合、単純行為で3年以下の拘禁刑若しくは300万円以下の罰金(情状により併科)、業として行った場合(反復、習慣的、業務的など)には5年以下の拘禁刑若しくは500万円以下の罰金(情状により併科)が科される。[9][2]
また2014年法改正に先立って、2013年(平成25年)3月22日施行の改正厚生労働省令[3]医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則)により、後述する「包括指定」制度が導入され、合成カンナビノイドなど772物質が指定された。[10]
対象物質
指定薬物の規制対象物質の指定方法には主に2通りがある。[11]
- 個別指定
- 個々の物質名を指定する。[11]
- 包括指定
- 化学構造が類似する物質群を包括的に指定する。具体的には、特定の化学構造すなわち物質構造の基本骨格および側鎖をまとめて指定することにより、一つの指定で数100種類の類似物質を包括的に規制できる。[11]
指定された物質等の数は、2026年6月1日以降時点で2,480物質に上っており、物質等は随時追加されている[12]。(詳細は厚生労働省ホームページ「指定薬物名称・構造式一覧」[13]を参照。)
なお、ホームページはあくまでも参考情報の提示に留まり、厳格な法規制は薬事法および薬事法施行規則などにより指定された指定薬物などを基準として実施される。