放射能汚染対策
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チェルノブイリ近郊の無人の町プリピャチ
原子力事故は放射性物質を広範な地域に拡散し地域住民の健康に影響を与えかねない。放射能汚染から住民および災害復旧作業者などを守るために初期の汚染予測および引き続く地域の放射線量の実測やサンプル調査をもとに住民の避難・移住や食料・飲料水などの摂取制限を実施する必要が出てくる。災害復旧作業者については個人の健康に対するリスクと公衆や重要な社会資産(例えば発電所)の保護・保全とを考慮した被曝上限値の設定と、被曝環境下での作業における総被曝量の計測が必要になる。各国の行政機関では国際放射線防護委員会(ICRP)などの勧告に従い災害時の対応マニュアルを制定している。
チェルノブイリ原発事故
20世紀半ばから開発・運用の始まった核兵器や原子力発電では過去何度か重大な事故を起こしてきた。事故が起きれば広範囲にわたる放射能汚染をおこし社会に甚大な被害を及ぼすため、事故を起こさない為の最大限の努力がされてきた。それが故に原発の安全神話が広まり事故が起きた際の対応の策定がなおざりにされてきた。しかし事故は起きており、また起きるであろう事故に対する体制を過去の教訓から学び準備する必要がある。
→詳細は「チェルノブイリ原子力発電所事故」を参照
- 事故の隠匿
- 避難の遅れ
- 復旧作業者の不十分な防護器具
福島原発事故
→詳細は「福島原発事故」を参照
- 初期の汚染予測の失敗
- 二転三転した避難地域指定
- 不十分だった屋内退避住民への支援。
- 事故に直面してからの被曝しきい値の変更
- 災害復旧装備・装置・機器類の不備
- 十分でなかった汚染地区の把握と農作物の管理
- 重大事故を想定した住民の避難、救助、除染訓練
日本における体制
→「CBRNE § 日本におけるCBRNE災害対処」も参照
住民の対汚染指針
復旧作業者の被曝限度
「放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律」では放射線業務従事者に係る平時および災害時の線量限度を以下のように規定している。
| 実効線量限度(mSv) | 期間 | μSv/時 | 対象 注5 | 等価線量限度 mSv (組織荷重係数= ) | 備考 | ||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 皮膚 (=0.01) | 目の水晶体 (=0.05) | ||||||
| 通常作業時 | |||||||
| 1注1 | 8か月注2 | 約0.17注3 | 妊婦 | 500 /年 | 150 /年 | 腹部表面の等価線量限度は2 mSv 電離放射線障害防止規則第5条および第6条 東日本大震災により生じた放射性物質により汚染された土壌等を除染するための業務等に係る電離放射線障害防止規則第4条 参考(生殖腺の組織荷重係数=0.08 ICRP103勧告) | |
| 5 | 3ヶ月 | 10注4 | 女 | 20 mSv/年、100 mSv/5年、結果的に通期で妊娠していなかった場合 電離放射線障害防止規則第4条第2項および第5条 東日本大震災により生じた放射性物質により汚染された土壌等を除染するための業務等に係る電離放射線障害防止規則第3条第2項 | |||
| 50 | 1年 | 25注4 | 男 | 単年で最大50 mSv、ただしその前後5年間で100 mSvを超えてはならない。平均20 mSv/年 電離放射線障害防止規則第4条第1項および第5条 東日本大震災により生じた放射性物質により汚染された土壌等を除染するための業務等に係る電離放射線障害防止規則第3条第1項 | |||
| 100 | 5年 | 10注4 | 男 | ||||
| 緊急災害復旧作業(民間の臨時復旧作業者も含む) | |||||||
| 100 | 累計 | 33注6 | 男 | 1000 | 300 | 原子炉の冷却や放射性物質放出抑制設備の機能維持のための作業者 電離放射線障害防止規則第7条第2項 | |
| 出典)日本原子力研究開発機構 「放射線業務従事者に係る線量限度」より 閲覧2011-7-15 高度情報科学技術研究機構ATOMICA「緊急作業に係る線量限度2002年2月」閲覧2011-7-17
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