政敵の悪魔化
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定義
ジュールズ・ボイコフは政敵の悪魔化を以下の4つに定義する[3]。
- メディアも国家も、敵の本質的な性質を道徳的な善悪の枠に当てはめて描写する
- 敵の性格は、マニ教的な善悪二元論的手法で描かれる
- これらの悪魔的描写は主に国家によって発信される
- 国家側からの重大な反論がない
事例
政敵に対する悪魔化は歴史上ほとんどの時代に使われてきた。トゥキディデスは古代ギリシャでその例を記録した[4]。
フィリップ・ナイトレイは、政敵(最初はその指導者、後に個人)の悪魔化は、西側メディアが従う予測可能なパターンとなり、最終段階は残虐行為であると信じていた。
第二次世界大戦中、敵国に対する悪魔化や旗を振る愛国心を含むプロパガンダドキュメンタリーが、米国国務省や米国の他の州機関によって作成され、承認された後に配布された[5][6]。また、ナチス・ドイツによるユダヤ人、ロマ人などへの悪魔的プロパガンダはホロコーストへと繋がった。
2022年11月、ジャーナリストの古森義久は、2006年の第1次安倍政権発足当時、安倍に対し日本国内外の一部メディアや研究者から「ナショナリスト」「軍国主義者」「歴史修正主義者」「戦前への復帰主義者」などと批判する言説がみられたとしたうえで、これらを安倍晋三の「悪魔化」と表現し、事実に反するデマゴーグ的中傷であったと論じた[7]。
安倍晋三は2019年2月に2009年からの民主党政権を、「悪夢」と自民党大会で発言した[8]。これに対し、立憲民主党の岡田克也が国会で発言の撤回を求めたが、安倍はその後もこの表現を繰り返し使用した[9][8]。
2024年10月、公明党は旧民主党政権について、政権公約の破綻や外交・安全保障政策、「政治とカネ」を巡る問題および東日本大震災への対応などを挙げ、これらは「大罪」であったと主張し、党公式サイト上で「“悪夢”の旧民主党政権 再来許すな」と題した記事を掲載し批判した[10]。
2024年11月、ドナルド・トランプは、ウィスコンシン州ミルウォーキーで開催された共和党全国大会の演説で、「政治的な意見が異なる相手を悪魔化するのをやめるときだ」と述べ、保守派とリベラル派の間で深まる政治的分断の解消を訴えた[11]。
擬人化と悪魔化
第一次世界大戦中にロシアのマスメディアによって悪魔化されたカイザー・ヴィルヘルム2世のように、敵が個人であれば、悪魔化は簡単に実行できる[12]。