日立三菱水力

From Wikipedia, the free encyclopedia

本社所在地 108-0014
東京都港区5丁目29-14
設立 2011年平成23年)5月
(エイチエム水力株式会社として)
日立三菱水力株式会社
Hitachi Mitsubishi Hydro Corporation
種類 株式会社
本社所在地 108-0014
東京都港区5丁目29-14
設立 2011年平成23年)5月
(エイチエム水力株式会社として)
業種 機械 / 電気機器
資本金 20億
売上高 354億2,100万(2024年度)
決算期 3月31日
主要株主 日立製作所 50%
三菱電機 30%
三菱重工業 20%
外部リンク www.hm-hydro.com
テンプレートを表示

日立三菱水力株式会社(ひたちみつびしすいりょく、: Hitachi Mitsubishi Hydro Corporation)は、東京都港区本社を置く、水力発電システムを専業とする日本企業である[1]

2011年平成23年)10月1日日立製作所三菱電機三菱重工業の3社が有していた水力発電システム事業を統合して設立された合弁企業である[2]資本金は20億であり、出資比率は、日立製作所が50%、三菱電機が30%、三菱重工業が20%となっている[1]

水力発電システムの販売、エンジニアリング、据付、工事保守メンテナンスのほか、水車や発電機などの主要機器の開発、設計製造を一貫して手掛けている[1]。出資元である各社の技術を結集して水力発電ソリューションを提供し、再生可能エネルギーの要となる水力発電所の安定稼働を推進することで、脱炭素社会カーボンニュートラル)の実現に貢献している[3]

事業の強み

日本世界第2位の揚水発電所保有国であり、日立三菱水力は日本国内の揚水発電設備においてトップシェアを有している[4]。揚水発電は、短時間で出力が動揺する再生可能エネルギーの調整役や、電力需要が低い時間帯から高い時間帯へ電力を移動させる手段として国内外でニーズが高まっている[4]

特に同社が世界に先駆けて開発した「可変速揚水発電システム」は、高速で入出力量を制御できる特徴を持つ[4]。急激な出力変動にも迅速に応答して電力系統への負荷を軽減できるため、海外からも高い注目を集めている[4]

沿革

日立製作所、三菱電機、三菱重工業の3社時代から日立三菱水力の設立以降に至るまで、前例のない技術に挑み続け、日本の水力発電の最前線で数多くの「No.1」や「世界初」を生み出してきた挑戦の歴史を持つ[5][6]

統合前

  • 1912年大正元年) - 【日立】峰ノ沢鉱山向け横軸ペルトン水車発電機が運転開始。
  • 1915年(大正4年) - 【三菱重工】日本窒素肥料(現・JNC)内大臣川向け横軸ペルトン水車が運転開始。
  • 1916年(大正5年) - 【三菱電機】吉岡鉱山向け発電機が運転開始。
  • 1930年代 - 日立製作所、三菱電機、三菱重工業が水力発電設備の輸出を開始。
  • 1959年昭和34年) - 【日立】四国電力大森川発電所向けフランシス形ポンプ水車、発電電動機が運転開始(可逆式ポンプ水車初号機)。
  • 1961年(昭和36年) - 【日立】関西電力黒部川第四発電所3号機向けペルトン水車、発電機が運転開始(当時の国内最大出力のペルトン水車)。
  • 1969年(昭和44年) - 【三菱電機・三菱重工】中部電力高根第一水力発電所3・4号機向けデリア形ポンプ水車・発電電動機が運転開始(可逆式ポンプ水車・発電電動機初号機)。
  • 1984年(昭和59年) - 【日立・三菱電機】ベネズエラ・グリII発電所向けフランシス水車(11・13・14号機)、発電機(11号機)が運転開始(発電機は当時の空冷式として世界最大容量クラス)。
  • 1993年平成5年)
    • 【三菱電機・三菱重工】北海道電力高見発電所2号機向けデリア形ポンプ水車、発電電動機が運転開始。10万kWクラスの可変速、およびデリア形の可変速として世界初となる可変速揚水初号機。
    • 【日立】関西電力大河内発電所4号機向けフランシス形ポンプ水車、発電電動機が運転開始。30万kWクラスの可変速揚水発電として世界初となる可変速揚水初号機。
  • 1999年(平成11年) - 【日立】東京電力葛野川発電所1号機向けフランシス形ポンプ水車、発電電動機が運転開始(単段世界最高落差大容量ポンプ水車、当時の国内最大容量発電電動機)。
  • 2000年(平成12年) - 【三菱電機・三菱重工】東京電力葛野川発電所2号機向けフランシス形ポンプ水車、発電電動機が運転開始。
  • 2007年(平成19年) - 【日立】九州電力小丸川発電所4号機向けフランシス形ポンプ水車、発電電動機が運転開始(二次励磁可変速揚水としては回転速度世界最速)。
  • 2009年(平成21年) - 【三菱電機・三菱重工】九州電力小丸川発電所3号機向けフランシス形ポンプ水車、発電電動機が運転開始。
  • 2010年(平成22年) - 【三菱電機・三菱重工】スロベニア・アブチェ(Avče)発電所向けフランシス形ポンプ水車、発電電動機が運転開始(可変速揚水輸出初号機)。

日立三菱水力設立後

  • 2011年(平成23年)
    • 3月30日 - 日立製作所、三菱電機、三菱重工業の3社間で、水力発電システム事業の統合に関する基本合意を締結[7]
    • 5月 - 事業統合の受け皿となる準備会社として、日立製作所の子会社である「エイチエム水力株式会社」を設立[8]
    • 10月1日 - 日立製作所、三菱電機、三菱重工業の対象事業を会社分割(吸収分割)によりエイチエム水力へ承継し、「日立三菱水力株式会社」に商号を変更して営業を開始[8]
  • 2016年(平成28年) - 台湾青山発電所向けフランシス水車、発電機が運転開始。
  • 2018年(平成30年) - 関西電力奥多々良木発電所2号機向けフランシス形ポンプ水車、発電電動機が運転開始(定速機のポンプ水車、発電電動機をともに可変速化したのは世界初)。
  • 2019年令和元年)
    • ラオス・ナムニアップ1発電所主発電所向けフランシス水車、発電機が運転開始。
    • ラオス・ナムニアップ1発電所逆調発電所向けバルブ水車、発電機が運転開始。
    • 北海道電力高見発電所2号機向けデリア形ポンプ水車、発電電動機の可変速揚水大規模改修を実施。
  • 2020年(令和2年) - 関西電力大河内発電所4号機向け発電電動機の可変速揚水大規模改修を実施。

拠点

[9]

  • 本社 - 東京都港区5丁目29-14
  • 日立拠点 - 茨城県日立市幸町3丁目2-2(日立製作所 日立事業所内)
  • 大みか拠点 - 茨城県日立市大みか町5丁目2-1(日立製作所 大みか事業所内)
  • 神戸拠点 - 兵庫県神戸市兵庫区和田崎町1丁目1-2(三菱電機 神戸製作所内)
  • 高砂拠点 - 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目8-30(三菱重工業 高砂製作所近隣)

納入実績

国内向け水車発電機の納入において国内No.1(トップシェア)を誇る[10]。日本の水力発電設備における具体的な納入実績として、水車は累計30,000MW以上、発電機は累計33,000MVA以上に上る[11]

脚注

関連項目

外部リンク

Related Articles

Wikiwand AI