暗黒彗星
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暗黒彗星としての振る舞いが最初に観測された天体は、2017年に発見された恒星間天体であるオウムアムアである[4]。この天体は太陽系を離脱しながら太陽光圧やヤルコフスキー効果だけでは説明できない大きな非重力加速度を見せた[4]。これが注目されたのは、彗星の観測ではままあることだが、スピッツァー宇宙望遠鏡でも彗星を特徴とする活動が観測されなかったためである[4][2]。天体物理学者のダリル・セリグマンは彗星特有の軌道変化を見せたが、その典型的な特徴である尾やコマは観測されなかった
と述べている[5]。この説明のつかない加速度は太陽の方向と逆向きであったため、天体表面の日向側から流出する気体によるものとの仮説が立てられた[4]。
セリグマンを中心とするチームが小惑星帯において同様の挙動を示す小惑星の探索を開始し、2024年までに14個識別した[1][6]。この天体群は2つのグループに分類された[6]。軌道が外側の外太陽系暗黒彗星は、絶対光度が大きく直径が数百メートル以上の大型天体からなる[7]。軌道半径も大きく、木星の遠日点近傍を通過する木星族の彗星に類似する[7]。内側の内太陽系暗黒彗星は直径が50メートル以下の小型の天体で、円に近い軌道を示している[7]。