月世界の女
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| 月世界の女 | |
|---|---|
| Frau im Mond | |
| 監督 | フリッツ・ラング |
| 脚本 |
フリッツ・ラング テア・フォン・ハルボウ |
| 原作 | テア・フォン・ハルボウ |
| 製作 | フリッツ・ラング |
| 出演者 |
ヴィリー・フリッチ ゲルダ・マウルス クラウス・ポール |
| 撮影 | クルト・クーラン 他 |
| 配給 | ウーファ |
| 公開 |
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| 上映時間 | 156分 / 200分 (2000年レストア版) / スペイン:104分 / スペインDVD:162分 / アメリカ:95分 / 西ドイツ(1970年):91分 |
| 製作国 |
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| 言語 | サイレント映画 |
『月世界の女』(げつせかいのおんな、独: Frau im Mond)は、ドイツのサイレント映画である。
初公開は1929年10月15日、ベルリンのウーファ・パラスト・アム・ツォー、観客は2000人だった[3]。監督はフリッツ・ラングで、当時彼の妻だったテア・フォン・ハルボウが前年に出版した小説『Die Frau im Mond』を原作としている。1928年10月から1929年6月にかけて、ベルリン近郊のノイバーベルスベルクにあるUFAスタジオで撮影された[3]。
ロケットの発射シーンでは多段式ロケットを採用するなど当時としては画期的で[4][5]、本格的SF映画の古典の一つとみなされている[4]。
影響
ロケット打ち上げシーンは、実際の宇宙開発にも大きな影響を与えた。とくにアメリカの宇宙開発競争への影響が指摘されている。
- ロケットは高い建物の中で建造され、発射台に移動される。
- ロケット発射にあたってカウントダウンが用いられる[4][6]。カウントダウンはこの映画で最初に用いられ、以後、実際のロケット発射に使われるようになった。[2]
- ロケットは水を張ったプールから打ち上げられる。現在でも水は発射時の高熱の吸収・放散および排気音を抑えるために用いられている。
- 宇宙空間でロケットは切り離される。現代の多段式ロケットの原理である。
- 乗組員は打ち上げ時と軌道に乗る前の加速時の耐Gのため水平ベッドに横たわる。
- 無重力時に床に足を固定させる。(現在は面ファスナーを使用)。
映画の科学考証にあたったのはロケット工学者のヘルマン・オーベルトである。オーベルトは映画のためにロケットを建造するつもりだったものの、期間と技術的問題でできなかったが 宇宙旅行協会のヴェルナー・フォン・ブラウンたちの間で評判となり、ペーネミュンデ陸軍兵器実験場で最初の打ち上げに成功したV2ロケットの基部には「Frau im Mond」のロゴが描かれていた[7]。オーベルト以外にも、後にアメリカに渡り科学ライターとなるウィリー・レイが監修として参加している。こうした点はナチスが極秘裏に勧めていたV2ロケット計画と酷似していたため、1933年から1945年の間、上映禁止になっている[8]。
スタッフ

- 監督:フリッツ・ラング
- 原作:テア・フォン・ハルボウ
- 脚本:テア・フォン・ハルボウ
- 撮影:クルト・クーラン、オスカー・フィッシンガー、コンスタンチン・イルメン・チェット、オットー・カントレク
キャスト
- ヘリウス - ヴィリー・フリッチ
- マンフェルト教授 - クラウス・ポール
- フリーデ - ゲルダ・マウルス
- ヴィンデガー - グスタフ・フォン・ヴァンゲンハイム
- ターナー - フリッツ・ラスプ
- グスタフ - グストル・グステッテンバウアー