東芝HDB 800形ハイブリッド機関車
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| 東芝HDB 800形ハイブリッド機関車 DBカーゴ1018形ハイブリッド機関車 | |
|---|---|
| 基本情報 | |
| 製造所 | 東芝 |
| 製造年 | 2024年 - |
| 製造数 | 8両(2025年時点) |
| 主要諸元 | |
| 軸配置 | Bo'Bo' |
| 軌間 | 1,435 mm |
| 最高速度 | 100 km/h |
| 機関 | MAN製(2基) |
| 機関出力 | 490 kW |
| 主電動機 | TSA TGE 64-28-6 |
| 出力 | 750 kW |
| 引張力 | 300 kN |
| 制御方式 | VVVFインバータ制御(IGBT素子) |
| 備考 | 主要数値は[1][2][3][4][5][6][7][8][9]に基づく。 |
東芝HDB 800形ハイブリッド機関車(とうしばエイチディービー800がたハイブリッドきかんしゃ)は、日本の電機メーカーである東芝の子会社である東芝鉄道システム欧州社(Toshiba Rail Europe GmbH、TRG)が展開するハイブリッド機関車。ディーゼルエンジンを用いた発電機および充電池(リチウムイオン二次電池)から供給された電力で主電動機を駆動させるシリーズハイブリッド方式を採用しており、ヨーロッパの鉄道路線向けに展開が行われている[1][2][3][5][10][11]。
操車場での貨車の入換作業や短距離での運行を目的に開発された機関車。省エネ化や排出ガスの軽減を目的として、機器の小型化や軽量化に長けた「シリーズハイブリッド方式」が採用されている[8][10][12]。
発電機にはオーストリアのTSA(Traktionssysteme Austria)が開発した「TGE 64-28-6形」が使用されている。これはHDB 800に導入可能な複数の電力供給システムに対応している他、台車の転がり軸受の微小振動によって起こされる摩耗現象であるフォールス・ブリネリングを防止する機構が備わっている。ヨーロッパの排ガス規制(Stage V)に対応したディーゼルエンジンはMAN製のものが採用されており、出力は490 kWである[8][4][5][13]。
搭載されるバッテリー装置には、東芝が開発したチタン酸リチウムを用いるリチウムイオン二次電池である「SCiB」バッテリモジュール(1基につき61.8 kWh)が使われており、1つの装置につき56個が直列に繋がれている。これらのバッテリー装置の容量は120kWhで、冷却装置は主変換装置と同様の水冷式が採用されている。また、故障発生時には早期に異常を検知し、その箇所をシステムから切り離す機構が備わっている。加えて、これらは鉄道用機器における規格(EN 50126、EN 50129)に基づいた、安全性を示す「SIL 4(Safety Integrity Level 4)」の認定証を取得した機器を用いている[8][9][12][14][15]。
これらの発電システムや主変換装置、主電動機といった主回路システムは車両内に2基備わっており、冗長性を高める事による信頼性確保が行われている[10]。
運用
DBカーゴ
2020年、DBカーゴは老朽化した既存のディーゼル機関車の置き換えおよびエネルギー節約を目的に、東芝との間にHDB 800形を50両導入する契約を交わし、更に50両をレールプール(Railpool)が購入した上でリースする事を発表した。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)やロシア連邦のウクライナ侵攻の影響によるスケジュールの遅延が生じたものの、2024年に最初の試作車が完成し、2025年時点で試運転が進められ、ドイツ鉄道側からの承認待ちの段階にあった。また、これらの車両についてはドイツ鉄道から「1018形」という形式名が与えられていた[1][4][5][6][7][9]。
しかし同年12月、東芝は欧州連合における承認手続きの複雑さや鉄道市場の状況変化を理由に、DBカーゴとの間に導入プロジェクトの中止に関する合意を締結した。この時点で既に8両のHDB 800形(1018形)が完成していたが、これらは営業運転に就く事無く、2026年以降解体処分が行われている[9][16][17]。