松下文法
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説話の構成
言語の三階段
松下の理論においては、一般に「説話」(言語行為)は構成要素は次のものからなる[2]。
の三段階をふむ。これを松下文法では言語の三階段(げんごのさんかいだん)と呼ぶ。
「詞」と「原辞」には、統語論の要素と形態論の要素というレベルの区別が担わされている。例えば、名詞「桜を」「桜」はともに詞であり、「桜」はまた原辞でもある。これは形態論における自由形式が統語論における語にもなることを考えると理解しやすいだろう。一方「を」は原辞であって、これ単独では詞になりえない(束縛形式にあたる)。詞である「桜」のような名詞とともにさらに大きな詞を構成して断句の要素となる。
原辞は詞(単語)の構成要素で、最も基本的な文法単位である。形態素に相当するが、接頭辞・接尾辞のほか助詞・助動詞もここに入る。助詞・助動詞を詞(単語)と認めなかったのは松下文法の大きな特徴の一つである。
詞は断句を構成する要素であるが、詞が集まれば必ず断句となるわけではないことが経験上知られている。松下の理論はこの点を説明するために、断句を成立させる要件として統覚[注釈 2](独: Apperzeption)を持ち出した。
詞の間に緊密な関係を持ち、そしてそのような複合体が他のものに従属していない場合、断句となり得る。しかしこれだけではなり得るだけで断句とはいえない。断句となるためには、要件を備えている複合体が統覚作用という統一性を帯びて断句となる。
なお、統覚作用が重視されているのは、当時は要素主義・統覚心理学が隆盛しており、20世紀の構造主義やゲシュタルト心理学はまだまだ未発達であったという時代背景も挙げられる[4]。
思念の二階段
また、一般に思想・思考は、
- 観念
- 断定
以下の二段階をふむ。これを思念の二階段(しねんのにかいだん)と呼ぶ。
原辞と詞は観念と、断定は断句と対応する。即ち、
- 観念 - 原辞・詞
- 断定 ‐ 断句
のような関係があり、「言語の三階段を論ずるには思想の構成の過程を考察する必要」[5]が生じる。
文法学の体系
松下文法では、文法学の体系を以下のように構成する。
- 文法学
- 総論
- 各論
- 原辞論
- 詞論
- 詞の単独論(etymology)
- 詞の本性論
- 詞の副性論
- 相の論
- 格の論
- 詞の相関論(syntax)
- 詞の単独論(etymology)
断句は詞論によって説明可能であるとされ、断句論は存在しない。
原辞の分類
詞の分類
- 詞
- 観念詞
- 事物
- 名詞
- 本名詞
- 代名詞
- 未定名詞
- 形式名詞
- 名詞
- 作用
- 動詞
- 動作詞
- 形容詞
- 動詞
- 属性
- 連用
- 副詞
- 実質副詞
- 帰著副詞
- 接続詞
- 副詞
- 連体
- 副体詞
- 連用
- 事物
- 主観詞
- 感動詞
- 実質感動詞
- 形式感動詞
- 感動詞
- 観念詞