枝打ち From Wikipedia, the free encyclopedia 枝打ち(えだうち)は、樹木の枝を幹から切り落とす作業のこと。林業における保育作業の一つ。 人工林では、植栽木が成長して樹冠がうっ閉するに従い、日当たりの悪い下枝は幹の成長に寄与しなくなる。このことから無節もしくは節の少ない木材生産など(後述)を目指して枝打ちが行われる。また、上下で太さの差が少ない完満な幹の材をつくるために、強度の高い枝打ち[注 1]が行われることもある[2]。日本では、1990年代以降に材価が低迷して良質材生産の採算が取り難くなったこと[3]、節の存在も消費者から受け入れられるようになったことから必要性は低下しつつある。 商品価値を確保するための行為 樹木の枝の部分は、製材した際に節として現れるが、この節の部分が生じないよう、生じたとしても抜け落ち(抜け節)たりしないように、あらかじめ下層の枝を切り落とし、製材にした際の商品価値を高めるという人工林では重要視される作業である。生きている枝が節になってできる「生き節」は、無節より自然である、また木材が割れにくくなるとして評価されることもあるが、枯れた枝が巻き込まれてできる「死に節」は、見た目も悪く、強度も劣るため、避けられる。 社会的要請からの行為 1990年代以降は商品価値の観点ばかりではなく、スギやヒノキについては枝打ちが花粉症対策に効果があるものとして、補助制度の拡充が行われるなど、必要な森林整備の一つとして重要視されるようになった。また、間伐と同じく林床の下層植生の成育を通じて土壌流出の防止にも効果があることから、劣悪な状態の保安林などにおいては公共事業としても実施されている。 補助制度 国、都道府県、市町村により、枝打ちを森林組合に委託する費用の一部を補助する制度などが存在する。 枝打ち作業 身長程度の高さであれば、ナタやノコギリにより作業を行う。それ以上の高さでは、「ぶり縄」とよばれる棒と紐を結んだ道具や、枝打ち用梯子、枝打ち用の柄の長い鋸やポールソーなどが用いられる。 ノコギリを回転させながら機械が木を昇降する「自動枝打ち機」も開発されたが、重量が大きく、斜面での運搬が困難であることから、一般的に普及するまでには至っていない。 脚注 注釈 ↑ 一度に大量の枝を切ったり枝打ちの回数を増やすこと[1] 出典 ↑ 枝打ち技術を見直そう 北海道立林業試験場 ↑ 佐藤大七郎「えだうち」『新版 林業百科事典』第2版第5刷 p52-53 日本林業技術協会 1984年(昭和59年)発行 ↑ “林業白書 第1部第IV章第1節 木材需給の動向(3)”. 林野庁. 2020年5月25日閲覧。 関連項目 全国育樹祭 土砂災害 間伐 剪定 外部リンク 表話編歴林業(第一次産業)職業 林業従事者 チェーンソー作業者 立木の伐木作業者 木材商 林業架線作業主任者 林業コンサルタント 林業普及指導員 施業 森林計画 伐採 主伐 間伐 除伐 皆伐 択伐 本数調整伐 枝打ち 植林 製材 使用工具 チェーンソー 斧 鉈 鋸 運搬 林道 スーパー林道 木馬道 森林鉄道 筏衆(英語版) 鉄砲堰 木材流送 Timber slide(英語版) Log flume(英語版) 修羅 鳶口 対象物 木材 台杉 特定生産物 薪 木炭 漆 竹 椎茸 オガライト 関連団体 森林研究・整備機構 東京都林業試験場 徳川林政史研究所 北海道立林産試験場 林業・木材製造業労働災害防止協会 わかやま森林と緑の公社 森林組合 全国森林組合連合会 美作森林組合 所管官庁 林野庁 森林管理局 森林管理署 関連法令 森林法 森林・林業基本法 森林組合法 林業労働力の確保の促進に関する法律 農林中央金庫法 森林経営管理法 森林病害虫等防除法 林業種苗法 関連項目 違法伐採 アグロフォレストリー アルカイム (木材販売業) ウッドマイルズ 間伐推進強化月間 草刈十字軍 クローン林業 山林所得 白鳥貯木場 森林科学科 杉の溝腐病 世界農林業センサス 天然更新 伐採木測定法 萌芽更新 緑の雇用 吉野林業 関連カテゴリ Category:林業 Category:日本の農林水産業 Category:森林組合 Category:森林鉄道 Category:林道 Category:林野庁 Related Articles