森ガキ侑大
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広島工業大学高等学校を経て、広島工業大学を卒業[4]。大学在学中、1台のビデオカメラを手に独学でドキュメンタリー映像の制作を開始。自ら現場へ足を運び、被写体と対峙する実地での撮影を通じて映像制作の基礎を習得した[5]。大学卒業後、映像ディレクターを志し福岡県へ拠点を移す[3]。
- 2006年
- 株式会社ティー・アンド・イー(T&E)に入社。CMディレクターとしての活動を開始[3]
- 2014年
- 短編映画『ゼンマイ式夫婦』を監督。第13回小津安二郎記念蓼科高原映画祭・短編映画コンクールにて準グランプリを受賞[6]
- 2017年
- クリエイター集団「クジラ」を設立[7]
- 11月 映画『おじいちゃん、死んじゃったって。』にて長編映画監督デビュー[8]。第21回タリン・ブラックナイト映画祭にてNETPAC賞を受賞[9][10]
- 2019年
- 2024年
- 7月 映画『愛に乱暴』が第58回カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭コンペティション部門に選出[12]
- 2025年
作品
映画
- 『おじいちゃん、死んじゃったって。』(2017年11月4日公開、マグネタイズ / 松竹メディア事業部) - 監督[8][14][15]
- 『さんかく窓の外側は夜』(2021年1月22日公開、松竹) - 監督[16][17]
- 『人と仕事』(2021年10月8日公開、スターサンズ / KADOKAWA) - 監督・撮影[18][19][20]
- 『愛に乱暴』(2024年8月30日公開、東京テアトル) - 監督・脚本[1][21][22][23]
- 『架空の犬と嘘をつく猫』(2026年1月9日公開、ポニーキャニオン) - 監督[24][25]
短編映画
テレビドラマ
- シリーズ・江戸川乱歩短編集II 妖しい愛の物語『算盤が恋を語る話』(2018年12月30日、NHK BSプレミアム) - 演出[27]
- 『坂の途中の家』(2019年4月27日 - 6月1日、WOWOW) - 演出(全6話)[28][11]
- 『時効警察はじめました』 第4話(2019年11月8日、テレビ朝日) - 演出[29]
- 『神木隆之介の撮休』 第3話・第6話(2022年1月21日 - 2月25日、WOWOW) - 演出[30][31]
- 『叫ばないと生きていけない』(2022年1月9日 - 3月6日、RCCテレビ) - 演出・原案・脚本[32]
- 『海の見える理髪店』(2022年3月31日、NHK BSプレミアム) - 演出[33]
配信ドラマ・SNS作品
ミュージック・ビデオ
- 新しい学校のリーダーズ『学校行けやあ゛』(2017年) - 演出[35]
- Yogee New Waves『SAYONARAMATA』(2017年) - 演出[36]
主なTVCM
- 阪九フェリー「わがままシリーズ わがままな妻/わがままな妻・片道」(2011年) - 監督[37]
- 武蔵野銀行 企業広告「ウソ発見器」(2012年) - 監督[38]
- ロッテ トッポ「トッポ 将来の夢」(2014年) - 監督[39]
- セメダイン 90周年記念企画「戦隊者風他」(2014年) - 監督[40]
- 日清食品 カップヌードル「日清 カップヌードル バカッコイイ篇」(2015年) - 監督[41]
- ソフトバンク 企業「白戸家 ぎっくり腰篇/帰省篇/焼きそば 似顔絵篇/つながる旅篇/人生という旅篇/運試し篇/山口に行く篇C(事前受付中)/中華飯店篇/声変わり篇/声変わり篇 CP」(2015年) - 監督[42]
- 日本マイクロソフト Surface Pro 3「zettai篇」(2015年) - 監督[43]
- KeePer技研 キーパーコーティング「キーパーコーティング ミラー篇B」(2016年) - 監督[44]
- KeePer技研 キーパーコーティング「ミラー篇 A/ミラー篇 B」(2016年) - 監督[45]
- 資生堂 表情プロジェクト「資生堂 表情プロジェクト「宣言」篇(EX) 90秒/資生堂 表情プロジェクト「怒ろう」篇 15秒/資生堂 表情プロジェクト「悩もう」篇 15秒/資生堂 表情プロジェクト「泣こう」篇 15秒/資生堂 表情プロジェクト「のめり込もう」篇 15秒」(2017年) - 監督[46]
- クラシエ いち髪「ダメージからのお告げ」篇(2017年) - 監督[47]
- 日清食品 お椀で食べるカップヌードル「何でもいいから篇」(2018年) - 監督[48]
- 日清食品 カップヌードル「ヨナオシジャングル」(2020年) - 監督[49]
- スクウェア・エニックス ドラゴンクエストウォーク「2周年記念ドラマCM」篇(2021年) - 監督[50]
- 明星食品 麺神「袋から麺です」篇(2021年) - 監督[51]
人物・作風
映像制作の原点
高校時代までは陸上競技に打ち込み、県大会上位に入る実力を持っていたが、同郷の為末大の記録を目の当たりにしたことで競技を断念。この挫折を機に、レンタルビデオ店で映画を観るようになったことが映像の世界へ進む原点となる[52]。大学在学中より独学でドキュメンタリー制作を開始[4]。当時はカメラ1台でアポイントなしの撮影を行うなど、現場での下積みを経験する[52]。
演出手法と「生理的反応」
役者が頭で作る芝居よりも、環境に反応して漏れ出てしまう生理的な反応を重視する[23]。キャリア初期に独学でドキュメンタリー制作を行い、現実の熱量を目の当たりにしてきた経験が背景にあると語る[52]。
- 予定調和の排除
- フィクションの現場であっても、カメラを役者の呼吸を待つ装置として機能させる[53]。役者に細かい動線を指示せず、その場で動きたいように動いてもらうことで、予定調和を崩す手法を採ることが多い[20]。
- 「順撮り」による感情の蓄積
- 『愛に乱暴』では、物語の時系列に沿って撮影する「順撮り」を採用[23]。役者がその場所で過ごした時間や、積み重なった疲労、ストレス等の生理的な変化を映像に定着させる狙いがあると語る[21]。本当に疲れ切った瞬間の呼吸を撮ることを自身の演出論としている[23]。
映像表現への拘り
CM制作会社時代、映像の基礎を身につけるため15秒CMを絵コンテに模写する作業を繰り返していた[52]。その経験から映像の構成を論理的に分析し、ゴールから逆算して必要な要素を組み立てる「逆算」の思考を重視する[52]。視覚的・聴覚的な質感の設計を行う[22]。
- 色彩と画角: 『さんかく窓の外側は夜』では白と黒を基調とした色彩設計で内面を表現し、『愛に乱暴』ではフィルム撮影と4:3の画角を採用することで閉塞感を強調した[22]。
- 五感へのアプローチ: 現場の音や俳優の吐息など、五感に訴える音響設計を重視する[28]。坂の途中の家では、役者の微かな吐息や衣擦れの音を強調し、生理的な不安を煽る演出を施した[28]。
クリエイター集団「クジラ」
2017年に独立後、クリエイター集団「クジラ」を設立した[7]。映画、CM、ドラマ、MVといった異なる領域を横断する制作環境を構築する[7]。