洗礼者ヨハネ (ソリメーナの絵画)
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| スペイン語: San Juan bautista 英語: Saint John the Baptist | |
| 作者 | フランチェスコ・ソリメーナ |
|---|---|
| 製作年 | 1730年ごろ |
| 種類 | キャンバス上に油彩 |
| 寸法 | 83 cm × 70 cm (33 in × 28 in) |
| 所蔵 | プラド美術館、マドリード |
『洗礼者ヨハネ』(せんれいしゃヨハネ、西: San Juan Bautista, 英: Saint John the Baptist)は、17-18世紀のイタリアの画家フランチェスコ・ソリメーナがキャンバス上に油彩で制作した絵画である。画家は1720年代に円熟期の頂点を迎えた[1]が、この絵画は1730年ごろに描かれた。作品はスペイン王室のコレクション (フェリペ5世の妃エリザベッタ・ファルネーゼのコレクション) に由来し[2]、現在、マドリードのプラド美術館に所蔵されている[1][2]。
「マタイによる福音書」 (3章:13-17)、「マルコによる福音書」 (1章1-11)、「ルカによる福音書」 (3章1-18, 21-22) によれば、 洗礼者ヨハネは聖母マリアの従姉妹のエリサベトの息子として1世紀のパレスチナに生まれた[3]。また、聖書の『外典』の記述によれば、贖罪の祈りを実践するよう両親に砂漠に放置され、幼少期を過ごしたとされる[3]。荒野で隠者のように暮らしながら、説教を行い、洗礼を施す暮らしを続けていたが、ある日、イエス・キリストが洗礼を受けるために彼のもとに姿を現す[3]。イエスを見つけたヨハネは、「私こそ、あなたから洗礼を受けるべきです」と恐縮した。しかし、イエスは「あなたから洗礼を受けることが神の御心です」と説得し、洗礼を受けた。その最中、突如、天が裂けて、雲の合間から白いハトのように聖霊が現れる。そして、「これは私の愛する子、私の心に適う者」という神の言葉が響いた[4]。
作品

伝統的な図像では、洗礼者ヨハネは髭を生やし、粗野なラクダの毛衣を纏った姿で表される。また、荒野での生活のために汚れた身なりをしている[1]。しかし、ソリメーナは、半身像のヨハネ[2]をきれいに髭を剃り、筋骨たくましい美貌の青年として描いている。彼がヨハネであることを示すために、画家はヨハネの伝統的なアトリビュート (人物を特定する事物) である上部に十字架の付いた葦の杖 (画面下部左端) を描き込み、ヨハネの左手に「見よ、神の子羊 (Ecce Agus Dei)」と記された巻紙を持たせている。子羊の頭部が左側の陰の中に垣間見える[1]。
本作は、技術の面でも、マントの強烈な赤色と肌色との間で揺れ動く光のコントラストの面でも、典型的なソリメーナの作品である[2]。ヨハネのモデルの人物もまた、1715年の制作とされるフェッシュ美術館 (アジャクシオ、コルシカ) 蔵の『リベカの出発』[5]の下部左寄りに異なるポーズで登場する。さらに、マドリードの王室コレクション美術館にはソリメーナが同時期に描いた同じサイズの『エッケ・ホモ』と『悲しみの聖母』が所蔵されているが、両作とも本作と関連性があるのは間違いない[2]。