渡辺安虎
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東京大学公共政策大学院
東京大学エコノミックコンサルティング
| 国籍 |
|
|---|---|
| 研究機関 |
東京大学大学院経済学研究科 東京大学公共政策大学院 東京大学エコノミックコンサルティング |
| 研究分野 | 実証ミクロ経済学、産業組織論、政治経済学、計量マーケティング |
| 母校 |
東京大学 (B.A.) ペンシルベニア大学 (Ph.D.) |
| 学位 | Ph.D. in Economics |
| 博士課程 指導教員 | Antonio Merlo[1] |
| 受賞 |
石川賞(2023年) 円城寺次郎記念賞(2018年) |
渡辺 安虎(わたなべ やすとら、科研費登録名:渡邉 安虎[注 1])は、日本の経済学者。東京大学大学院経済学研究科および東京大学公共政策大学院教授[1]。東京大学エコノミックコンサルティング株式会社取締役[1]。専門は実証ミクロ経済学(産業組織論、政治経済学、法と経済学)、計量マーケティング[2]。
構造推定の手法を用いた実証分析を専門とし、医療、選挙、マーケティングなど多岐にわたる分野で、理論モデルとデータを融合させた研究を行っている[3]。2023年に日本経済学会より石川賞を授与された[3]。
年譜
愛知県常滑市出身[2]。1998年に東京大学経済学部を卒業後、海外経済協力基金(OECF、現JICA)に入職し、インドネシア・マレーシア等の円借款担当(電力・天然ガス等)を務める[2]。その後渡米し、2005年にペンシルベニア大学よりPh.D.(経済学)を取得[1]。博士論文「Bargaining and Learning in Medical Malpractice Disputes」は、同大学経済学部の最優秀博士論文賞(William Polk Carey Prize)を受賞した[4]。
ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院助教授、香港科技大学(HKUST)ビジネススクール准教授を経て、2017年にアマゾンジャパン合同会社へシニアエコノミストとして入社。同社では経済学部門長(Head of Economics)を務め、ビジネスにおける経済学の実践的活用(実証ビジネスエコノミクス)を推進した[1][2]。
2019年7月より東京大学大学院経済学研究科および公共政策大学院教授に就任[1]。2020年より東京大学エコノミックコンサルティング株式会社の取締役を兼任している[1]。
- 1998年3月:東京大学経済学部卒業[1]
- 1998年4月 - 2000年6月:海外経済協力基金(現国際協力機構)[1]
- 2005年8月:ペンシルベニア大学 Ph.D. (Economics) 取得[1]
- 2005年7月 - 2014年6月:ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院 助教授(経営戦略学部)[1]
- 2014年7月 - 2017年6月:香港科技大学(HKUST)ビジネススクール 准教授[1]
- 2017年7月 - 2019年2月:アマゾンジャパン合同会社 シニアエコノミスト[1]
- 2019年2月 - 2019年7月:アマゾンジャパン合同会社 経済学部門長(Head of Economics, JP)[1]
- 2019年7月 - 現在:東京大学大学院経済学研究科・公共政策大学院 教授[1]
- 2020年8月 - 現在:東京大学エコノミックコンサルティング株式会社 取締役[1]
業績
渡辺は産業組織論を中心とした実証ミクロ経済学を専門とするが、その応用範囲は政治経済学、医療経済学、マーケティングなど幅広い分野に及ぶ[3]。2023年には、これらの多岐にわたる分野でのデータ活用と、日本社会・経済へのインパクトを持つ研究が評価され、日本経済学会より石川賞を授与された[3]。
主な研究貢献として以下が挙げられる。
- 政治経済学:日本の総選挙データや米国大統領選挙のデータを用い、有権者の戦略的投票行動や、投票コストが選好集計に与える影響を構造推定した。Kawai and Watanabe (2013)では、戦略的投票行動をとる有権者の割合を推定し、彼らが選好通りに投票した場合の反実仮想分析を行った[3]。
- 行動経済学・災害:東日本大震災のデータを用いた研究(Hanaoka, Shigeoka, and Watanabe, 2018)では、震災という大規模ショックが個人のリスク回避度を低下させ、その効果が長期的に持続することを明らかにした。本研究はアメリカ経済学会のFeatured Chartとして取り上げられた[3]。
- 医療経済学:2004年の日本の臨床研修制度改革を自然実験として利用し、医師供給の減少が地域医療や住民の健康に与える影響を分析した(Iizuka and Watanabe, 2016)[3]。
- マーケティング・ビジネス:駅構内の自動販売機のデータを用いた研究では、時間的制約下にある消費者の購買行動モデルを構築し、商品推奨(レコメンデーション)の効果やデザインについての分析を行った[3]。