満月 MR.MOONLIGHT
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概要
原田康子の小説『満月』の映画化作品。江戸時代から現代へタイムスリップしてきた武士と、彼に恋する高校女教師の冒険を描くファンタジー作品である。監督の大森一樹は、本作品が初の本格ファンタジー作品となる[2]。
黒澤映画を思わせる冒頭の立ち回り、『時をかける少女』を彷彿とさせる原田知世が演じるヒロイン、『ピーター・パン』や『E.T.』をイメージしたといわれる満月をバックにしたクライマックスシーンなど、映画好きの大森によるオマージュが随所に散りばめられている[2]。
大森によれば、本作品はイオングループ主導により東宝で制作が進んでいたヨット映画が、イオンが国際花と緑の博覧会に出展していたウォーターライドで転落事故が起きたことを受けて制作中止となり、その代替作として用意されたものであったがうまく進まず、松竹の奥山和由に拾われるかたちで実現に至ったものであった[3]。
1986年の『紳士同盟』の後、薬師丸ひろ子の主演作として『満月』の映画化が決定し、相手役、中井貴一、監督川島透、脚本筒井ともみで、キティフィルム製作、東宝配給と発表もされていたが、諸事情により薬師丸が降板し、制作も中止されていた[4]。
杉坂小弥太役の時任三郎は、本作品出演時にゴジラ映画への出演を希望し、同時期に大森が監督した『ゴジラvsキングギドラ』(1991年)へ出演した[3] 。
ストーリー
北海道の高校教師である野平まりは、恋人から突然プロポーズされる。一方的に話を進めようとする恋人に腹を立て、まりはその場を立ち去ってしまう。まりは気持ちを鎮めるため、愛犬を連れて豊平川の河川敷へ散歩に出かけている最中、武士の格好をした男に出会う[2]。津軽藩の侍の杉坂小弥太重則と名乗るその男にまりは驚き、気を失ってしまう[2]。
翌朝、小弥太はまりに「シャクシャインの戦いによってアイヌに追われることとなり、満月の夜、故郷へ帰りたい一心で老婆に1年間だけ帰れるまじないをかけてもらうが、誤ってこの時代にたどり着いてしまった」との旨を告白する。
まりは当初こそまともに取り合わなかったが、小弥太の立場を理解していくうちに彼へ恋心を抱くようになる[2]。小弥太もまりを愛するようになるが、妻子持ちの彼はその愛に悩み始める。そんなある日、小弥太の正体に不審を抱いたまりの兄の直樹が小弥太を利用しようと目論んだことから、まりと小弥太はマスコミに追い回されるはめになってしまい、ほとぼりが冷めるまで別々に暮らすことを決意する。
そして、半年が過ぎたころ、まりと小弥太は再会を果たす。双方の思いはますますつのり、愛の炎が燃え上がるが、小弥太が江戸時代へ帰らなくてはならない満月の日は刻々と近づいていた。
キャスト
スタッフ
- 原作:原田康子
- 監督・脚本:大森一樹
- 主題歌:プリンセス プリンセス 『Mr.Moonlight』
- 製作:奥山和由
- 企画:杉崎重美、東條あきら
- プロデューサー:古賀宗岳、田沢連二
- 撮影:水野尾信正
- 美術:横山豊
- 編集:石島一秀
- 音楽:笹路正徳、佐々木麻美子