現代人の形成
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「知的協力国際会議」と銘打ったこのシンポジウムは、第二次世界大戦前夜という時局のもと、欧州文化に多大な影響を与えはじめてきた資本主義文化の総括と超克を標榜して、ポール・ヴァレリーを司会として3日間にわたり行われた。
思想家、作家、科学者、哲学者等が、世界における現代人の観念を定義し、学問、文化、叡智、文明に関する本質的諸問題について、討議した[1]。
三者要旨[1]。
ポール・ヴァレリー 「世界を変じたのは精神の作用であり、現代の世界――及びその現在の混沌を構成するに成功したのは、科学的及び産業的結果の資本化と呼び得るものであります。ここに論議の主要点の一つがあり、われわれの論じ合っている問題は次の形式のもとに表し得ます。人間精神がわれわれを投じた状態から、人間精神はわれわれを引き出し得るか?」
トーマス・マン 「時代の諸現象に対する精神的剛毅、肯定か否定かを明言する勇気、混乱と錯乱の跳梁する世界において、独りこれのみが精神の権威を誕生せしめ得る勇気を、当然意味している。」
カレル・チャペック 「われわれの通過する重大な危機に際し、現代の教養ある人間の知的道徳的保全が、切り捨て得る量として遇されることを許さぬことこそ、われわれの社会的職責である。」
なお、全篇中一か所だけ、日本への言及が認められる。