碓井貞光
平安時代中期の武将
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出自
説話
今昔物語集
今昔物語集では、平貞道(貞通)という名で登場する。源頼光の3人の家来の1人としてその名が記されている。
巻25第10話 依頼信言平貞道切人頭語 ()
平貞道は主君・頼光の実弟である源頼信に駿河国のある男の討伐を依頼されたが、真にも受けず依頼を果たすつもりはなかった。ところが、東国下向の途中、偶然その男に会ってしまった。貞道はことの経緯を話して討ち取る気が無いことを伝えたが、男は不遜な言葉を吐いたため貞道は激怒し、一矢で男を射殺し頼信の依頼にこたえた[4]。
第28巻第2話 頼光郎等共紫野物見語 ()
源頼光の郎等である平貞道・平季武・□□公時(ママ)は賀茂祭の行列を見物しようと女車に仕立てた牛車を借り出し紫野へ行った。3人は乗り慣れない牛車に揺られ車酔いし声を上げたため、「どのような女房が乗っているのだろう」と周りの人に不思議がられた。酔いつぶれ肝心の行列も見逃した3人は、牛車に懲りて徒歩で帰ってきた[8]。
巻29第19話 袴垂於関山虚死殺人語 ()
大赦で出獄した大盗賊の袴垂が逢坂山の路傍で死んだふりをしていると、折しも通りかかった平貞道主従は死体に傷がないことを怪しみ、警戒して通り過ぎた。見物人は貞道を臆病武者と嘲笑した。しかし、その後単騎通りかかった武者は何の疑念も抱かず袴垂に近寄ったために、袴垂に殺害され衣類や武具を剥ぎ取られた。人々は貞道の賢明さを称えたという[8]。
御伽草子
酒呑童子
丹波国の大江山には、酒呑童子という鬼神が住んでいて多くの人を取っていた。源頼光はじめ6人の武士がこの鬼神を討つように命じられて、山伏姿で大江山へ入っていった。そして三社の神に守られて、ついに酒呑童子を討ちとった。大江山へ向かう前、源頼光と藤原保昌は石清水八幡宮へ、渡辺綱と坂田公時は住吉明神へ、碓井貞光と卜部季武は熊野権現に参籠している[9]。貞光単独での目立った活躍はない。
金太郎
童話『金太郎』では、木こりに身をやつし、強い人材を求めて旅をするさなか足柄山で金太郎(後の坂田金時)を見いだして源頼光のもとへ連れて行くという役割を与えられている[10]。
ゆかりの地
四万温泉
越後から上野へと向かう道中、野宿する事になった貞光が読経をしていると「汝が読経の誠心に感じて四万の病悩を治する霊泉を授ける。我はこの山の神霊なり」とのお告げを受けた。そこで貞光が周囲を調べたところ温泉を見つけて「御夢想の湯」と呼び、これが四万温泉の由来になったという[11]。中之条地方の土豪、塩谷日向守定光と混同したとする説もある[12]。
碓氷山 金剛寺
貞光が碓氷峠に帰郷すると、巨大な毒蛇が住み着き人々を苦しめていた。貞光は十一面観世音菩薩から与えられたという大鎌を振るって毒蛇を退治した。里人はこの大鎌を「鎌の明神」として祀り、定光は守り本尊と蛇骨を納めて金剛寺を開基したという伝説が残る[13]。