紅雲町珈琲屋こよみ
From Wikipedia, the free encyclopedia
シリーズ一覧
| タイトル | 単行本 | 文庫本 | 収録作品 |
|---|---|---|---|
| (1)紅雲町ものがたり 【文庫改題】萩を揺らす雨 | 2008年1月 文藝春秋 ISBN 978-4-16-326650-3 | 2011年4月 文春文庫 ISBN 978-4-16-781301-7 (解説:大矢博子)[6] | |
| (2)その日まで | 2011年5月 文藝春秋 ISBN 978-4-16-380560-3 | 2012年11月 文春文庫 ISBN 978-4-16-781303-1 | 全編書き下ろし
|
| (3)名もなき花の | 2012年12月 文藝春秋 ISBN 978-4-16-381860-3 | 2014年7月 文春文庫 ISBN 978-4-16-790135-6 |
|
| (4)糸切り | 2014年8月 文藝春秋 ISBN 978-4-16-390110-7 | 2016年12月1日 文春文庫 | |
| (5)まひるまの星 | 2018年3月 文藝春秋 | 2017年1月 文藝春秋
|
|
| (6)花ひいらぎの街角 | 2019年6月6日 文春文庫 |
| |
| (7)黄色い実 | 2020年9月2日 文春文庫 |
| |
| (8)初夏の訪問者 | 2021年10月6日 文春文庫 |
| |
| (9)月夜の羊 | 2022年10月5日 文春文庫 |
| |
| (10)薔薇色に染まる頃 | 2023年9月5日 文春文庫 |
| |
| (11)雨だれの標本 | 2023年10月6日 文春文庫 |
| |
| (12)時間の虹 | 2024年10月28日 文春文庫
ISBN978-4-163-91907-2 |
|
登場人物
- 杉浦 草(すぎうら そう)
- 紅雲町で和食器とコーヒー豆を商う「小蔵屋」を営む。試飲としてコーヒーを無料で1杯飲めるサービスが人気。店は天井が高く、太い梁と白い漆喰が印象的な古民家風の造りになっている。第1作時点で数え年で76歳になる。毎朝、散歩を兼ねて河原の祠と丘陵の観音、三つ辻の地蔵に手を合わせるのが日課。
- 「小蔵屋」は元々、明治の終わりに草の祖父が日用雑貨店を始めて以来、畑で採れた野菜から調味料、長靴、駄菓子などを売る田舎の雑貨屋として続いてきた。
- 熱病のような恋愛の末に、家族の反対を押し切って山形の旧家に嫁いだが、29歳で離婚し実家に戻って家業を手伝ってきた。息子・良一(りょういち)をもうけたが、嫁ぎ先では育児をさせてもらえず、使用人兼乳母の女性が唯一、家族の目を忍んで良一と会わせてくれた以外は、屋敷の離れで寂しく暮らしていた。離縁を切り出された時には既に後妻が決まっていた。良一は夫に取り上げられたが、3歳の時に用水路で溺れ死んだ。今でも折々に良一を思い出しては、引き取っていたら死なせずにすんだろうかと後悔と罪の意識に苛まれる。
- 両親が立て続けに亡くなってだいぶ経った65歳の時に、古い民家から古材を譲り受けて、現在の店構えに建て替え、商売を一新した。市内に大型日用雑貨店が増えたことも鞍替えする後押しとなった。男物の黒いコウモリ傘を晴雨兼用の傘として日常使いしている。「ありがとうございました」と言う時に「とう」の部分がぴょんと跳ねる。
- 森野 久実(もりの くみ)
- 小蔵屋の店員。27歳。学生時代はスキー選手だった。東京で勤めていた会社が倒産し、故郷に帰り、3年前から小蔵屋に勤めている。
- 由紀乃(ゆきの)
- 草の幼なじみ。脳梗塞の後遺症で左半身がやや不自由で、コーヒーは苦手なため店に来ることはないが、草がたびたび手料理を差し入れしておしゃべりに興じる。宮崎に息子が、名古屋に娘がいる。脳梗塞の再発、物忘れの進行を心配する息子から宮崎に誘われたものの、住み慣れた街を離れたくないと思っていたが、空き巣に狙われていたことが決め手となり、宮崎へ引っ越した。
- 寺田(てらだ)
- 小蔵屋と取引する運送屋。娘が2人いる。
- 草が「バクサン」と呼ぶ父・博三(ひろぞう)は、紅雲町の隣の市で40年前から和風フレンチレストラン「ポンヌフアン」を経営しており、草はそこでコーヒーの修業をした。