自由党 (オランダ)
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| 自由党 Partij voor de Vrijheid(PVV) | |
|---|---|
| 党首 | ヘルト・ウィルダース |
| 成立年月日 | 2006年2月22日 |
| 第二院議席数 |
19 / 150 (13%) |
| 第一院議席数 |
4 / 75 (5%) |
| 欧州議会 |
6 / 31 (19%) |
| 党員・党友数 | |
| 政治的思想・立場 |
右派 - 極右 過激派保守主義[2] 国民自由主義 ナショナリズム 反移民政策 EU懐疑主義 反イスラム ポピュリズム |
| 国際組織 | Patriots.eu |
| 公式サイト | Partij Voor de Vrijheid |
自由党(じゆうとう、蘭: Partij voor de Vrijheid[3]、略称:PVV[4])は、オランダの政党。極右[4]、右派ポピュリズム政党とみなされている[5]。党首は党創設者であるヘルト・ウィルダース[6]。
歴史
2009年以前
自由民主国民党(VVD)所属の第二院(下院)議員であったヘルト・ウィルダースは、トルコの欧州連合加盟に関する意見の相違から、2004年9月3日に党を離脱し、ウィルダースグループ(オランダ語: Groep Wilders)と呼ばれる一人会派を結成した。その後、ウィルダースは2006年2月22日に自由党(PVV)を設立した[8][9]。党名は、1946年から1948年まで存在していた自由党(蘭: Partij van de Vrijheid: PvdV)を彷彿とさせる名称とも言われる[8]。
2006年の下院総選挙で9議席を獲得し[7]、第5党となった。2007年の地方議会選挙には準備が間に合わず参加しなかった。2009年の欧州議会選挙では、4議席を獲得して、第2党となった。なお、同年のリスボン条約の発行による議席数見直しにより、オランダの議席数が1議席増加し、その増加分はPVVに割り当てられたため、5議席となった。
2010年から2022年まで
2010年の下院総選挙では24議席を獲得した[7]。公約に「イスラム諸国からの移民受け入れ停止」「コーランの発禁処分」「スカーフを被っている人物に課税」などの反イスラム的な政策を掲げて、ムスリム移民に警戒心を抱くオランダ有権者の支持を集めた。選挙後の連立協議により、VVDとキリスト教民主アピール(CDA)による少数連立政権として第1次マルク・ルッテ内閣が発足したが、同内閣は与党の連立協定と別に、PVVと3党による「寛容協定(オランダ語: Gedoogakkoord)」[10]を締結し、PVVは閣外協力として政権に協力した[注 1]。
2011年9月には寛容協定でも言及していた、ブルカやニカブなどを禁止する法案を閣議決定させたが[11]、この時点では成立には至らなかった[注 2]。
2012年4月には政権から離脱した[7]。同年9月の総選挙では議席数を減らし、15議席となった[12]。
2014年3月にはウィルダースによる「モロッコ人は多い方がよいか、少ない方がよいか」と問いかけた発言が人種差別に当たるとして批判され、所属議員2名が離党した[13][8]。また、ほとんどの政党が、今後、同党と協力しないとの声明を出した[13]。
2017年3月の下院総選挙では20議席に伸ばし、第2党となった[3]。2021年の下院総選挙では17議席を獲得した。
2019年の欧州議会議員選挙では、議席を獲得できなかったが、英国のEU離脱に伴う議席数見直しにより1議席を獲得した。しかし、欧州議会議員となったマルセル・デ・グラフは、2022に党のCOVID-19ワクチンに対する姿勢の違いから、PVVを離党し民主主義フォーラム(FVD)に移籍した[14]。
2023年以降
2023年の下院総選挙で37議席を獲得し第1党となった[4][15]。2024年3月13日、連立協議の難航を理由に首相就任を断念すると表明し[16]、 2024年7月2日に、自由党(PVV)、自由民主国民党(VVD)、新社会契約党(NSC)、農民市民運動(BBB)の4党によって、無党派のディック・スホーフを首班とする連立政権が発足し、極右として初の政権入りを果たした[4][17]。
2025年6月3日、PVVの難民・移民政策が受け入れられなかったとして、スホーフ政権への支持を取り下げ、PVV選出の閣僚が辞職した。これにより、政権は崩壊した[6][18]。10月29日に実施された下院総選挙では26議席を獲得し民主66(26議席)に次ぐ第2党[注 3]となった。2026年1月20日、ウィルダースの独裁的な党運営に不満を示した下院議員7人が離党した。これにより第4党に転落することとなった[19]。
政策
党組織
独特の「1人政党」の組織と評される構造を持つ。公式には党員はウィルダース1人のみであり、自由党会派の議員やスタッフも党員ではないとされる[1]。党のシンクタンクや青年組織、地方組織等はなく、ウィルダースが党の意思決定を全面的に握っている[20]。
ウィルダースは討論会やインタビューにも応じない姿勢を示しており、主にTwitter等のSNSの投稿によって情報発信によって党の主張を伝えている[21]。
国際組織
国際自由同盟や自由のための欧州同盟を結成している。
欧州議会では、当初は会派に所属しない形をとっていたが、2015年に「国家と自由の欧州」(ENF)の結成に参加し、2019年には後継の「アイデンティティと民主主義」(ID)に参加した。2024年に「欧州の愛国者」(PvE)が結成されると、他のID所属政党と共に同会派に合流した。
欧州規模の政党としてはPatriots.euに所属している。
支持層
白人労働者階級が多く住む地域に支持者を抱えており、女性よりも男性が、年齢では18~25歳が、教育・所得水準では中以下の者がそれぞれ多い、と分析されている[7]。2006年時点ではピム・フォルタイン党(LPF)の支持者や、前回選挙で投票に参加していなかった層の支持を受けた[8]。
選挙結果
第二院(下院)
| 選挙年 | 得票数 | % | 獲得議席数 | +/- | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2006[22] | 579,490 | 5.89 | 9 / 150 |
野党 | |
| 2010[23] | 1,454,493 | 15.45 | 24 / 150 |
閣外協力(2010-2012年) | |
| 野党(2012年) | |||||
| 2012[24] | 950,263 | 10.08 | 15 / 150 |
野党 | |
| 2017[25] | 1,372,941 | 13.06 | 20 / 150 |
野党 | |
| 2021[26] | 1,124,482 | 10.79 | 17 / 150 |
野党 | |
| 2023[27] | 2,450,878 | 23.49 | 37 / 150 |
連立与党(2024-2025年) | |
| 野党(2025年) | |||||
| 2025[28] | 1,760,966 | 16.66 | 26 / 150 |
||
第一院(上院)
| 選挙年 | 得票数[注 4] | %[29] | 獲得議席数[30] | +/– |
|---|---|---|---|---|
| 2011[31] | 21,709 | 12.74 | 10 / 75 |
|
| 2015[32] | 20,235 | 11.58 | 9 / 75 |
|
| 2019[33] | 11,298 | 6.46 | 5 / 75 |
|
| 2023[34] | 10,922 | 5.52 | 4 / 75 |
|
欧州議会
| 選挙年 | 得票数 | % | 獲得議席数 | +/- | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2009[35] | 772,746 | 16.97 | 4 / 25 |
||
5 / 26 |
※リスボン条約による議席数見直し後 | ||||
| 2014[36] | 633,114 | 13.32 | 4 / 26 |
||
| 2019[37] | 185,224 | 3.37 | 0 / 25 |
||
1 / 29 |
※英国のEU離脱に伴う議席数見直し後 ※2022年にマルセル・デ・グラフ議員が民主主義フォーラム(FVD)に移籍し、0議席となった[注 5]。 | ||||
| 2024[38] | 1,057,662 | 16.97 | 6 / 31 |
||