蒼き革命のヴァルキュリア
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『蒼き革命のヴァルキュリア』(あおきかくめいのヴァルキュリア、英:Valkyria Revolution)は、2017年1月19日にセガゲームスより発売されたPlayStation 4およびPlayStation Vita用ゲームソフト。日本国外では2017年6月27日にXbox One版も発売された[1]。
| ジャンル | RPG |
|---|---|
| 対応機種 |
PlayStation 4 PlayStation Vita Xbox One |
| 開発元 | メディア・ビジョン |
| 発売元 | セガゲームス |
| プロデューサー | 三神桂 |
| ディレクター | 小澤武 |
| シナリオ |
冨岡淳広 那須康助 當間聡美 塚田耕野 |
| 音楽 | 光田康典 |
| シリーズ | 戦場のヴァルキュリアシリーズ |
| 人数 | 1人 |
| 発売日 |
[PS4/PS Vita] [Xbox One] |
戦場のヴァルキュリアシリーズの流れを汲む「ヴァルキュリア プロジェクト」の作品であり、ゲームシステム・世界観・登場人物などは一新されている[2]。
架空のヨーロッパを舞台に、産業革命と帝国主義によって勢力を拡大したルーシ帝国からの独立と解放を目指すユトランド王国の若者たちを描くRPGで、「復讐」と「死」を主題としている。
ゲームシステム
戦闘には、リアルタイム制のバトルにシミュレーション要素を組み合わせた「LeGION」(レギオン)システムが採用されている。プレイヤーはパーティー内の1人を操作し、操作キャラクターを随時切り替えながら、ほかのメンバーへ指示を出して戦闘を進める。[3]
ゲームの進行
本作は、語り部であるリシェール・ラウドルップが過去の出来事を語る形式で進行する。彼女の脇に置かれた「手帳」には、各キャラクターのエピソードである「断章」が物語の進行とともに追加される。断章にはキャラクターを中心としたサイドストーリーのほか、本編を補完する内容も含まれる[3]。本編の各章の出来事は若き歴史学者の卵が持つ「歴史書」に記録され、サブイベントもそこから確認できる。また、事典は歴史学者の卵の背後に置かれている。
各章の導入イベント後は主人公アムレートの自由行動に移行する。自由行動では、バジルの工房でのサイドアーム開発や咒構武器の改造、A.V本部でのフリーミッション受注とアイテム補充、王宮通りでの会話、露天商での素材調達、トマソン工房での装備発注などを行える。物語の進行に関わるミッションを選択して達成することで物語が進行する。
フリーミッションは世界地図上でルーシ帝国と領土を争う形式となり、帝国領を解放すると敵兵殲滅戦や迎撃戦が発生し、戦況に応じて会戦ミッションなどが発生する。ミッションを放置または失敗すると制圧状況が悪化するほか、特定の条件を達成すると特別報酬を得られる。
戦闘・育成
戦闘方式は、従来のシリーズで採用されていた相互ターン制からリアルタイムアクション型へ変更された。戦闘中は時間が経過し、夜になるとヴァルキュリアが出現する。行動にはチャージ時間が設定されているが、移動や回避は硬直中を除いて任意に行える。攻撃可能時には通常攻撃のほか、時間を一時停止する「バトルパレット」からサイドアームや咒術を選択できる[3]。操作できるキャラクターは常に1人で、操作対象は随時切り替えられる。敵増援には、出現地点と目標があらかじめ決まっているものと、主力兵科や出現地点がランダムに決まるものがある。
非操作キャラクターへの指示には、全員の役割を指定する「ロールオーダー」、位置取りを指定する「フォーメーション」、個別の行動を指定する「ダイレクトオーダー」がある。また、各キャラクターにはマニフェストという思考・行動指針を設定でき、行動の優先順位を調整できる[3]。マニフェストの種類は戦場での行動や会話などのイベントによって増える。部隊は原則として4人で編成し、ミッションによっては4人編成ごとの部隊が班に分かれて行動する。シリーズで初めて個人レベル制が採用され、主人公のアムレートを編成から外すこともできる。
トマソン工房では装備を独自にアレンジして開発でき、開発に成功すると対象となる人数分が自動的に調達される。バトルパレットでは各キャラクターが使用するサイドアームとラグナイト魔法を設定・変更でき、設定はミッション出撃前またはバジルの工房で行う。「サイドアーム」はどの兵科でも自由に設定でき、物語の進行に伴って種類が増えていく。また、各キャラクターの成長要素として「咒構武器強化」があり、戦場で入手するラグナイトを用いて強化する。ランクの高いラグナイトほど得られる経験値が多く、物語の進行に応じてバジルによる武器のアップグレードが行われ、「設計図」の範囲も拡張される。
本作では兵士は4つの兵科(突撃兵、装甲兵、偵察兵、支援兵)に分類され[4]、兵科の変更はできない。前シリーズまでの兵科にあった要素が4つの兵科へ再分配され、兵科ごとにステータスや得意系統の咒術が異なる。突撃兵(アムレート、ダリル、ヘレナ)は攻撃力が高く、その他の能力も平均的で、兵科専用ラグナイト魔法には攻撃魔法へ凍結や炎傷などの状態異常を付加するものが多く、得意系統は炎である。装甲兵(ゴドー、ジョルダー、ティルダ)は移動や攻撃速度が遅い一方、大きな盾を持ち攻撃力と防御力に長け、行動妨害やカウンター系の兵科専用ラグナイト魔法を持ち、得意系統は土となる。偵察兵(オフィーリア、イザーク、ブリギッタ)は移動速度と手数に長け、敵の発見や敵陣の攪乱を担う。兵科専用ラグナイト魔法は攻撃と移動を組み合わせたものが多く、得意系統は風である。支援兵(ブルム、サラ)は咒術とアイテムの扱いに長け、兵科専用ラグナイト魔法は味方への回復・補助を中心とする。RP(ラグナイトポイント)と咒力が高い一方、攻撃力と防御力は低く、得意系統は水で、地雷の撤去も行える。
設定
蒼き光を放つ鉱石「ラグナイト」からは、「咒術」と呼ばれる力を引き出すことができる。咒術を扱える者は「咒術士」と呼ばれ、本来は一部の才能を持つ者に限られていた。その後、ヨーロッパでラグナイトを燃料とするエネルギー機関「咒構」が発明され、咒術を工業化した「咒工業」が発展する。これにより咒術を広く利用できるようになった産業革命が「蒼き革命」であり、ヨーロッパではラグナイト資源をめぐる国家間の対立と植民地獲得競争が激化した[5]。咒術の中でも「咒歌」は高位の術に位置づけられる[6]。
ヨーロッパでは列強間の利益衝突を調整するため、ハプストリアの首都ヴィアンで国際会議が開かれ、この会議に基づく秩序は「ヴィアン体制」と呼ばれる。一方、ブリタニア、ルーシ、フランセーズ、ハプストリアの4か国はユトランド王国に対して「BRuFH包囲網」と呼ばれる経済封鎖を実施し、これが「解放戦争」の発端となる。BRuFH包囲網を実施した国に加えて、プロイセン帝国を含めたこれらの国はヨーロッパ五大帝国と呼ばれる。
ユトランド王国はヨーロッパ大陸東部に位置する立憲君主国家で、首都はエルシノア。海運と工業を基盤とする一方、ラグナイト資源に乏しい。
ルーシ帝国はヨーロッパ大陸北部に位置する絶対君主国家で、もとは小国だったが、クローディアスの時代にヴァルキュリアの力と軍事力を背景として各地を併合し、列強へと成長した。ユトランド東部のモルダは、ルーシ帝国の占領下に置かれていた田園地帯で、ヴァルキュリア遺跡のほか、五人の大罪人が幼少期を過ごした孤児院跡や、100年後に「真実の物語」が語られる墓がある。イプセリアは蒼海の東に位置し、かつて独立王国だったが、ラグナイト資源をめぐる介入を受けてルーシ帝国に併合された。ダンファレストはルーシ帝国の植民地で、かつてブリタニア帝国との間で領有を争った地域である。アヴァルーネは蒼海北部に位置し、工業国として栄えた後にルーシ帝国へ併合され、咒工業と兵器生産の拠点となった。ムガルーシは旧ルーシ王国の首都で、ザントベルクへの遷都後は地方都市となっている。グローツェンはコヴァロティス山脈西端に位置し、かつて交易で栄えたが、ルーシ帝国に併合された後は兵器工廠として利用された。ヴェリギエフはルーシ帝国の運輸・補給拠点、ゼヴァストは帝都ザントベルク目前に位置する要塞である。
コヴァロティスはヨーロッパ大陸最大の山脈で、解放戦争ではユトランド王国軍とルーシ帝国軍が正面衝突する主要戦場となる。
ブリタニア帝国は大陸北西部に位置する立憲君主国家で、BRuFH包囲網に参加する一方、ルーシ帝国の台頭を警戒している。プロイセン帝国は大陸中西部の立憲君主国家で、BRuFH包囲網には反対の立場のため参加していない。フランセーズ帝国は大陸西部の絶対君主国家で、ルーシ帝国によるユトランド割譲の提案に乗ってBRuFH包囲網に参加する。ハプストリア帝国は大陸中西部の絶対君主国家で、ヴァルキュリアを信奉するユグド教を国教とする宗教国家であり、ルーシ帝国と同盟してBRuFH包囲網および解放戦争で同国を支持する。
あらすじ
聖暦1954年。「解放戦争」と呼ばれる戦いから100年後、若き歴史学者は、戦争を勝利へ導きながら「大罪人」として処刑された5人の処遇に疑問を抱く。モルダにある5人の墓を訪れた彼は、恩師リシェール・ラウドルップから、正史には残されなかった解放戦争の「真実の物語」を聞く。
かつてヨーロッパでは、鉱石「ラグナイト」から引き出される「咒術」を工業化する「咒構」が発明され、「蒼き革命」と呼ばれる産業革命が起こった。ラグナイト資源をめぐって列強の対立が激化する中、ルーシ王国はクローディアスの下でヴァルキュリアの力と軍事力を背景に領土を拡大し、帝国へと成長する。やがてルーシ、ブリタニア、フランセーズ、ハプストリアの4か国は小国ユトランドに対して「BRuFH包囲網」と呼ばれる経済封鎖を行い、ユトランドは窮地に追い込まれる。
宣戦布告の10年前、皇太子だったクローディアスと後の帝国四将はモルダの孤児院を襲撃し、教師マリア・シュマイケルを連れ去ったうえ、院長や孤児たちを殺害した。生き残った孤児のアムレート、スレイマン、バジル、フリート、バイオレットの5人は、それぞれ別の家庭に引き取られながら、クローディアスと四将への復讐を誓う。成長した5人は、アムレートが武力、スレイマンが政治、バジルが財力と兵器開発、フリートが世論形成、バイオレットが諜報を担う体制を作り、ユトランドをルーシとの戦争へ導く。アムレートはヴァルキュリアに対抗するため「アンチ・ヴァルキュリア部隊(ヴァナルガンド)」を率いることになる。
聖暦1853年10月4日、ユトランドは「植民地支配からの解放」を掲げてルーシ帝国に宣戦を布告する。ユトランド王国の王女オフィーリアも高いラグナイト適性を理由にヴァナルガンドへ加わり、近衛兵ゴドーとともに戦場へ向かう。最初の作戦でユトランド軍はモルダを奪還し、アムレートは逃亡を図った帝国四将のバルデュス・グリッペンベルクを尋問した後に殺害する。オフィーリアとゴドーはその現場を目撃し、アムレートの行動に疑念を抱く。
ユトランド軍はルーシの支配地域へ進攻し、スレイマンの外交工作などによってBRuFH包囲網の結束も崩れていく。オフィーリアも戦争の実態やアムレートたちの行動を知るにつれて、戦争の大義と彼らの目的の間で葛藤する。
第一次コヴァロティス会戦では、クローディアスと契約したヴァルキュリア「ブリュンヒルデ」がユトランド軍の前に現れる。オフィーリアは高位の咒術「咒歌」によってブリュンヒルデの「死神の歌」に対抗するが[7]、ゴドーはブリュンヒルデの攻撃からアムレートをかばって戦死する。その後もユトランド軍は戦線を進め、帝国四将を倒しながら帝都へ迫る。
戦いの中で、ブリュンヒルデの依代となっているのが、10年前に連れ去られたマリアであることが明らかになる。オフィーリアの咒歌がブリュンヒルデに作用することから、ヴァルキュリアの力を弱める「聖女の歌」作戦が立案される[8]。一方、マクシムはクローディアスの下を離れ、ルーシへの忠誠から距離を置く。
最終決戦でオフィーリアはユトランド国民の歌声とともに咒歌を響かせ、ブリュンヒルデの力を弱める。アムレートはブリュンヒルデを倒してマリアとの分離に成功するが、マリアは5人の行く末を見届けた後、アムレートの腕の中で死亡する。ブリュンヒルデとの契約を失ったクローディアスも帝都の宮殿で死亡し、ユトランドは解放戦争に勝利する。
終戦後、オフィーリアは、5人が私怨による復讐のために国を戦争へ導いた事実を告発する。アムレート、スレイマン、バジル、フリート、バイオレットはエルシノア裁判で有罪となり、英雄から「五人の大罪人」として処刑され、同じ墓に葬られる。オフィーリアは後にユトランド王国の女王となる。一方、スレイマンの政敵だったドノヴァン・リンデゴーアは戦後の正史編纂に関与し、5人をめぐる事実の改変や隠蔽を進めた。100年後、リシェールは若き歴史学者にその経緯を語り、歴史の裏にあった5人の復讐と解放戦争の真相を伝える。
登場人物
語り部
ユトランド王国
五人の大罪人と恩師
アムレート、スレイマン、バジル、フリート、バイオレットの5人。いずれもモルダの孤児院襲撃事件の生存者で、後に「五人の大罪人」と呼ばれる。孤児院を失った後はそれぞれ別の家庭に引き取られ、成人後は異なる立場から行動する。
- アムレート・グレンケア
- 声 - 小野大輔
- 本作の主人公。兵科は突撃兵、開戦時の階級は大尉。大剣型の咒構武器を使用する。
- 「五人の大罪人」の一人で、5人のリーダー。復讐のための力として「武力」を担い、クローディアスへの復讐を果たすためユトランドをルーシ帝国との戦争へ導く。アンチ・ヴァルキュリア部隊「ヴァナルガンド」の隊長として前線に立つ。[9]
- オフィーリアとは咒術学校時代の同窓生で、首席で卒業した。クローディアスと帝国四将に対する復讐心が強い。
- ダウンロードコンテンツ「断章:ヴァナルガンド結成」ではヴァナルガンドの結成過程が描かれる[10]。
- スレイマン・カーレンベルグ
- 声 - 神谷浩史
- 「五人の大罪人」の一人。復讐のための力として「権力」を担い、衆議院議員として活動する。5人の計画では実質的な指導役を務める。
- バイオレットが集めた情報とフリートの言論活動を利用しながら政治的影響力を拡大している。ソフィア・マドケインと婚約している。
- バジル・サバンジュ
- 声 - 梶裕貴
- 「五人の大罪人」の一人。復讐のための力として「財力」を担う。養父から受け継いだ咒工業企業「サバンジュ&カンパニー」を経営し、兵器開発と資金面から5人を支える。
- バイオレットに好意を寄せている。
- フリート・エリクセン
- 声 - 櫻井孝宏
- 「五人の大罪人」の一人。復讐のための力として「扇動」を担う。「ギゼルシェヒル社」の新聞記者を経て、コメンテーターやコラムニストとして世論形成に関わる。
- 大学教授の家庭に引き取られ、のちにスレイマンの方針に沿った記事を執筆する。
- ダウンロードコンテンツ「狼たちの一日」ではフリートによる密着取材という形式で、ヴァナルガンドの一日が描かれる[11]。
- バイオレット・サンド
- 声 - 沢城みゆき
- 「五人の大罪人」の一人。階級は少尉。復讐のための力として「情報」を担い、軍情報部で諜報・工作活動に従事する。
- 「マルガリータ」の二つ名で帝国将校に接近して情報を収集し、スレイマンへ提供する。バジルから好意を寄せられている。
- マリア・シュマイケル
- 声 - 井上喜久子
- 「五人の大罪人」たちが暮らしていた孤児院の教師で、彼らの復讐の発端となった人物。アムレートにとっては初恋の相手である。
- 10年前の孤児院襲撃でクローディアスと四将に拉致され、その後はヴァルキュリア「ブリュンヒルデ」の依代となる。
救国の歌姫と近衛兵
- オフィーリア・アウグスタ・ア・ユトランド
- 声 - 早見沙織
- 本作のヒロインで、もう一人の主人公[12]。ユトランド王国の王女で、兵科は偵察兵。
- 幼い頃から「歌姫」として国民に親しまれ、王国の象徴的な存在となっている。高位の咒術「咒歌」を扱い、戦争では自ら前線で戦うことを望んでアンチ・ヴァルキュリア部隊「ヴァナルガンド」に入隊する[13][14]。[15]
- アムレートとは咒術学校時代の学友。
- ダウンロードコンテンツ「花の研鑽」では、オフィーリアの人を魅了する身のこなしが描かれる[16]。
- ミランダ・ヴィルフォルト
- 声 - 藤村歩
- オフィーリアの近衛兵。階級は少尉、兵科は装甲兵。長剣と盾を用いる。
- ゴドーの妹で、オフィーリアとは幼少期から近しい関係にある。オフィーリアの希望で城の留守を任される一方、サラの素性調査も行う。
- 5章でオフィーリアの推薦により志願入隊した。
- 6章以降はゴドーの死後、受け持っていたミッション解説役と彼の剣と盾を引き継ぐ。
アンチ・ヴァルキュリア部隊(ヴァナルガンド隊)
ラグナイト適正を基準に選抜されたユトランド王国の精鋭部隊で、正式名称は「アンチ・ヴァルキュリア部隊」。ルーシ帝国のヴァルキュリアへの対抗を目的に結成され、アムレートが隊長を務める[3]。軍歴や前歴、年齢を問わずに適正重視で選抜されたため、隊員の階級や出自は多様である。危険度の高い作戦を担当し、軍本隊の行動を支える。
- ゴドー・ヴィルフォルト
- 声 - 森川智之
- オフィーリアの近衛兵。階級は少尉、兵科は装甲兵。長剣と盾を用いる。
- 下級貴族の出身でミランダの兄。オフィーリアの参戦に伴ってヴァナルガンドへ加わり、アムレートの副官を務める。王家への忠誠心が強く、隊内の規律維持も担う。
- 5章までの各作戦ではフリーミッションの解説役も務める。
- ブルム・トマソン
- 声 - 島﨑信長
- エルシノアにある仕立て屋「トマソン工房」の跡取り息子。階級は上等兵、兵科は支援兵。杖型の咒構武器を使用する。
- 幼馴染のヘレナに誘われて入隊し、彼女より高いラグナイト適正を持つ。
- ヘレナに恋愛感情を抱いている。経済封鎖による品不足で店を切り盛りする母を助けたいという思いも入隊理由の一つであり、「トマソン工房」はヴァナルガンドの装備開発にも関わる。
- ジョルダー・クヴィスト
- 声 - 中井和哉
- ユトランド陸軍から志願してきた現役軍人。階級は軍曹、兵科は装甲兵。斧と盾を用いる。
- イザーク・ベアグリーン
- 声 - 高橋広樹
- 上級貴族ベアグリーン家の次男で、家の体面から志願させられて入隊した。階級は上等兵、兵科は偵察兵。ジャマダハル型の咒構武器を使用する。
- 平民出身のアムレートを嫌っており、隊長としても認めていない。
- 偵察兵としての能力とラグナイト適正に優れる。
- ダリル・ロンメダール
- 声 - 石塚運昇
- 退役軍人で、国難に際して現役復帰し入隊した。階級は曹長、兵科は突撃兵。斧型の咒構武器を使用する。
- ユトランド軍兵士として高い戦闘能力を持つ。かつて訓練中の事故で部下を死亡させ、その監督責任を取って退役していた。
- ヘレナ・アンデルセン
- 声 - 藤井ゆきよ
- エルノシアの王宮通りにあるカフェで働いていた。階級は上等兵、兵科は突撃兵。斬馬刀型の咒構武器を使用する。
- 正義感から幼馴染のブルムを誘って志願入隊した。ブルムとは親しい間柄だが、彼から寄せられる恋愛感情には気付いていない。
- ブリギッタ・ウルリッヒ
- 声 - 嶋村侑
- 元教師で、兵科は偵察兵。2対の小剣型の咒構武器を使用する。
- 隊の女性陣をまとめる立場にあり、元教師であることから少年兵のハンスも気にかけている。ティルダとは親しい関係にある。
- サラ・ベナー
- 声 - 津田美波
- 元職人兼デザイナー。兵科は支援兵で、槍型の咒構武器を使用する。
- イプセリア難民で、戸籍は養父によって改竄されている。隊内では孤立しがちだったオフィーリアが周囲と打ち解けるきっかけを作る。
- ティルダ・ゲーゼ
- 声 - 小松由佳
- 元咒工業技術者で、兵科は装甲兵。槍と盾を用いる。
- ブリギッタの親友で相談相手でもあり、隊内では争いの仲裁役を務めることがある。
王国関係者
- ドノヴァン・リンデゴーア卿
- 声 - 置鮎龍太郎
- スレイマンの政敵で、穏健派を代表する政治家。対ルーシ開戦に反対し、経済封鎖解除に向けた交渉も担当していた。
- 戦後はユトランド王国の首相に就任し、正史編纂にも関与する。
- マドケイン卿
- スレイマンを高く評価して娘の婿にと考えている大貴族。
- ソフィア・マドケイン
- スレイマンの婚約者で、彼らの復讐計画については知らない。
- エストロート・カーレンベルク卿
- スレイマンの養父。
- クリスティアーノ・アウグスタ・ア・ユトランド
- 声 - 田中秀幸
- ユトランド王国の国王。オフィーリアの父。
- シャーロッテ・ラウドルップ
- ユトランド王立咒術学校の女性教授。アムレート、オフィーリアにとっては恩師に当たる。卒業後もオフィーリアにとっては相談役であり、そのため、この時代の出来事について多くの情報を得る立場にある。
- 彼女の末裔で玄孫にあたるのが語り部であるリシェール・ラウドルップ。
その他
- ハンス・ニールセン
- 声 - 小林由美子
- 伝令係の少年兵。陸竜の扱いに秀で、本隊とヴァナルガンドの連絡役を務める。アムレートに憧れてヴァナルガンドへの編入を望んでいたが、ヴェリギエフ攻防戦で本隊の伝令を届ける途中、ルーシ帝国軍の狙撃兵に撃たれて戦死する。
ルーシ帝国
- クローディアス・パウロヴィッチ・キエフ
- 声 - 磯部勉
- 小国だったルーシ王国をヨーロッパ五大帝国の一つにまで拡大した皇帝。四将とともに父と兄を排して皇位についた。
- 「死神」ブリュンヒルデと契約し、その力と軍事力を背景に領土を拡大する。10年前、皇太子だった時期に四将を率いてモルダの孤児院を襲撃し、マリアを拉致したため、アムレートら5人にとって主要な復讐対象となっている。
- ギルーシュ・ベンケンドルフ
- 声 - 玄田哲章
- ルーシ帝国四将の筆頭。陸軍元帥で陸軍大臣を兼務し、孤児院襲撃事件にも参加しており、アムレートたちの復讐対象の一人である。
- クローディアスとは乳兄弟で、皇太子時代から仕えている。武勇と統率力に優れる。
- 移動・機動性能を抑え、堅牢性、防御力、攻撃力を重視して調整された専用の人型重咒機「ガーディアン」を操る。
- ヴィクトール・チマシェフ
- 声 - 谷昌樹
- ルーシ帝国四将の一人。陸軍参謀本部を率いる大将で、内務大臣を兼務する。孤児院襲撃事件にも参加しており、アムレートたちの復讐対象の一人である。
- 帝国四将の中でも特にクローディアスへ強い忠誠を示す。内務大臣として強硬な政策を実行し、ヴィアン会議では皇帝代理として出席する。
- 隠密性と踏破能力を重視した双頭蛇型の専用重咒機「スネーク」を操る。
- グスタフ・メクレンブルク
- 声 - 関俊彦
- ルーシ帝国四将の一人で、海軍を率いる大将。孤児院襲撃事件にも参加しており、アムレートたちの復讐対象の一人である。
- 元は陸軍に所属していたが、咒機運用技術をクローディアスに評価され、新設された海軍を任される。北ヨーロッパの制海権を掌握するまでに海軍力を拡大させた。
- 輸送能力を強化した専用の鯨型飛行重咒機「ホエール」を操る。
- バルデュス・グリッペンベルク
- 声 - 野島健児
- ルーシ帝国四将の一人。陸軍大将でギルーシュの補佐役を務め、外務大臣を兼務する。孤児院襲撃事件にも参加しており、アムレートたちの復讐対象の一人である。
- 外交や降伏交渉を通じてルーシ帝国の版図拡大に寄与しており、対人交渉に長ける。
- 攻撃性能を重視した竜型(形状としては竜脚下目型)の専用重咒機「ドラゴン」を操る。
- ブリュンヒルデ
- 声 - 坂本真綾
- 「死神」と呼ばれる不死のヴァルキュリア。「指輪」の契約によってクローディアスに従い、大きな鎌を武器とする。
- 依代は、クローディアスと四将に拉致されたマリア・シュマイケル。過去にもラグナイト適性の高い女性を依代として召喚されてきたが、マリアに対しては特別な関心を示している。
- マクシム
- 声 - 鈴村健一
- 帝国の将。ルーシ帝国に併合されたイプセリアの元第2王子[17]で、本名は「レアティーズ・ハン・クリミアス3世」。
- 王族の多くを処刑された後、クローディアスに取り立てられて忠誠を誓い、自ら「咒体」と呼ばれる改造手術を受ける。超人的な身体能力と二丁拳銃型の咒構武器を使用する。
- 解放戦争後は復活したクリミアス王家の国王としてイプセリアに即位する。
- ダウンロードコンテンツ「断章:咒体の戦士、その名は」ではクローディアスに従っている理由が描かれる[18]。
- レオニード・スミノフ
- 声 - 桐本拓哉
- 帝国軍中佐で、「マルガリータ」ことバイオレットの情報源。彼女に心を許していたが、バイオレットが突然姿を消した後に自ら最前線行きを望み、第二次コヴァロティス会戦で戦死する。
開発
2015年11月に発売を発表した[19]。本作では「GOUACHE」(ガッシュ)と呼ばれる描画エンジンを採用し、フォトリアルやトゥーンレンダリングとは異なる絵画的な色調を表現している。ディレクターの小澤武は、絵画的な粗さを残しながら建物や衣装など必要な部分は緻密に描き、鮮やかな色使いを両立させることをGOUACHEのコンセプトとして説明している[20]。開発陣は本作の特徴として、複数の視点と時間軸で展開する物語と、大軍との戦闘を可能にする独自の戦闘システムを挙げている[21]。
キャラクターに関して、デザインは清原紘が手がけた。小沢によれば、本作では完成された人物として設定されたアムレートに代わり、オフィーリアが成長する主人公として位置づけられている[12]。
シナリオは脚本家の冨岡淳広と、シナリオ制作会社ストロボワークスが担当した。
劇中で使用されるユトランド国歌「麗しの地」は、作曲家の光田康典の指揮の下で一般参加者による合唱を収録し、オフィーリア役の早見沙織による歌唱とミックスしてゲーム本編に使用された[22][23]。
2016年8月26日には発売日が2017年1月19日に決定し、PlayStation Vita版も同時発売されることが発表された[24]。2016年10月時点で、小澤は主要な要素の実装を終え、バグ修正と調整の段階に入っており、開発進捗を約85%としていた[23]。2016年11月にはパッケージが公開された[25]。
プロモーション
2016年2月10日発売のPlayStation 4用ソフト『戦場のヴァルキュリア リマスター』には、本作の戦闘部分をプレイできる体験版のダウンロード用シリアルコードが付属した。Twitterでは出演者のサイン色紙やポスターが当たるキャンペーンを実施した[26][27]。2016年10月15日からは全国体験キャラバンと称して、全国5箇所でゲーム体験会を実施した[28]。体験版はのちに公式サイトで事前登録した場合もプレイでき[29]、製品版への引き継ぎも可能であった[30]。発売直前にはキャラクターデザインを手がけた清原紘によるサイン会や、開発スタッフやゲストを招いてのステージイベントが行われた[31][32]。同イベントでは開発者の下里陽一が作品の見どころとして、5人の大罪人に焦点を当てたストーリーや絵画調のグラフィック、旧作とは異なるバトルを挙げた[33]。初回版や販売店別に特典としてダウンロードコンテンツが用意された[34]。
公式サイトでは5人の大罪人であるバジル[35]、バイオレット[36]、スレイマン[37]、フリート[38]のほか、オフィーリア[39]を扱った4コマ漫画が公開された。
評価
『週刊ファミ通』のクロスレビューでは合計32点(40点満点)となった。レビューでは、過去の出来事をたどる形で進行する物語構成や、戦時下の人間ドラマ、アクションとコマンドバトルを組み合わせた戦闘システム、兵士の「感情」や戦況の変化が戦闘に影響する仕組みなどが評価された。また、ミッション結果に応じた街の変化や、夜間に出現するヴァルキュリアによる緊張感、やり込み要素、独自の描画表現も肯定的に言及されている。一方で、イベントシーンが長く物語進行のテンポを損なう場面があること、戦闘システムがアクションとRPGの中間的な構成で焦点が曖昧に感じられること、戦術的な仕組みを十分に活用せず力押しで進められる場面があることも指摘された。PS Vita版については、PlayStation 4版との描画面の差にも言及されている。[40]
関連商品
サウンドトラックとして『VALKYRIA : Azure Revolution Original Soundtrack』が2017年1月19日に発売された。光田康典が全楽曲の作曲を担当し、全曲フルオーケストラの生演奏などを収録している[41]。
コラボレーション
『ブルー リフレクション 幻に舞う少女の剣』でキャラクターデザインを務めた岸田メルと本作でキャラクターデザインを務めた清原紘が互いの女性キャラクターを交換して描いた[42][43]。