磯部勉

日本の俳優、男性声優 From Wikipedia, the free encyclopedia

磯部 勉(いそべ つとむ、1950年昭和25年〉10月13日[3][2] - )は、日本俳優声優エンパシィ所属[5]東京都出身[2][3]。妻は俳優座斉藤深雪[4]。娘は女優の磯部莉菜子[4]

本名 磯部 勉[1]
生年月日 (1950-10-13) 1950年10月13日(75歳)
身長 173 cm[3]
概要 いそべ つとむ 磯部 勉, 本名 ...
いそべ つとむ
磯部 勉
本名 磯部 勉[1]
生年月日 (1950-10-13) 1950年10月13日(75歳)
出身地 日本の旗 日本東京都[2][3]
身長 173 cm[3]
血液型 A型[3]
職業 俳優声優
ジャンル テレビドラマ映画舞台吹き替えアニメゲームナレーション
活動期間 1970年代 -
配偶者 斉藤深雪[4]
著名な家族 磯部莉菜子(娘)[4]
事務所 エンパシィ[5]
公式サイト 公式プロフィール
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来歴

両親は教師だったこともあり、自身も同じく教師になろうと思っていたが、桐朋学園短期大学を紹介され進学[6]。1年が過ぎたころに唐十郎主宰の状況劇場を観に行ったことが俳優が面白いと思ったきっかけになった[6]。同大学卒業[5]後、1972年劇団俳優座に入団[2]演出家千田是也に師事し舞台経験を積む。主にシェイクスピア劇で好評を博した[2]1989年に俳優座を退団。以後、声優としても活動する。過去の所属はアンクルベイビー

2005年に『魔法戦隊マジレンジャー』では敵幹部のウルザードの声だけでなく、ウルザードの正体であるマジレンジャーの父親・小津勇役に起用される。本人は特撮でのレギュラーは初めてであったこともあり、素面で小津勇を演じて欲しいとのオファーを受けた際には「自分でよいのか?」と最初は戸惑ったという。最終回では他のキャストと同様に自身の役に変身し、ウルザードの転生姿であるウルザードファイヤーのスーツに入っている。2011年公開の『ゴーカイジャー ゴセイジャー スーパー戦隊199ヒーロー大決戦』では声のみだが、マジレンジャー放送終了後から5年ぶりにウルザードファイヤーを演じている。

人物

謙虚で誠実な人柄で知られ、『十戒[注 1]』でチャールトン・ヘストンを担当するにあたり、ヘストンの吹き替えを長年担当した納谷悟朗に、直接許しを請う電話を入れたという逸話が伝えられているが、実際には磯部が飲み屋で偶然納谷と出会った際にあいさつをしたというものである[7][注 2]。元々ヘストンの吹き替えを務めたのは『黒い絨毯』の金曜ロードショー版で納谷の代役を務めたことがきっかけで、以降新録で3本務めている。

声の仕事を始めたきっかけは20代のころ、京都府の撮影所にいた時、劇団俳優座映画放送部から「アテレコってやってみる気ある?」と聞かれ、「やってみたいですね」と答えたからである[6]。声優としては『クレイマー、クレイマー』(日本テレビ版)のダスティン・ホフマンの吹き替えがデビュー作[8][6]で、『超音速攻撃ヘリ エアーウルフ』の主人公であるストリングフェロー・ホークを演じたジャン=マイケル・ヴィンセントをはじめ、メル・ギブソンハリソン・フォードチョウ・ユンファ(この3名の吹き替えは特に多く、共に二十本以上の作品の吹替版で担当)、ショーン・ビーンティム・アレンピーター・ウェラーブルース・ウィリスチェ・ミンシクジョージ・クルーニーケビン・コスナー[9]などの声を主に担当。

担当俳優について

特にメル・ギブソンは『エア・アメリカ』で初めて吹き替えを担当して以来、大半の出演作で吹き替えを務めるようになり、専属(フィックス)として定着している[10][11][12]。『リーサル・ウェポン』シリーズのテレビ放送版では池田勝(同じくダニー・グローヴァーの吹き替えを多く担当)とのマシンガントークを演じ[注 3][13][14]、『ハート・オブ・ウーマン』、『ブラッド・ファーザー』でのコミカルな役まで吹き替えを行っている。磯部はギブソンを吹き替えることについて、特に『リーサル・ウェポン』シリーズに関しては、スピード感と緊張感に満ちた作品であることから、セリフを言うたびに目の前に星がちらつくこともあったといい[13]、「これまで、彼の激しい感じを出すことを意識していて、激しくしゃべりすぎて酸欠になったこともあった。だけど、長年吹き替えをやってきて、次第に、どこで息継ぎをするのかなどクセが分かってきた」と一体感を覚えるようになったと語り、ギブソンの演技についても「やっぱり彼は、こういった荒ぶる男の役が似合うと思う。60過ぎで、自分より少し年下だけど、あのたくましさはやはりすごいね」と感嘆している。『ブラッド・ファーザー』では予告編のナレーションを担当しており、「今回は彼の映画のナレーションをするのは初めてだけど、ずっと吹替をやってきた人のナレーションが出来るのは光栄だね」と長年担当しているギブソンへの愛着を見せるコメントをしている[15]。後年のインタビューで磯部は、「メル・ギブソンだったらこの声というのはない」としつつも、多くの作品で吹き替えを務めている中でギブソンの芝居のリズムや呼吸などを予測できるようになる感覚があったといい、セリフを喋るトーンや間合いなども長年に渡って吹き替えているうちに自然と掴めるようになり、現在では特徴を捉えたことで演じやすくなったという[16]。また、『マッドマックス』シリーズもBSジャパンにて磯部による新録吹替が企画されたことがあったものの、実現しなかった。これは同時期に新装発売される同シリーズのブルーレイボックス収録用に安原義人(同シリーズをはじめとして、磯部に先駆けてギブソンを多く担当[注 4])による新録がすでに行われていたためである[17]

磯部によるギブソンの吹き替えに感銘を受けた同業者もおり、尊敬している役者として磯部の名前を挙げている中村悠一は、自身のSNSで『リーサル・ウェポン』シリーズのテレビ朝日版吹替のファンであることを明かしている[18]と同時に『リーサル・ウェポン2/炎の約束』(1993年のテレビ放映時に磯部がギブソンの日本語吹替を担当)を見て洋画の吹替声優に憧れ、それをきっかけに声優を志し始めたと公言している[19][20]。また中村は、2015年の『エクスペンダブルズ3 ワールドミッション』でギブソンの吹き替えを磯部が務めると知った際には歓喜したという[21]

ハリソン・フォードは、1990年9月30日テレビ朝日の『日曜洋画劇場』で放送された『刑事ジョン・ブック 目撃者』(テレビ朝日版、DVD&Blu-rayに収録)で初担当。『スター・ウォーズ』のソフト版以降、村井國夫と分け合う形でほとんどの作品を吹き替えたことから[22][23]、「フォードのもう1人のフィックス」として認知されている[24][25]。演出家の鍛治谷功からは「磯部さんは、年齢を重ねた渋みと、変わらない若々しさを兼ね備えていらっしゃるので、常に映画の中心にデンと構えて観客の期待を一身に背負う、往年のスターの風格を感じるハリソン・フォードの雰囲気にピッタリかと思います」と評されている[26]。磯部自身も後年のインタビューでフォードの吹き替えに関しては、メル・ギブソンと同様に「ハリソン・フォードだったらこの声、というのはない」としつつも、長きにわたって務めていることから芝居のリズムや呼吸が予測でき、セリフを喋るトーンや間合いなども掴めるようになり、演じやすくなったと話している[16]。また、上述の村井は劇団の先輩にあたり、親交があるという。フォードとメル・ギブソンの共演作となった『エクスペンダブルズ3 ワールドミッション』ではギブソンを磯部、フォードを村井が担当。本作の収録の際には、「何で俺を呼ぶんだ、お前(磯部)が一人で(メル・ギブソンもハリソン・フォードも)やればいいじゃないか」と村井から冗談を言われる一幕もあったと話している[27][28]

また、2024年(令和6年)度前期放送のNHK「連続テレビ小説」第110作『虎に翼』に磯部がサプライズ出演した際には、これまでの磯部の実績も相まって「ウルトラマン古谷敏)を弁護するメル・ギブソン」「ハリソン・フォードが目に浮かぶ」などとネット上で話題を集めた[29]

ショーン・ビーンとは、『聖闘士星矢 The Beginning』のジャパンプレミアで対面を果たしている[30]。また、『キングスグレイブ ファイナルファンタジーXV』では原語版で磯部が演じたレギス・ルシス・チェラム役を英語吹き替え版ではビーンが演じた[31]

出演(俳優)

太字はメインキャラクター。

テレビドラマ

映画

舞台

清水邦夫

  • 海賊、海を走ればそれは焔…… -九鬼一族流史-(1984年) - 久鬼一成
  • ラヴレター 愛と火の精神分析(1984年) - 吉村眩太
  • 弟よ -姉乙女から坂本竜馬への伝言-(1990年) - 藤五郎
  • 冬の馬(1992年) - 村上通
  • わが夢にみた青春の友(1994年) - 川島三吉
  • エレジー 父の夢は舞う(1999年) - 川崎清二
  • 恋する人々 軍部とダンディズム(2000年) - 清村大尉
  • 雨の夏、三十人のジュリエットが還ってきた(2009年・2024年) - 坪田英次郎[33]

その他

  • リア王(1972年)
  • 母(おふくろ)(1972年) - 守衛
  • リチャード3世
  • ジュリアス・シーザー
  • 一つの同じドア(1976年) - オルフェ
  • ルル(1977年)
  • お気に召すまま(1978年) - オーランドー(1979、1987、1988、1989年再演)
  • マクベス(1979年)
  • ハムレット(1980年) - ハムレット
  • ロミオとジュリエット(1981年) - ロミオ
  • 夏の夜の夢(1981年) - ライサンダー
  • 二人だけの舞踏会(1984年)
  • セツアンの善人(1986年) - ヤン・スン
  • じゃじゃ馬馴らし(1986年)
  • たすけて(1987年)
  • ハーベイ英語版(1987年) - エルウッド
  • マクベス(1987年)
  • 夜の来訪者(1991年) - 影山警部
  • ヘッダ・ガブラー(1994年) - ルーヴボルグ
  • メジャー・フォー・メジャー(1996年) - アンジェロ
  • クレオパトラ(1997年) - アポロドトス
  • デュエットのあとに(1998年) - アルフレッド・フェドマン
  • 細雪(2000年) - 蒔岡辰雄(2001、2003、2004、2005、2008、2010、2011、2012、2014、2017年再演)
  • 樋口一葉(2002年) - 虎之助
  • ロンサム・ウエスト(2002年) - ヴァレン
  • 曲がり角の向こうには(2004年) - ダン
  • 弁慶(2006年) - 富樫
  • ひばり(2007年) - 検事
  • 大奥 月光院物語 愛しき人(2007年) - 間部詮房
  • 暴れん坊将軍スペシャル〜唄って踊って八百八町!(2007年) - 安藤甲斐守
  • アルゴス坂の白い家-クリュタイメストラ-(2007年) - アガメムノン
  • カリギュラ(2008年) - 第一の貴族
  • 舞台は夢-イリュージョン・コミック(2008年) - ドラント/ジェラント(二役)
  • じゃじゃ馬馴らし(2010年) - バプティスタ
  • たか女爛漫(2011年) - 井伊直弼
  • 日本の面影(朗読座プロデュース)(2012年) - 稲垣金十郎
  • るつぼ(2012年) - ダンフォース副総督
  • ヘンリー四世(2013年) - ウェスモーランド伯爵
  • 金閣寺(2014年) - 道詮和尚
  • 王様と私(2013、2014年再演) - 総理大臣クララホム
  • 南太平洋(2015、2016年再演) - ジョージ・ブラケット大佐
  • 1789 -バスティーユの恋人たち-(2018年) - ジャック・ネッケル
  • ネバー・ザ・シナー - 魅かれ合う狂気(2021年) - クラレンス・ダロウ[34]

朗読劇

出演(声優)

太字はメインキャラクター。

吹き替え

担当俳優

アンソニー・ウォン
エド・ハリス
ゲイリー・オールドマン
ケビン・コスナー
ジェームズ・ウッズ
ジェフ・ブリッジス
ジョージ・クルーニー
ショーン・ビーン
チェ・ミンシク
チャールトン・ヘストン
  • 黒い絨毯(クリストファー)※日本テレビ版(DVD収録)
  • 十戒(モーゼ)※テレビ朝日版(DVD収録)
  • ベン・ハーベン・ハー[39])※テレビ東京版(DVD収録)
チョウ・ユンファ
ティム・アレン
デニス・クエイド
ドン・ジョンソン
ハリソン・フォード
ピーター・ウェラー
ブルース・ウィリス
ミッキー・ローク
メル・ギブソン
ルトガー・ハウアー
レイ・リオッタ
ロバート・デ・ニーロ

映画

ドラマ

アニメ

テレビアニメ

2001年
2003年
2004年
2006年
2007年
2008年
2010年
2011年
2012年
2014年
2015年
2016年
2017年
2019年
2021年
2024年

劇場アニメ

1989年
1995年
2001年
2004年
2007年
2010年
2011年
  • マルドゥック・スクランブル 燃焼(ディムズデイル=ボイルド[82]
2012年
  • マルドゥック・スクランブル 排気(ディムズデイル=ボイルド[83]
2013年
2016年
2019年

OVA

Webアニメ

ラジオドラマ

  • FMラジオ劇場(NHK-FM
    • 産湯の里(1980年)
    • 隠し剣谺返し(1982年)
    • 土佐のはちきんさん(1982年)
    • 道はるか(1983年)
  • FMワイドドラマスペシャル
    • ショパン わが魂のポロネーズ(1982年)
  • FMカフェテラスのふたり
    • 危険な逃亡者(1986年)
  • FMシアター
    • フロレントの遺産相続 大人のためのおとぎ話(1987年)
    • グッバイ・マンスリー・デイト(1987年)
    • 森のフシギの物語(1988年)
    • 交響詩劇「木と水への記憶〜言葉と音のための詩劇」(1991年) - 私
    • W&W(ダブリュー・アンド・ダブリュー)(ウーマン・アンド・ウーマン)(1994年)
    • イルカに会える日(1998年)
    • クレイム/焼跡の主(1999年)
    • ハイファに戻って(2002年)
    • 査察機長(2006年)
    • 五十歳の旅立ち(2006年)
    • 春にして君を離れ(2008年)
    • あの人(2011年)
    • 金魚鉢の教室(2012年)
    • 逆回りのお散歩(2013年)
    • Old young man 僕らはロンリーストリートを歩く(2017年) - 衣川老人
  • 青春アドベンチャー
  • FM特集
    • 夢見た旅(1993年)(FM特集ドラマ)
    • 風の自画像(1994年)(FM終戦特集ドラマ)
    • 飛ぶ教室(1999年)(FMケストナー特集)
  • ポップスライブラリー
  • モーションコミック
  • ドラマCD
    • オジサマ専科 Vol.10 into the castle〜籠城幻夢〜

ゲーム

1996年
  • セガ・サターン THE GHEN WAR
2002年
2004年
2006年
2007年
2011年
2012年
2015年
2016年
2017年
2018年
2019年
  • ONE PIECE トレジャークルーズ(ダグラス・バレット)
2020年
2021年
2022年
2025年

特撮

その他コンテンツ

  • 野生のプレデター(VHS) 1 - 25巻(ナレーション)
  • 武田薬品工業(新アリナミンA、アリナミンEX、アリナミンVドリンクのCMナレーション、他)
  • Blendy 缶コーヒー CM(ロボコップ)
  • NHK特集(NHK)
    • わがいのちの日々(1987年12月11日)
    • 栄光の代償〜兵士が語るフォークランド紛争〜(1988年8月12日)
    • 最後のシーズン(1991年10月23日)
  • 海外ドキュメンタリー「クストーの世界再発見」(1989年7月22日、7月29日、NHK)
  • CIA vs. KGB 冷戦時代のスパイ戦
  • プライム10「オランウータン密輸ルートを追え」(1992年4月16日、NHK)
  • 抑圧と自立と〜アフリカ・カメルーンの1世紀〜(1994年3月20日、NHK)
  • ライバル日本史(1994年 - 1996年、NHK)※「赤穂浪士は有罪か」では検事役でゲスト出演
  • 内戦に散った恋人たち〜サラエボ・民族対立の悲劇〜(1994年、NHK)
  • 世界は訴える 秀作ドキュメンタリー「マフィアと闘う神父たち」(1995年3月11日、NHK)
  • プライムナイト 海外カルチャードキュメンタリー「マフィア全史」(1996年12月24日、1997年1月14日、21日、28日、2月4日、11日、18日、NHK)
  • 世界・わが心の旅「モロッコ・ベルベルの少女の瞳」 旅人・山口小夜子(1998年)
  • レナード・バーンスタイン〜至高の音楽家72年の生涯〜(2000年10月13日、NHK)
  • “魔の山”の伝説を追う〜サハラ砂漠・ティベスティ高地〜(NHK)
  • クローズアップ現代(「キレる大人」2007年9月3日)
  • CRフィーバースター・ウォーズ ダース・ベイダー降臨(2008年、ハン・ソロ
  • プレミアムステージ 舞台のナレーション(2016年〜)
  • NHKスペシャル 「ふたりの贖罪〜日本とアメリカ・憎しみを越えて〜」(2016年8月15日、淵田美津雄
  • レゴ スター・ウォーズ/フォースの覚醒(長編ゲームプレイ動画、ティム・ワイルマン解説の吹替え)(2016年)
  • BS世界のドキュメンタリー「プラシーボ ニセ薬のホントの話」(2017年6月16日、NHK)
  • ブラッド・ファーザー 予告編ナレーション(2017年)

脚注

参考文献

外部リンク

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