蜂の群れに対して
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「蜂の群れに対して」(はちのむれにたいして、英: For a Swarm of Bees)は古英語の韻律詩である。
ベーダ『イングランド教会史』の古英語版の写本であるケンブリッジ大学コーパス・クリスティ・カレッジMS41の182ページの余白に書き込まれていたもので[1]、19世紀にジョン・ミッチェル・ケンブル(John Mitchell Kemble)がテキストを発見した[2] 。この呪文は冒頭の「蜂の群れに対して」を意味する "wiþ ymbe" という言葉にちなんで名付けられた[3]。
この呪文においてもっとも研究されるのは、テキストの終わりの方で蜂が「勝利の女性(sigewif)」と呼ばれる部分である。ケンブル[2]やヤーコプ・グリムをはじめとする学者は、この言葉をヴァルキュリャ(古英語のwælcyrian )や楯の乙女の概念と関連付けた。これは古ノルド語や、頻度は低いものの古英語の文献にも登場する女性的存在の集団で、メルゼブルクの呪文のイディスと類似した、あるいは同一の存在である[4]。一方で、この複合語が蜂の「勝利の剣」(刺すこと)を単純に比喩したものとみる説もある[5]。

1909年、研究者のフェリックス・グレンドン(Felix Grendon)は、ロルシュにある修道院で見つかったロルシュ写本に含まれる「ロルシュの蜜蜂の呪文」との間に類似点があると記録した。グレンドンはこの2つがキリスト教化以前のゲルマン文化に共通の起源を持つ可能性を示唆した[6]。