1、亜硝酸イオン NO2- や硝酸イオン NO3- は酸性下では以下のように酸化剤として働き、自身は一酸化窒素になる。
(この反応は、濃硫酸から水素イオンの供給が受けられる境界面で進行しやすい。)


2、一方、鉄(II)イオンは還元剤として働く。

- 1,2の半反応式をまとめると、鉄(II)イオンが亜硝酸イオンや硝酸イオンを還元し、一酸化窒素が生じていることが分かる。


3、上記の反応により境界面で生成した一酸化窒素と溶液中の鉄(II)イオン(厳密にはヘキサアクア鉄(II)イオンの形で存在)が配位子交換反応を起こす。
これにより、不安定な褐色の錯イオンであるペンタアクアニトロシル鉄(II)イオン [Fe(H2O)5(NO)]2+ が生成し、境界面で褐色環を形成する。
![{\displaystyle {\rm {[Fe(H_{2}O)_{6}]^{2+}+NO\longrightarrow [Fe(H_{2}O)_{5}(NO)]^{2+}+H_{2}O}}}](//wikimedia.org/api/rest_v1/media/math/render/svg/165946c05f07e358ac60a4946a9c993257660f59)
4、ペンタアクアニトロシル鉄(II)イオン [Fe(H2O)5(NO)]2+ はかなり不安定なため、常温でしばらく放置すると3の逆反応により分解し、やがて褐色環は消失する。
![{\displaystyle {\rm {[Fe(H_{2}O)_{5}(NO)]^{2+}+H_{2}O\longrightarrow [Fe(H_{2}O)_{6}]^{2+}+NO}}}](//wikimedia.org/api/rest_v1/media/math/render/svg/5b42dd5aec9cc74f048393728f41b11cab1d7350)
なお、ペンタアクアニトロシル鉄(II)イオン中の配位子としての水は省略されて、ニトロシル鉄(II)イオン[Fe(NO)]2+と書かれる場合もしばしばある。