農業教育

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農業教育(のうぎょうきょういく)とは、農業に関する教育であり、狭義では、学校教育の体系化で行われる職業教育としての農業に関する知識の教授を指す。広義では、現に農業に従事する者への社会教育としての農業技術の教授を含み、また、より広範に家政学などの農業技術以外も含む農村部の住民に対する農村教育の概念を包含することもある。

農業教育の指す範囲は、時代・国・主体によって異なるが、現代においては、中等教育から高等教育課程で行われる職業教育としての農業に関する知識の教授を指すことが一般的である[1][2]

また、職業教育としての農業教育概念の成立過程において、農業生産の増大、農民・農村部への公教育の普及と多方面からのアプローチがあり、職業教育概念の成立以降も学校教育から拡張した社会教育、農業従事者向けの研修教育へと波及していったことから、広義での農業教育が指す範囲は広い[1][3]。学校教育の体系化においても、職業教育としてだけではなく、農業理解を深めることを目的とした農業体験学習などが初等教育課程で行われることがある[1]

現代の日本においては、小・中学校の社会科総合的な学習の時間地理郷土史に関連して農業の歴史や特性が学習対象となることがあるが、職業教育としては高等学校以降の課程が中心となる[1]。高等学校の専門科目である農業(教科)、農業に関する学科には農産物の生産に関する農業科のほか、畜産科農業土木科なども含まれる[1]大学における農業教育は、生物学環境学バイオテクノロジー分野との関連も深く、伝統的な農学部以外にも多様な学部名称が使われている[1][4]。また、成人や新規就農者向けの教育機関として農業大学校が設けられている[1][4]

成立と発展

農業教育の制度化・体系化が早かったのはドイツであり、18世紀末から3年制の農業学校の開設が始まり、1806年アルブレヒト・ダニエル・テーアが設立した農業学校が王立農業アカデミーへと発展していく[5]。同時期に、フランスでは1804年にナンシー近郊に農業学校が開設され、これが同国における嚆矢とされる[5]。草創期の農業学校は、同時期のギナジウムリセと同様に寄宿舎制を取った[5]。また、専門の農業学校だけではなく、農村部の初等教育機関(いわゆる小学校)で農業に関する科目を教えるところが現れるとともに農会などの農業者団体による教育事業も活発化する[5]デンマークでは1855年に優良農家に実習を委託する農家委託実習制度が始まる[5]

18世紀末から19世紀半ばにかけてヨーロッパで発達した農業教育システムは、ヨーロッパ諸国の植民地だった経験を有するアジアアフリカ地域には直接的に移入され、また、明治維新以降の日本にも影響を与えている[3][6][7]

20世紀に入ると、アメリカ合衆国で学校教育と生徒の自宅の圃場での実習を組み合わせた教育システムが生まれ、また、1914年スミス・レーバー法の成立を機に学校による地域住民への教育・知識の普及といった概念も発達していく[5][8]。また、ソビエト連邦の成立とともに、国営農場に附属する教育施設での農業教育が社会主義国に広まっていく[3]

第二次世界大戦以降は、UNESCOOECDなどの国際機関による開発途上国向けの農業教育普及プログラムも始まっていく[2][3][7]。特にアフリカ諸国では、宗主国からの独立後に国際機関からの協力を得て新たな農業教育システムを構築した国が多い[7]

実施形態

各地域の農業教育

出典

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