迷蝶 From Wikipedia, the free encyclopedia 迷蝶(めいちょう)とは、本来の生息地ではない場所に、台風などの上昇気流に乗って一時的に運ばれてきたチョウのこと[1]。偶産蝶(ぐうさんちょう)とも呼ばれる[2][3]。 迷蝶として知られるカバマダラ 迷蝶は、自力での移動能力を超えた気象条件(主に台風や季節風)によって、本来の分布圏外へ運ばれる現象、またはその個体自身を指す。日本においては、主に東南アジアや台湾、中国大陸などの熱帯や亜熱帯の地域から、南西諸島や九州、時には本州まで運ばれてくるケースが多く見られる[3]。 迷蝶の飛来記録は、昆虫学における生物地理学の研究材料となる他、台風の進路や気流の動きを裏付ける貴重なデータとなる[4]。 特徴 定期的に渡りを行う渡り鳥やアサギマダラのような移動とは異なる。あくまで気象条件に依存した偶発的な飛来を指す。運ばれてきた先で産卵し、一時的に次世代が発生することがあるが、冬の寒さに耐えきれず死滅することが多く、その土地に永続的に定着することは稀である。なお、地球温暖化などの環境変化により、かつて迷蝶として扱われていた種が、北上して定着し、固有種に変化する事例(ツマグロヒョウモンやクロマダラソテツシジミなど)が報告されている[5][6]。 主な例 カバマダラ[7] 南西諸島に定着しているが、九州地方では迷蝶として見られる。 ウスキシロチョウ 熱帯性のチョウで、強風に乗って日本各地へ飛来する。 メスアカムラサキ フィリピンや台湾から南西諸島へ飛来する代表的な迷蝶。 オナシアゲハ 東南アジアなどに広く分布し、日本国内では迷蝶として記録される。 参考文献 菅原春良、高橋直「日本の迷蝶大図鑑」むし社、2014年9月19日、ISSN 9784943955085 脚注 ↑ デジタル大辞泉. “迷蝶(メイチョウ)とは? 意味や使い方”. コトバンク. 2026年2月3日閲覧。 ↑ 日本大百科全書(ニッポニカ),世界大百科事典内言及. “偶産チョウ(ぐうさんちょう)とは? 意味や使い方”. コトバンク. 2026年2月3日閲覧。 1 2 “虫林花山の蝶たち(11): | 栄研化学”. __SITENAME__. 2026年2月3日閲覧。 ↑ 福田 春夫 “蝶の長距離移動についての諸問題“ 1983年 ↑ 平井 規央 “日本におけるクロマダラソテツシジミの発生と分布拡大“ 2009年 ↑ “ツマグロヒョウモンの北上”. JCCCA 全国地球温暖化防止活動推進センター. 2026年2月3日閲覧。 ↑ 浦田, 明夫 (2001-02). “長崎県における迷蝶の記録(2000年)”. 長崎県生物学会誌 52: 36–37. ISSN 0387-4249. https://cir.nii.ac.jp/crid/1050304328088625152. 関連 外来種 Related Articles