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むし社

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むし社(むししゃ、Mushi-sha Ltd.)は東京都中野区大和町1丁目4番2号に本社を置く有限会社。その名の通りムシ(昆虫)を専門とする出版社である。昆虫関連の雑誌や書籍(図鑑、飼育情報書籍など)の出版[1]、生きた昆虫(カブトムシ・クワガタムシなど)、昆虫関連グッズ(採集用品、標本および標本作製用品、飼育用品)を販売している[2]。

正式名称 有限会社むし社
英文名称 Mushi-sha Ltd.
出版者記号 943955
取次コード 8212
概要 むし社, 正式名称 ...
むし社
正式名称 有限会社むし社
英文名称 Mushi-sha Ltd.
出版者記号 943955
取次コード 8212
法人番号 9011202005942 ウィキデータを編集
設立日 1982年(昭和57年)2月
代表者 飯島 和彦
本社郵便番号 165-0034
本社所在地 東京都中野区大和町1-4-2 白鳳ビル302号室
ネット販売 むし社オンラインショップ
定期刊行物 『月刊むし』『BE・KUWA』(季刊)
出版以外の事業 クワガタムシ・カブトムシの生体販売、昆虫標本、採集、飼育用品他関連商品販売
得意ジャンル 昆虫
外部リンク https://mushi-sha.life.coocan.jp/
Twitter https://twitter.com/mushi2091
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1971年(昭和46年)3月以来、昆虫専門の月刊雑誌『月刊むし』(副題:a monthly journal of entomology)を発行、2001年(平成13年)11月以降はクワガタムシ・カブトムシの飼育情報を取り扱う季刊誌『BE・KUWA』(ビークワ)を年4回(2026年時点では1月、4月、7月、10月)発行する[3]。『BE・KUWA』は2026年(令和8年)7月発売号で通算100号となる[4]。カブトムシやクワガタムシの大きさは、むし社の認定する「ギネス」が愛好家の間での権威とされている[5]。

概要

むし社は、虫好きの大学生4人によって1971年(昭和46年)に設立された[6]。当時の住所は東京都中野区中野三丁目32番9号である[7][8]。

1985年(昭和60年)から中野駅南口千光前通り(中野区中野二丁目)に店を置き虫グッズ販売をしていたが、南口の再開発事業の影響を受けて2019年(平成31年)4月6日に高円寺駅に近い早稲田通りのビルに移転した[9]。開店から昆虫関係の雑誌・書籍を出版しており、また昆虫採集用品、標本や標本作製用品などの販売を中心に営業していたが、1998年(平成10年)6月以降は[2]、クワガタムシ、カブトムシなどの生きた昆虫や[10]、飼育用品(飼育ケース、昆虫ゼリー、菌糸ビン、昆虫マットなど)の販売を開始するようになった[2]。

月刊むし

むし社設立と同時に、昆虫に関する論文、新種や新分布地の発見などの情報を掲載する月刊誌として『月刊むし』が創刊された[6]。『月刊むし』創刊号(第1号)は1971年4月1日に発行され、編集者は小岩屋敏と高桑正敏、発行者は雫石卓だったが[7]、第2号(1971年5月1日発行)からは編集者に油井秀臣が名を連ねている[8]。

日本国内では主にアマチュア研究家が昆虫や生態系の研究を下支えしており、『月刊むし』はそのフィールドワークの成果が掲載される雑誌として、昆虫愛好家の貴重な情報源になっていると評されている[11]。むし社によれば、昆虫専門の月刊誌がある国は世界的に珍しいという[6]。

『月刊むし』1986年7月号(第185号)は「オオクワガタ特集号」として出版され[12]、好評を得た[13]。この「オオクワガタ特集号」で「オオクワガタの累代飼育」を発表した小島啓史は[12]、1980年(昭和55年)から2025年(令和7年)時点まで45年以上にわたってオオクワガタの累代飼育を続けている人物であり[14]、小島は1996年(平成8年)に『月刊むし・ブックス』第1号として、オオクワガタやコクワガタ、ノコギリクワガタ、ミヤマクワガタ、ヒラタクワガタなど日本産クワガタムシ8種類の飼育方法を詳細にまとめた書籍『クワガタムシ飼育のスーパーテクニック』を出版している[12]。また1987年7月号が『月刊むし』の「クワガタ特集号」[15]、1991年7月号が「クワガタ特集号2」、1992年6月号および同年8月号がそれぞれ「クワガタ特集号3」「クワガタ特集号4」として発売された[16]。それ以降、毎年6月発売の7月号で「クワガタ特集号」を組むようになったが[17]、「クワガタ特集号」は毎年1万部以上が売れ、小学生のクワガタブームの火付け役になったと評されている[18]。『月刊むし』では1986年1月の第179号から[19]、2000年春まで「日本産クワガタギネス」(野外品)を行っていた[20]。むし社は、1986年の第1回ギネスがきっかけで「クワガタムシの体をノギスを使って測る」という習慣が生まれたとして、2005年時点では各メーカーがクワガタムシ専用のノギスを製造する時代になったと述べている[19]。この企画は2000年4月の第350号(クワガタ特集号12)の第15回を最後に、クワガタムシの飼育技術の進歩によって自然界では採集することが困難な大型個体を羽化させることが容易になったことや、累代飼育個体を野外採集個体と偽って申請する者が現れるようになったことを理由に終了している[21]。

BE・KUWA

多くのクワガタムシ愛好家からは、『月刊むし』から年に複数冊の「クワガタ特集号」を発行してほしいという意見があった一方、『月刊むし』の読者層は昆虫全般にわたっており、クワガタムシだけを年に複数回特集することはできなかった[17]。そのため、1999年からは10月に「増刊号」として、年12回発行される通常の『月刊むし』、およびそれらの号の一部である「クワガタ特集号」とは別売りで、クワガタムシを特集した雑誌を発売することを決めた[17]。1999年11月増刊号として「オオクワガタ!1」が[16]、2000年と2001年にはそれぞれ8月号の増刊号として「オオクワガタ!2」「オオクワガタ!3」が発売されている[22]。

2001年(平成13年)秋からはその増刊号を独立させる形で[23]、カブト・クワガタ専門の季刊誌『BE・KUWA』(読みは「ビー・クワ[24]」)を編集・刊行している[13]。『BE・KUWA』の誌名は、「beetle」(カブトムシ)の「BE」と「クワガタムシ」の「KUWA」が由来で、クワガタムシやカブトムシの採集紀行や飼育方法などを掲載しているほか、読者のクワガタコンテストも誌上で行っている[13]。『BE・KUWA』創刊以来、「飼育の時代を反映」するとのことから、2000年に終了したクワガタムシ各種の大きさを競う企画を、飼育個体について復活させている[20]。この企画は2015年の第15回までは「クワガタ飼育ギネス」と題していたが[25]、2016年の第16回からは「クワガタ飼育レコード」と題している[26]。『BE・KUWA』の創刊は1999年の外国産カブトムシ・クワガタムシの輸入解禁により、クワガタムシ飼育者の人口が一気に増えたクワガタブームの存在に影響されたものであり、他社からも『趣味の昆虫』などクワガタムシの専門誌が次々に出版されたが、2023年時点ではクワガタムシの販売や採集を巡るトラブルやそれを巡る規制の強化などの煽りを受け、クワガタムシの専門誌は『BE・KUWA』1誌のみが残っている[27]。この『BE・KUWA』には小島や[14]、ヘラクレスオオカブトの歴代最大個体を複数回羽化させて『BE・KUWA』誌上で発表した経験を有し、2025年には関西万博に自身の育てたヘラクレスオオカブトを出展した河野博史[28]らが記事を寄稿している。

『BE・KUWA』の創刊に伴い、クワガタムシ・カブトムシの飼育関連の内容はそちらへ振り分けられることになったため、『月刊むし』の「クワガタ特集号」は『BE・KUWA』創刊後初となる2002年(平成14年)8月号の「クワガタ特集号14」以降、平常号並のページ数に戻った[注 1][30]。『月刊むし』の「クワガタ特集号」は2012年8月号(第498号)の「クワガタ特集号24」が最後になっている[31]。

書籍

『月刊むし』『BE・KUWA』といった定期刊行物以外に、ゴミムシやコガネムシ、ガなども特集する『月刊むし・昆虫大図鑑』シリーズ、『月刊むし・昆虫図説シリーズ』シリーズなどの書籍を発行する[32]。

1994年(平成6年)には全世界約1200種のクワガタムシのうち約800種の標本5000点のカラー写真、記載文、図版とその説明を収録した『世界のクワガタムシ大図鑑』(著者:水沼哲郎、永井信二、編集者:藤田宏、定価28000円)を出版しており、池田清彦はアマチュア研究家たちの手で出版されたこの図鑑について、昆虫の研究が盛んなヨーロッパの研究者たちから高く評価されることは間違いないだろうと評していた[33]。同書は、全世界に分布するクワガタムシの大半を網羅した世界初の大図鑑と称されている[34]。1997年には増刷されることになったが、池田は「値の張るこの手のマニア向け図鑑が増刷されること自体が異例」と評している[35]。同書は2010年に改訂版(定価48300円)が出版されている[36]。

脚注

参考文献

外部リンク

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