連城訣

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連城訣』(れんじょうけつ、簡体字: 连城诀拼音: Liánchéngjué)は、金庸武俠小説。長編が多い金庸の作品の中では短い部類に入り、後期にあたる作品である。また、唯一金庸の体験が元になった作品でもある(作者あとがきより)。

繁体字 連城訣
簡体字 连城诀
拼音 Lián chéng jué
注音符号 ㄌㄧㄢˊ ㄔㄥˊ ㄐㄩㄝˊ
連城訣
各種表記
繁体字 連城訣
簡体字 连城诀
拼音 Lián chéng jué
注音符号 ㄌㄧㄢˊ ㄔㄥˊ ㄐㄩㄝˊ
ラテン字 Lien2 ch'eng2 chüeh2
発音: リャンチェンジュエ
広東語拼音 Lin4 Sing4 Kyut3
広東語発音: リンシンキュ
上海語拼音 Li zen ciuq
上海語発音: リゼンチュ
閩南語白話字 Liân-sêng-koat
閩南語発音: リャンセンコア
台湾語発音: リャンシングアン
日本語読み: れんじょうけつ
英文 A Deadly Secret
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1963年発表。主人公・狄雲が幻の「連城訣」の騒動に巻き込まれていく物語。狄雲は金庸の作品の中で最も不幸とされている人物である。彼以外にも戚芳、丁典、水笙といった善側の人々はことごとく悲惨な目にあう。悪役側はほとんどが二面性を持っており、陰険な人物ばかりが揃っている。ストレートな悪人である血刀老祖は例外と言っていい。

他の金庸作品と比べ、登場人物や武功は少なく、比較的読みやすい作品である。物語は短いが、雪山での壮絶な死闘やその後の半年間にわたるサバイバル、「連城訣」の謎解きなど見所は多い。だが、その悲惨さゆえに評価は「面白い」と「つまらない」の両極にはっきりと分かれている。

なお、徳間文庫版には「金庸版・岩窟王」と紹介されているように、物語はデュマの『岩窟王(モンテ・クリスト伯)』とかなり類似している。金庸自身、デュマを愛読していると公言しているので、参考にしていると見られる。

あらすじ

主人公の狄雲は師匠の戚長発、妹弟子の戚芳と共に、師伯である万震山の誕生祝に訪れる。それが大きな悲劇の始まりだった。万圭と七人の弟子によって、狄雲は身に覚えの無い罪を着せられた。師匠は「連城訣」のことを万震山に問い詰められて姿を消し、愛する戚芳は自分のもとを離れ、万圭に嫁いでしまった。 狄雲は牢獄に閉じ込められ、丁典という男に出会う。丁典は全ての争いの元凶である「連城訣」について語った。

二人は「連城訣」の秘密を探りに来る刺客を次々と倒し、ある日遂に脱獄を遂げる。丁典はそこで愛人、凌霜華の最後を知ることになるが……。

やがて、再び一人になった狄雲は師匠の復讐を誓う。その過程で「連城訣」の謎は明かされていくのであった。

登場人物

狄雲(てき うん)
戚長発の弟子。純朴な性格。「連城訣」の争いに巻き込まれ、次々と悲惨な目にあう。
戚芳(せき ほう)
戚長発の心優しい娘。狄雲の妹弟子で、共に育ち親密な仲にあったが、陰謀により二人の関係は引き裂かれる。
戚長発(せき ちょうはつ)
「鉄鎖横江」の異名を持つ。梅念笙の弟子だったが、師兄二人と共に彼を裏切る。その後、「連城訣」の秘密を探るために平穏な田舎暮らしを装った。
万震山(ばん しんざん)
梅念笙の一番弟子で、「五雲手」の異名を持つ。「連城訣」を狙って奸計を繰り広げる。八人の弟子がいる。
万圭(ばん けい)
万震山の一人息子で、彼の三番弟子でもある。戚芳に一目惚れして、邪魔者である狄雲を陥れる。
言達平(げん たっぺい)
梅念笙の二番弟子。その実力は三人の弟子の中で最も上とされる。乞食に扮して「連城訣」の秘密を探る。
梅念笙(ばい ねんしょう)
「連城剣法」を極め、「連城訣」の秘密を握る人物。弟子達に襲われ、危機を救ってくれた丁典に「連城訣」の秘密を託した。
丁典(てい てん)
義侠心に厚い風流才子。助けた梅念笙から「連城訣」の秘密を知らされる。凌霜華と恋仲になるが、投獄されてしまう。後から同じ牢に入れられた狄雲を内偵として疑っていたが、誤解が解けてからは強い味方となる。
凌霜華(りょう そうか)
凌退思の娘。花が好きで、丁典と菊花会で出会い恋に落ちる。丁典が投獄されてからも健気に彼への愛を貫く。
凌退思(りょう たいし)
荊州の知事。もとは龍沙幫幫主の息子で、幫再興の為に「連城訣」を狙い、陰謀を画策する。その為に娘までをも利用しようとするが…。
血刀老祖(けっとうろうそ)
残虐な振る舞いで有名な血刀門の掌門。必殺武器の血刀は抜群の切れ味を誇る。美人に目が無い。雪山で落花流水との死闘を繰り広げる。
落花流水(らっかりゅうすい)
陸・花・劉・水(落・花・流・水と読みが似る)の豪傑四人からなる義兄弟。「江南四老」とも呼ばれ、江湖では「北四怪」の風虎雲竜と並び称される。雪山で血刀老祖と死闘を繰り広げる。
陸天抒(りく てんじょ)
落花流水の長兄で、あだ名は「仁義陸大刀」。
花鉄幹(か てっかん)
落花流水の二弟で、あだ名は「中平無敵」。三弟の劉乘風と共に血刀老祖と最初に交戦する。その時に過ちを犯して以来、彼の運命は狂っていき、やがて極限の状況下でその本性が現れていくことになる。
劉乘風(りゅう じょうふう)
落花流水の三弟で、あだ名は「清風柔雲剣」。
水岱(すい たい)
落花流水の末弟で、あだ名は「冷月剣」。水笙の父。
水笙(すい しょう)
水岱の娘。血刀老祖にさらわれる。成り行きで彼の弟子になっていた狄雲を、最初は悪人と思っていた。だが、半年に渡る雪山の生活で、彼に信頼を寄せるようになる。

キーワード

日本語訳

映像化作品

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