遠隔透視
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18世紀後半のフランス人・ボティノーは、500キロメートルから1000キロメートルもの彼方からの船の接近を正確に察知できたという。ボティノーは自分の能力を公式に認定してもらうためにパリへ乗り込んだものの、当時の世間の関心は薄く、文芸雑誌『メルキュール・ド・フランス』では、彼が幻覚を見たものと述べられた。ボティノーはその能力を世間に認められることのないまま、失意のうちにこの世を去った[1]。
本格的に遠隔透視の研究が始まったのは1970年代であり、この時代にはアメリカ陸軍で、遠隔透視能力をスパイに活用するためのスターゲイト・プロジェクトが開始された[1]。「Remote viewing」の名は、この計画に参画したインゴ・スワンが名づけたもので[7]、スワンは遠隔透視の先駆者的存在とも呼ばれる[8]。スワンはプロジェクトでの実験において木星の様子を正確に透視したとされ、ほかにも数キロメートル先の光景を透視したとする報告がある。しかしこのプロジェクトは、信頼性に欠けるためにスパイ活動への利用は困難との判断や、遠隔透視能力は訓練で向上する見込みはないと見なされたことなどが理由で、1995年に打ち切られた[1]。
1973年にはスタンフォード研究所に在籍していた科学者であるラッセル・ターグとハロルド・プットフらにより「プロジェクト・スキャネート」と呼ばれる遠隔透視実験が行なわれた[9]。この実験では前述のインゴ・スワンらが被験者となり[10]、ターグらはこの実験を通じて遠隔透視の実在を主張した[11]。
1900年代後半から2000年代にかけて遠隔透視能力者とされる著名な人物には、ジェラール・クロワゼ[12]、ジョゼフ・マクモニーグル[13]、アメリカのナンシー・マイヤー[14]、ロシアのガブリエル・クロフツ[15]、イギリスのクリス・ロビンソン[15]、ポーランドのハンナ・ポドウィッチらがおり[15]、テレビ番組や自伝によると多くの遠隔透視を成功させたとされ、多くの反響を呼んだ。