関係主義
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哲学
存在・認識を、経験と理性との関係性の中で捉えていくというイマヌエル・カントの発想(コペルニクス的転回)は、近代西洋哲学における関係主義の萌芽だと言えるが、その発想は、ヘーゲル等のドイツ観念論及びカール・マルクス等の弁証法により発展され、更に、マルティン・ハイデッガーの現象学的手法により徹底された。
また、ソシュールのシニフィアンとシニフィエ(記号と意味内容)の対応関係に関する考察は、言語学に関係主義的発想をもたらした。後期ウィトゲンシュタインの「言葉の意味内容は、それを用いる人間達の間の関係性・了解によって決定される」という「言語ゲーム」論もまた、言語学分野に関係主義的発想をもたらした。
こうした成果を背景として、構造主義、ポスト構造主義(ポストモダニズム)という、哲学分野における一大潮流が起こり、社会論にも影響を与えた。
社会学
社会学の一大潮流である機能主義・構造主義・一般システム理論も、関係主義の一種である[1]。
サン=シモン、オーギュスト・コント、ハーバート・スペンサー等によって確立されたこの潮流は、エミール・デュルケームを経て、タルコット・パーソンズ、ロバート・キング・マートン等の機能主義(構造機能主義)社会学や、社会システム理論へと結実する。パーソンズの社会システム理論は、ニクラス・ルーマンによってオートポイエーシス概念の導入が図られ、独自の形で継承・発展された。
人類学
ブロニスワフ・マリノフスキー、ラドクリフ=ブラウンの機能主義(構造機能主義)人類学、クロード・レヴィ=ストロースの構造主義人類学は、上記の哲学的・社会学的議論に、一定の影響を与えた。