雑劇は60程度の作品名が残されており、脚本が完全な形で現存するものは18(または17)種とされる。
冤罪を着せられた寡婦の悲劇を描く『竇娥冤(とうがえん)』は元曲作品の中でも代表的な位置を与えられている。また粋な妓女(芸者)を主人公にした喜劇『救風塵(きゅうふうじん)』、関羽と魯粛の攻防を描く『単刀会(たんとうかい)』、出家した寡婦の再婚を描く『望江亭(ぼうこうてい)』などが知られている。
『元曲選』に「玉鏡台」「謝天香」「救風塵」「蝴蝶夢」「魯斎郎」「金線池」「竇娥冤」「望江亭(切膾旦)」の8篇を収録する。『元人雑劇三十種』には「西蜀夢」「拝月亭」「単刀会」「調風月」の4篇を収録する。『脈望館鈔校本古今雑劇』には上記以外に「裴度還帯」「哭存孝」「五侯宴」「陳母救子」「緋色夢」「単鞭奪槊」の6篇を収録する。このうちいくつかは関漢卿の作かどうか疑問が持たれている。『元人雑劇三十種』に収める「西蜀夢」は不完全であり、「拝月亭」「調風月」はせりふが一部分しか載っていない。
散曲は七十余首が残されており、代表作には「不伏老」などがある。