風媒社
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歴史
1933年(昭和8年)、創業者である稲垣喜代志は愛知県碧海郡刈谷町(現・刈谷市)に生まれた。法政大学文学部に入学後、3年次に法学部へ転部。在学中は学生運動が盛んであり活動に明け暮れた。その後学生社に入社するが、日本読書新聞に転職し、記者として当時の編集長・巌浩の元で学んだ。日本読書新聞での同僚に、作家の渡辺京二や詩人の三木卓らがいた。1963年(昭和38年)に日本読書新聞を退社し、愛知県名古屋市に転居して風媒社を設立した。
初期には『現代ソ連論』など思想系翻訳書の刊行が多かったが、1970年代以降は子育て・陶芸・洋画などの分野における刊行が増えた[2]。社会問題を提起するような書籍を積極的に刊行し、1967年(昭和42年)には四日市ぜんそくの被害者に焦点を当てた『青空をかえせ』を刊行した[2]。1993年(平成5年)には慰安婦問題に関する証言集『破られた沈黙』(後に『無窮花の哀しみ』に改題)を刊行した[2]。1995年(平成7年)に刊行した『原発事故…その時、あなたは!』は、2011年(平成23年)3月11日の福島第一原子力発電所事故後に再び注目を集めた[2]。1993年(平成5年)に『さくら道 太平洋と日本海を桜で結ぼう』を刊行すると、1994年(平成6年)には『さくら』として映画化され、その後も売れ続けるロングセラーとなった。
2011年(平成23年)には稲垣が代表を退いて会長となり、後任の社長には山口章が就任した。それまで入居していたビルの老朽化により、2017年(平成29年)4月には堀川沿いの現在地に移転した。2017年(平成29年)10月28日、創業者の稲垣が死去[2][1]。
2021年(令和3年)2月、2020年(令和2年)度の名古屋市芸術奨励賞(名古屋市芸術賞)を受賞[2][1][3]。文芸分野における出版社の受賞は初である[2]。2022年(令和4年)には中日文化賞を受賞した[4]。