茅 From Wikipedia, the free encyclopedia ススキ。代表的な茅の一種。 枯れて穂の綿毛が開いた状態の茅。一箇所から円形に束ねたように生えるススキと違い、根元付近は間隔が空いて生える。 茅(かや)は、縄文時代の頃から屋根材や飼肥料などに利用されてきた、イネ科[1][2]あるいはイネ科およびカヤツリグサ科[3]の草本の総称である。 カヤと呼ばれるのは、細長い葉と茎を地上から立てる一部の有用草本植物で、代表種にチガヤ、スゲ、ススキがある[3][4]。 ススキを特定的に意味することもある。総称が本義でススキの意が派生[3]だが、逆に、ススキが本義で意味が広がった[2]とも。 語源 語源には諸説あり、屋根を葺くことから刈屋あるいは上屋[3][1]、あるいは朝鮮語起源[1]とも。 漢字 「茅」は元来はカヤの1種のチガヤの意味で、カヤ全体の意味に広がった[3]。 「萱」とも書くが、この字の本来の意味は「ワスレグサ」であり、「かや」と訓ずるのは国訓である[5]。元来は『和名抄』や『名義抄』で「萓」(下が亘でなく且)と書かれていたのだが、誤って「萱」となった[3]。 特徴 イネやムギなどの茎(藁)は水を吸ってしまうのに対し、茅の茎は油分があるので水をはじき、耐水性が高い。 利用 材料 耐水性の高さから、茅の茎は屋根を葺くのに好適な材料となり、明治期以前の日本では重要な屋根材として用いられた。 屋根を葺くために刈り取った茅をとくに刈茅(かるかや)と呼び[6]、これを用いて葺いた屋根を茅葺(かやぶき)屋根と呼んだ。 現在でも、菅笠をはじめとする各種民芸品や、茅の輪(ちのわ)などが茅を編んで作られている。 その他 かつて[いつ?]の農村では牛など家畜の飼料、田畑の肥料、燃料などさまざまな利用があった。 収穫 このように重要であった茅を確保するために、往時[いつ?]の農村では、集落周辺の一定地域を茅場とし、毎年火を入れて森林化の進行を防ぎ、そこから茅を収穫することが普通であった。 言葉 茅・萱は秋の季語である。 主な種類 カヤが和名に付く種は多く、ほとんどがイネ科である。 カヤが和名に付く代表的な種と、それ以外でもカヤの例とされる種を挙げる。 イネ科 ヨシ Phragmites australis ススキ Miscanthus sinensis スゲ[3][4] Carex spp. オギ[1] Miscanthus sacchariflorus イタチガヤ Pogonatherum crinitum オカルガヤ Cymbopogon tartilis var. goeringii カモガヤ Dactylis glomerata - 帰化植物 キツネガヤ Bromus pauciflorus チガヤ Imperata cylindrica ネズミガヤ Muhlenbergia japonica メカルガヤ Themeda japonica メリケンカルガヤ Andropogon virginicus - 帰化植物 カヤツリグサ科 アブラガヤ Scirpus wichurae クロガヤ Gahnia tristis 無関係なもの 裸子植物のカヤ(榧、イチイ科の木本)およびイヌカヤ、カヤツリグサ(蚊帳吊草)の「カヤ」は「茅」とは無関係である。 関連項目 茅葺 カヤネズミ(萱鼠) - 茅場を生息域とするネズミ。 カヤノヒメ - 日本神話に登場する草の女神。 脚注 1 2 3 4 深津正「カヤ」『世界大百科事典』平凡社〈2009年改定新版〉、2009年。 1 2 「カヤ」『万有百科大事典 19 植物』小学館、1972年。 1 2 3 4 5 6 7 「かや」『日本国語大辞典』小学館〈第二版〉、2000年 - 2002年。 1 2 広辞苑 第五版 「かや」 ↑ 『角川新字源』(1988年 122版)「萱」 ↑ 広辞苑 第五版 「かるかや」 Related Articles