Cortana

マイクロソフトが開発したAIアシスタント From Wikipedia, the free encyclopedia

Cortana(コルタナ)は、かつてマイクロソフトによって開発されたAIアシスタントで、Windows 10(Pro EducationとEnterprise LTSBは除く)、Windows 10 MobileWindows Phone 8.1(後継はBing Mobile英語版[5]Microsoft BandXbox One[6]iOSおよびAndroid用が存在する[7]。CortanaはサンフランシスコMicrosoft BUILD Developer Conference(2015年4月2日から4日まで)で最初のデモンストレーションが行われた[1]

Cortanaは2016年6月現在、英語フランス語ドイツ語イタリア語中国語、および日本語版で利用可能であり、また使用する地域やソフトウェアプラットフォームにより異なる。Cortanaの競合技術にはAppleSiriグーグルGoogle アシスタントなどが存在する。

「Cortana」の名称は、マイクロソフトのファーストパーソン・シューティングゲーム(FPS)のシリーズ「HALO」に登場する女性型人工知能(AI)の名前から付けられている[8]

Cortanaは2023年にすべてのデバイスで廃止となり後継としてMicrosoft Copilotに置き換えられた[9][10][11]

開発の歴史

Cortanaの開発は2009年にMicrosoft Speech製品チームのゼネラルマネージャーであるジグ・セラフィン(Zig Serafin)と主任研究員であるレイリー・ヘック(Larry Heck)によって始められた。ヘックとセラフィンはマイクロソフトのデジタルパーソナルアシスタント技術のための構想、目標および長期計画を立てて、Cortanaの初期プロトタイプを作るために専門知識を持つチームを立ち上げた[12]。Cortanaデジタルアシスタントの開発のため、チームは本物のパーソナルアシスタント(秘書)にインタビューを行った。これらのインタビューはノート (notebook)機能に含まれるようなCortanaの数多くのユニークな機能に影響を与えている。オリジナルの"Cortana"はコードネームでしかなかったが、Windows PhoneのUserVoice英語版サイト上での嘆願によってコードネームが公式のものとして知られるようになった[13]

機能

Cortanaはリマインダーをセットしたり、キーボード入力を行うことなく生の声を認識したり、Bing検索エンジンからの情報を使って質問(現在の天気や道路状況、スポーツのスコア、経歴など)に答えたりできる[14][15][16]

検索機能はBing検索エンジンのみで、全てのリンクはMicrosoft Edgeで開かれる[17]。Windows 10リリース当初は既定のWebブラウザー(Microsoft Edge以外でも可)に検索語句が渡され、そのWebブラウザーの既定の検索エンジンで検索されていたが、「Windows 10での検索体験を保護するため」として、2016年4月からBing検索エンジンとMicrosoft Edgeの組み合わせに固定された[18]

Windows 8.1のユニバーサルBingスマート検索機能はCortanaに統合され、ユーザーが検索ボタンを押したときに有効になる旧来のBing検索アプリはCortanaに置き換えられた[19]。Cortanaは音楽認識サービスを含む[20]。また、サイコロを転がしたり、コイントスをシミュレートすることもできる[21]。CortanaのConcert WatchはBing検索からユーザーがどのバンドまたはミュージシャンに興味があるかを調べる[22]

プライバシー考慮

Cortanaはユーザー情報をインデックス化して保持している。これは無効にできる(Windowsサーチはローカルのコンピューターやウェブを検索するようになるが、これをオフにすることもできる)。Cortanaをオフに設定するだけではマイクロソフトのサーバーに保持されているデータは削除されないが、ユーザーの指示で削除することができる[23]。Windows 10においてCortanaを無効にしていてもなお、スタートメニューを通した検索によってCortanaの情報を含むthreshold.appcacheというファイルがBingのウェブサイトに送信されることについて、マイクロソフトは批判を受けている[24][25]

地域と言語

Cortanaを利用可能な地域(青:対応済み、黒:非対応)

Cortanaは地域特化であり、発音をユーザーが居住する国の日常言語、文化、会話パターンに合わせるようになっている。例えば、イギリス版のCortanaはイギリス英語のアクセントと単語で話す。シャオ・ナ(小娜)として知られる中国語版では官話で話し、アイコンは顔と2つの目で表現されている(他の地域では使われていない)[26]。また、Cortanaはユーザーの要求に合わせるためにローカライズされ、地元のスポーツチーム、ビジネス、テレビシリーズや証券取引所などの対象地域に関連する情報を表示する。

次の対応表は2016年10月時点の情報である。

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言語[27] 地域[27] 方言 対応状況[27] プラットフォーム
英語 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 アメリカ英語 利用可能 WindowsAndroidiOS
イギリスの旗 イギリス[28] イギリス英語 利用可能 Windows
カナダの旗 カナダ[29] カナダ英語 利用可能 Windows
オーストラリアの旗 オーストラリア オーストラリア英語 利用可能 Windows
インドの旗 インド インド英語 利用可能[30] Windows
ドイツ語 ドイツの旗 ドイツ[31] 標準ドイツ語 利用可能 Windows
イタリア語 イタリアの旗 イタリア 標準イタリア語 利用可能 Windows
スペイン語 スペインの旗 スペイン[32] カスティーリャスペイン語 利用可能 Windows
メキシコの旗 メキシコ メキシコスペイン語 利用可能 Windows
フランス語 フランスの旗 フランス フランス語、フランス方言 利用可能 Windows
カナダの旗 カナダ フランス語、カナダ方言 利用可能 Windows
繁体字中国語 中華民国の旗 中華民国(台湾) 国語 利用不可
香港の旗 香港 粵語 利用不可
マカオの旗 マカオ 粵語 利用不可
簡体字中国語 中華人民共和国の旗 中華人民共和国 官話 利用可能 WindowsAndroidiOS
ポルトガル語 ブラジルの旗 ブラジル ブラジルポルトガル語 利用可能 Windows
日本語 日本の旗 日本 日本語、標準語 利用可能 Windows[33], iOS[34]
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技術

Cortanaの自然言語処理能力はTellme Networks英語版(2007年にマイクロソフトが買収)より提供され、Satoriと名付けられたセマンティック検索データベースと結びつけられる[35]。Cortanaの処理能力はマイクロソフトの大規模なクラウドコンピューティング資源によって供給され、Microsoft Azureの技術が使われている。

脚注

外部リンク

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