NATO首脳会合
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NATO首脳会合(NATOしゅのうかいごう)またはNATOサミットとは、北大西洋条約機構(NATO)の首脳による会議である。NATOの活動を評価し、その方向性を示すために行われる[1]。

NATOの会合には、加盟国閣僚によってより頻繁に行われるNATO閣僚会合もあるが、NATO首脳会合においては、NATOの最高レベルの意思決定が行われる。NATO首脳会合では、新しい政策の導入、新規加盟国の承認、新しい主要なイニシアティブの立ち上げ、NATO加盟国以外とのパートナーシップの構築などが行われる。
NATOのインド太平洋パートナー(IP4)であるオーストラリア、韓国、日本、ニュージーランドは2022年から招待されている[2][3]。 オーストラリアの首相は2022年、2023年は出席したが、2024年から2026年は出席していない。韓国の大統領は2022年から2024年、2026年は出席したが、2025年は欠席した。日本の内閣総理大臣は2022年に初めて出席し、2024年まで3年連続で出席したが、2025年、2026年は欠席した[4][5]。ニュージーランドの首相は2022年から2025年まで4年連続で出席したが、2026年は出席していない。
NATO首脳会合一覧
1949年のNATO発足以来、2024年までに33回のNATO首脳会合が行われている。このうち、2021年にNATO本部で行われた会合と、2022年3月にブリュッセルで行われた会合は、正式な回次に数えられていない[6]。
| 年 | 月日 | 開催国 | 都市 | 議長 |
|---|---|---|---|---|
| 1957年 | 12月16-19日 | パリ | ルネ・コティ大統領 | |
| 1974年 | 6月26日 | ブリュッセル | レオ・チンデマンス首相 | |
| 1975年 | 5月29-30日 | ブリュッセル | レオ・チンデマンス首相 | |
| 1977年 | 5月10-11日 | ロンドン | 首相ジェームズ・キャラハン | |
| 1978年 | 5月30-31日 | ワシントンD.C. | ジミー・カーター大統領 | |
| 1982年 | 6月10日 | ボン | ヘルムート・シュミット首相 | |
| 1985年 | 11月21日 | ブリュッセル | ウィルフリート・マルテンス首相 | |
| 1988年 | 3月2-3日 | ブリュッセル | ウィルフリート・マルテンス首相 | |
| 1989年 | 5月29-30日 | ブリュッセル | ウィルフリート・マルテンス首相 | |
| 1989年 | 12月4日 | ブリュッセル | ウィルフリート・マルテンス首相 | |
| 1990年 | 7月5-6日 | ロンドン | マーガレット・サッチャー首相 | |
| 1991年 | 11月7-8日 | ローマ | ジュリオ・アンドレオッティ首相 | |
| 1994年 | 1月10-11日 | ブリュッセル | ジャン=リュック・デハーネ首相 | |
| 1997年 | 5月27日 | パリ | ジャック・シラク大統領 | |
| 1997年 | 7月8-9日 | マドリード | ホセ・マリア・アスナール首相 | |
| 1999年 | 4月23-25日 | ワシントンD.C. | ビル・クリントン大統領 | |
| 2001年 | 6月13日 | ブリュッセル | ジョージ・ロバートソン事務総長 | |
| 2002年 | 5月28日 | ローマ | シルヴィオ・ベルルスコーニ首相 | |
| 2002年 | 11月21-22日 | プラハ | ヴラジミール・シュピドラ首相 | |
| 2004年 | 6月28-29日 | イスタンブール | レジェップ・タイイップ・エルドアン首相 | |
| 2005年 | 2月22日 | ブリュッセル | ヒー・フェルホフスタット首相 | |
| 2006年 | 11月28-29日 | リガ | アイガルス・カルヴィティス首相 | |
| 2008年 | 4月2-4日 | ブカレスト | トラヤン・バセスク大統領 | |
| 2009年 | 4月2-3日 | ストラスブール ケール | ニコラ・サルコジ大統領 アンゲラ・メルケル首相 | |
| 2010年 | 11月19-20日 | リスボン | ジョゼ・ソクラテス首相 | |
| 2012年 | 5月20-21日 | シカゴ | バラクオバマ大統領 | |
| 2014年 | 9月4-5日 | ニューポートおよびカーディフ | デービッド・キャメロン首相 | |
| 2016年 | 7月8-9日 | ワルシャワ | アンジェイ・ドゥダ大統領 | |
| 2017年 | 5月25日 | ブリュッセル | シャルル・ミシェル首相 | |
| 2018年 | 7月11-12日 | ブリュッセル | イェンス・ストルテンベルク事務総長 | |
| 2019年 | 12月3-4日 | ワトフォード | ボリス・ジョンソン首相 | |
| 2021年 | 6月14日 | ブリュッセル | イェンス・ストルテンベルク事務総長 | |
| 2022年 | 6月29-30日 | マドリード | ペドロ・サンチェス首相 | |
| 2023年 | 7月11-12日[7] | ヴィリニュス | ギタナス・ナウセダ大統領 | |
| 2024年 | 7月9-11日 | ワシントンD.C. | ジョー・バイデン大統領 | |
| 2025年 | 6月24-25日 | ハーグ | ディック・スホーフ首相 | |
| 2026年 | 7月7-8日 | アンカラ | レジェップ・タイイップ・エルドアン大統領 |
2025年
2025年のNATO首脳会合はオランダのハーグで6月24日と25日に開かれ、北大西洋条約第5条に基づく集団防衛の再確認や2035年までに加盟国の対GDP費1.5%を上限とする防衛・安保関連支出を含む防衛費の対GDP費を5%に引き上げる新目標などの内容を含む5項目からなる首脳宣言が発表された[8][9][10]。この首脳宣言はバイデン政権下の2024年の首脳宣言と比べて簡素な内容であった[11][12]。
NATOのインド太平洋パートナー(IP4)からは、中東(イラン)情勢の影響もあり、首脳ではニュージーランドのクリストファー・ラクソン首相のみが参加した[13][2]。閣僚級としてはオーストラリアのリチャード・マールズ副首相兼国防大臣、韓国の魏聖洛国家安保室長、日本の岩屋毅外務大臣(出席を予定していたが諸般の事情により取りやめた石破茂内閣総理大臣の代理[14][13])が参加した[15][2]。またマルク・ルッテNATO事務総長との会合が開かれた[15][2]。会合に合わせ、防衛産業協力の強化を目指すことを明記したNATO事務総長とIP4の共同声明が発出された[15][2]。NATOとIP4が共同声明を発出するのは初めてである[16]
2026年
2026年のNATO首脳会合はトルコのアンカラにて7月7日と8日に行われ、北大西洋条約第5条に基づく集団防衛の再確認やヨーロッパの加盟国とカナダが、米国と協力しつつ同盟の防衛により大きな責任を負うこと、2026年にウクライナへの700億ユーロ(約13兆円)の支援を拠出し、2027年も少なくとも同水準の支援を行うこと、イランにホルムズ海峡における航行の自由を完全に尊重することを求めるなどの内容を含む6項目からなる首脳宣言が発表された[12][3][17]。他の加盟国に更なる防衛支出の負担を求めるトランプ米大統領との関係が焦点となった[18][19][20]。
NATOのインド太平洋パートナー(IP4)からは、国内事情のほかNATO加盟国とIP4との会合が調整されなかったこともあり[19]、首脳では2025年の欠席が国内で批判された[21]韓国の李在明大統領のみが参加した。閣僚としてはオーストラリアのパット・コンロイ国防産業大臣兼太平洋島嶼国担当大臣、韓国の安圭伯国防部長官、日本の茂木敏充外務大臣(国会日程などで欠席した高市早苗内閣総理大臣の代理[5][21])、小泉進次郎防衛大臣、ニュージーランドのクリス・ペンク国防大臣が参加した[22]。
2027年以降
2026年のトルコの会合の次はアルバニアで行われることが2025年の首脳宣言に記されており2027年に首都ティラナで行われる予定だったが[23]、2026年の首脳宣言では次の開催地への言及がなく、2021年以降慣例となってきた毎年の開催を取りやめる可能性が指摘されている[12][24][25]。