Saints Rowシリーズ

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グランド・セフト・オートシリーズ(以下、GTAシリーズ)などに代表される、オープンワールド系クライムアクションゲームで、道を歩く人々を殴ったり、車を奪ったりできる。主人公はストリートギャングの一員となって敵のギャング団と戦い、街の支配権を争う。 タイトルの「セインツロウ」とは初期作に登場する教会を象徴とする街区「セインツロウ地区」から来ており、その教会を拠点とするギャングチーム「サード・ストリート・セインツ」の物語を描く。

本シリーズはストリートギャングの抗争に焦点を当てており、多くの作品は主人公の所属する「サード・ストリート・セインツ」(セインツ)の他に敵対ギャング組織が複数存在し、これらを壊滅させて街の覇権を勝ち取ることが当面の目的となる場合が多い。1作目では主人公は構成員の一人としてセインツに尽くすべく行動するが、2作目以降は主人公自身がセインツを率いるボスとなり、自ら先陣を切って敵組織と戦う流れとなる。

GTAシリーズとの大きな違いは、主人公が決まったキャラクターではなくプレイヤーがカスタマイズするアバターである点、犯罪行為などの行動に応じて上昇する「悪評」(GTAシリーズで言う手配度)が警察のみならず敵対する各ギャングにも存在する点などである。また、ストーリーは連続しており、主人公も外伝とリブートを除けば全て同一人物である。

シリーズ初期は荒唐無稽さはあれど、本編自体はシリアスなギャング抗争を描く内容であったが、GTAシリーズとの類似(グランド・セフト・オートのクローン英語版)からの差別化を図ったことで、途中からコミカルなストーリーや飛び抜けた演出、ポップカルチャーへのパロディ・オマージュによるバカゲー路線に舵を切るようになっていった[1][2]。敵対組織も当初はリアルなギャングが中心だったが、徐々に特殊部隊やサイバーパンク集団、果ては宇宙人悪魔までも登場するようになっていく。

シリーズ四作目の『Saints Row IV』および、その続編であるスタンドアローンDLCSaints Row: Gat out of Hell』で一旦の完結を迎え、世界観とストーリーを再構成したリブート作が初代と同じ『Saints Row』のタイトルを冠して発売された。しかしその翌年に開発会社のボリションが閉鎖。シリーズのIPはPLAIONの所有となった[3][4]

シリーズ一覧

発売の年表
2006Saints Row
2007
2008Saints Row 2
2009
2010
2011Saints Row: The Third
2012
2013Saints Row IV
2014
2015Saints Row: Gat out of Hell
2016
2017Agents of Mayhem
2018
2019
2020Saints Row: The Third Remastered
2021
2022Saints Row(リブート)

ナンバリング

  • Saints Row2006年Xbox 360
    • シリーズ1作目。ギャング抗争に巻き込まれた一般人の主人公がサード・ストリート・セインツに助けられ、その一員となって敵対ギャングと戦う。主人公は男性で固定で、作中はほとんど喋らない。
  • Saints Row 22008年PlayStation 3/X360/PC)
    • 本作の2年後を描く続編。本作ラストから昏睡状態に陥っていた主人公が覚醒し、新生セインツのボスとなって街を再び支配するべく立ち上がる。以降は主人公は「ボス」と呼ばれ、明確なキャラクター付けが成されていく。また、女性も選択可能になった。舞台は同じくスティルウォーター。本作のリアル路線を引き継いでいる。
  • Saints Row: The Third2011年、PS3/X360/PC/Nintendo Switch
    • 『2』の数年後。ストリートギャングからポップカルチャーの象徴の大スターへと躍進を遂げたセインツが、新たな街「スティールポート」を舞台に破天荒な戦いを繰り広げる。シリーズの転換点となる作品であり、以降はコミカル・クレイジー路線に進む。後に次世代機(PlayStation 4/PlayStation 5/Xbox One/Xbox Series X/S)向けにリマスター版も発売された。
  • Saints Row IV2013年、PS3/PS4/X360/XOne/PC/Switch)
    • 『The Third』の数年後。アメリカ合衆国大統領への大出世を遂げたボスが、地球侵略に来たエイリアンの帝国に立ち向かう。舞台は「バーチャル・スティールポート」を始めとする仮想空間やエイリアンの母船など。

スピンオフ・関連作

  • Saints Row: Gat out of Hell2015年、PS3/PS4/X360/XOne/PC)
    • 『IV』の後日談。サタンに連れ去られたボスを救うべく、ジョニーが地獄で大暴れする。
  • Agents of Mayhem2017年、PS4/XOne/PC)
    • 『Gat out of Hell』のエンディングの一つで生まれ変わったパラレルワールドの地球の物語。ソウルを舞台に、元セインツメンバーを含む「ワル」の集団「メイヘム」のエージェントとして悪の組織と対決する。

リブート

  • Saints Row(2022年)2022年、PS4/PS5/XOne/XSX|S/PC)
    • メキシコ国境付近の都市「サント・イレソ」を舞台に、学生上がりの若者達が犯罪帝国「セインツ」を立ち上げ、裏社会の頂点を目指す。『2』以前のリアルさと『The Third』以降のコミカルさを融合させた作風となっている。

開発中止

  • Saints Row: Undercover
    • 2009年にPSP用ソフトとして企画されたスピンオフ。「Undercover」(潜入捜査)のサブタイトル通り、セインツへ潜入する捜査官が主人公となる予定だった。しかし当時のボリションには携帯ゲーム開発の経験が無く、外部スタジオに外注する形での開発となったが結果として『Saints Row』のクオリティには満たないと判断され、開発中止となった[5]。存在自体ボリションスタッフにも殆ど知らされていなかった[5]が、2016年にボリションのアソシエイトビデオエディターであるジョシ・スティントンが保管室からゲームデータと開発キットを偶然発見し、ゲーム映像やプログラムの入ったISOファイルが公開された[6]。但し、あくまで開発途中のデータであるため、まともにプレイはできない。
  • Saints Row: Drive-By
    • Xbox LivePlayStation Networkで配信予定で、ニンテンドー3DSでも発売を想定していたが2011年5月に開発中止となった[7][8]。その後は同プラットフォームにて『Saints Row: Money Shot』というゲームが開発開始された[9]が、こちらも実現はしなかった。後に『The Third』にて武器や乗り物などの一部要素がDLC「Moneyshot Pack」として配信された。
  • Saints Row: The Cooler

舞台

スティルウォーター
初代および『2』の舞台。ダウンタウン、住宅街、スラム街、工業地帯など地域によって様々な顔を持つ。南北二つの大きな島で構成される。モデルはシカゴデトロイト
スティールポート
『The Third』の舞台。高層ビルが立ち並ぶ近代的な街並みと貧困層地域が混在し、貧富の差が非常に激しい都市。四つのエリア(島)で構成される。モデルはニューヨークピッツバーグ
バーチャル・スティールポート
『IV』の主な舞台。スティールポートをシミュレートした仮想空間。大凡は現実のスティールポートを模しているが、セインツ所縁の建物はほぼ排除されており、随所にエイリアン関連のオブジェクトが存在する。
ニューハデス
『Gat Out of Hell』の舞台であり、地獄の首都。溶岩に囲まれた五つの島と、点在する小さな島々で構成される。
サント・イレソ
リブート版の舞台。アメリカ南西部の中央に位置する活気あふれる都市。モデルはラスベガス。市街地の周囲は広大な砂漠に囲まれている。

勢力

サード・ストリート・セインツ (3rd Street Saints)
スティルウォーターのセインツロウ地区に本拠を置く新興で多人種構成のギャング団。チームカラーは。初代リーダーはジュリアス・リトルで、当初はセインツロウ地区にある教会を拠点としていた。バイス・キングスのやり方に反発したジュリアスによって立ち上げられたが、他のギャングと比べても小規模で大した領土も持たない弱小チームであった。入団したプレイヤ(主人公)の活躍によって一気に街を支配するまでに拡大。しかし警察との取引に応じ、解散を目論んだジュリアスの策謀でプレイヤは爆殺されかけ、リーダーを失ったことで組織は瓦解する。2年後、昏睡状態から目覚めたプレイヤが新たな「ボス」となって再結集し、再び拡大する。
セインツ・アルター・メディア・グループ (Saints/Ultor Media Group)
セインツがアルター社と合併した巨大企業。ただのギャング活動に留まらず、栄養ドリンク、ボブルヘッド、服などのブランド商品を販売したり映画に出演するなどで人気を獲得し、ポップカルチャーの象徴とまで呼ばれる。
セインツ (The Saints)
リブート版における新たなセインツ。マーシャル防衛産業を解雇された主人公(ボス)が3人の友人と共に立ち上げた犯罪組織。名前は手頃な拠点を探していた際に見つけた廃教会と、そこにあった天使像から着想を得て付けられた。

Saints Row

ウエスト・サイド・ローラーズ (Westside Rollerz)
スティルウォーターの北西部を支配する、アジア系アメリカ人と白人を中心とするギャング団。チームカラーは。リーダーはジョセス・プライス。トラック強盗で奪った自動車部品や輸入車の密売、レースを行う。セインツを除けば最も小規模のチームで、元々はストリートレーサーだったが、何らかのバックアップを得て現在の姿となった。
ロス・カルナレス (Los Carnales)
スティルウォーターの南部を支配するヒスパニックを中心とするギャング団。チームカラーは。リーダーはロペス兄弟。スティルウォーターでは最古のギャングで、コロンビアのカルテルや麻薬王の支援によって僅か数ヶ月で拡大した。一度はバイス・キングスとの抗争で縮小化したものの、バイス・キングスが合法的な活動に注力しだすと勢力を回復させた。
バイス・キングス (Vice Kings)
スティール・ウォーターの北東部を支配するアフリカ系アメリカ人を中心とするギャング団。チームカラーは。リーダーはベン・キング。元々はロス・カルナレスに対抗するべく結成されたチームで以前はジュリアスも所属していたが、時を経て同じようなギャング組織となり、ジュリアスは離脱。市長や警察署長と繋がりがあり、警察からはノーマークとなっている。賭博や売春の他、キングが設立した音楽会社キング・カム・レコードのCDの売り上げという合法的な方法でも利益を上げている。

Saints Row 2

ブラザーフッド (The Brotherhood)
武器の密売をしているグループ。チームリーダーはマエロ。スティルウォーターの南地域を支配しているグループで、ヒスパニックとコーカサス人で構成される。チームカラーは赤。リーダーはマエロ。武器の密売を行う。メンバーは男女問わずトライバル系の髪形で体に大型のタトゥーをしている。
ローニン (The Ronin)
スティルウォーターの北地域を支配するヤクザ。チームカラーは黄。リーダーはショーゴ・アクジ。カジノ運営やポン引き、違法データ販売で稼ぐ。受け継がれた伝統を重んじる組織とされるが、日本人から見れば奇抜極まりないカンチガイニッポン集団である。
サンズ・オム・サムディ (Sons of Samedi)
ハイチ系のギャング集団で、メンバーの大半が黒人で構成される。チームカラーは。リーダーはジェネラル。大学近辺を支配し、ロア・ダストという麻薬を売り捌いている。ブードゥー教を信仰しており、チーム名もブードゥー教において死神として信仰されるサムディ男爵英語版に由来する。
アルター社 (Ultor Corporation)
元々はアパレル企業だったが、スティルウォーター市の再開発を担当する巨大優良企業に急成長する。CEOはデイン・ヴォーゲル。関連企業が多数存在し、ラジオ局までも経営している。私設警備組織と特殊部隊を保有し、裏ではギャング抗争を利用して地価の操作を目論んだり非道な人体実験を行っている。『2』の戦いでデインが死亡し、後任としてCEOに就任したエリック・グリフォンはセインツと協力関係を築き、やがてビジネスパートナーとして「セインツ・アルター・メディア・グループ」として合併する。また、死後に地獄に落ちたデインはアルター社の地獄支社を創設した。
初出は同じくボリションが開発したレッドファクションシリーズ。未来には採掘会社として火星の入植を行うようになるものの、暴政のため追い出されている。『Agents of Mayhem』のパラレルワールドにおいても存在しており、主人公側の組織「メイヘム」に資金提供している。

Saints Row: The Third

シンジケート (The Syndicate)
スティールポートを支配する巨大犯罪組織。3つのギャング団で構成される。ストリートギャングというより大企業のような運営を行なっており、合法・非合法の双方でビジネスの手を広げている。マークはピンクの星。ボスはフィリップ・ローレン。
モーニングスター (Morningstar)
スティールポートでは最古であるヨーロッパ系ギャング。ローレンがリーダーとして直接率いる。チームカラーは赤。主要ビジネスは国際的な武器取引だが、人身売買や売春にも関与している。メンバーの多くは高価な衣装を身に付け、高級車を乗り回す。
ルチャドールズ (Luchadores)
違法ギャンブルやドラッグ取引を行っているレスラーギャング。ボスはキルベイン。チームカラーは緑。メンバーは全員が緑の覆面を被った男性レスラーであり、シンジケートの中では唯一女性が存在しない組織である。シンジケートの汚れ仕事や荒事を担い、残忍な戦法、強靭な肉体、重火器、大型車を武器とする。
デッカーズ (Deckers)
ハイテク機器を扱うハッカーを中心とした、メンバーのほとんどが10代のイギリス系ギャング。ボスはマット・ミラー。チームカラーは水色。セキュリティーハックやマネーロンダリングを担当している。「ネオサイバーパンク」と称されるゲーム調のデザインや装備が特徴。
STAG (Special Tactics Anti-Gang Unit)
アメリカ政府によって編成された対ギャング特殊部隊。司令官はサイラス・テンプル。先端技術を駆使した軍事組織であり、巨大空母VTOL機、最新式の戦車装甲車、熱レーザー技術によるショットガンやアサルトライフル、果ては巨大空中戦艦など、未来的な兵装に塗り固められた大規模軍隊となっている。

Saints Row IV

ゼン帝国 (Zin)
宇宙より来襲したエイリアンの帝国。ゼンという遠い惑星を母星とし、超巨大宇宙船で惑星間を渡り歩きながら侵略行為を繰り返している。観測可能な宇宙内においては最も高度な文明とされ、現代地球とは比較にならないほどの科学技術を誇る。その主な目的はその惑星の知的生命体の中でも特に優秀な人材を誘拐し、各々のトラウマなど心に抱えた恐怖心をシミュレーターで体験させることで精神を破壊し、帝国に従属させることである。

リブート版

マーシャル防衛産業 (Marshall Defense Industries)
サント・イレソに本社を置く民間軍事会社。代表者はアティカス・マーシャル。未来的な最新鋭装備を誇り、街をギャングから守るという建前の裏では戦争犯罪とも言える秘密工作や汚れ仕事にも手を染めている。
ロス・パンテロス (Los Panteros)
サント・イレスの地元ストリートギャング。リーダーはセルジオ・ヴェレス。「力」と「車」を信奉し、暴力とみかじめ料と改造車によってサント・イレソの犯罪行為の大半を牛耳る。
アイドルズ (The Idols)
無政府主義カルト集団。リーダーはザ・コレクティブという6人組。現在の社会システムの破壊が目的であり、SNSを通じて若年層を中心に教義を拡散している。しかし単に騒ぎたいだけの若いメンバーが大半であり、奇抜な衣装に身を包んだサイバーパンク風の集団となっている。

出典

関連項目

外部リンク

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