「紫の女」殺人事件
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ルポライターの浅見光彦は、熱海・網代にある「軽井沢のセンセ(作家・内田康夫)」の仕事場を訪れる。二人が立ち寄った和菓子店「月照庵」の女将から、姪である曾宮一恵を助けてほしいという切実な依頼を受けるところから物語は動き出す。
熱海で和菓子店「芳華堂」を営む一恵の実家で、一家三人が毒入りワインを飲み倒れているのが発見された。一恵の両親は死亡したが、一人だけ奇跡的に一命を取り留める。警察は借金苦による「一家心中」と断定するが、一恵はこれを強く否定。瀕死の際に「幽体離脱」し、立ち去る犯人の後ろ姿を目撃したという。
浅見は一恵とともに、メモに残された「浮舟」の文字と一恵の父が残した「紫式部に乾杯」という謎の言葉を手掛かりに、京都・宇治へと向かう。
登場人物
主要人物
- 浅見光彦(あさみ みつひこ)
- 主人公。
- 浅見陽一郎(あさみ よういちろう)
- 警察庁刑事局の警察官。光彦の兄。
- 浅見雪江(あさみ ゆきえ)
- 光彦、陽一郎の母。
- 吉田須美子(よしだ すみこ)
- 浅見家のお手伝い。
- 内田康夫(うちだ やすお)
- ミステリー作家。熱海市の仕事場で執筆活動中。
芳華堂の関係者
- 曾宮一恵(ひのみや かずえ)
- 和菓子店「芳華堂」の娘。
- 東北大学を卒業後、仙台のテレビ局に入社したばかりの新米アナウンサー。
- 実家に帰省した際に奇禍に見舞われる。事件後は瀬川家に寄宿している。
- 曾宮華江(ひのみや はなえ)
- 和菓子店「芳華堂」従業員、一恵の母。
- 曾宮健夫(ひのみや たけお)
- 和菓子店「芳華堂」店長、一恵の父。
瀬賀和の関係者
- 瀬川月江(せがわ つきえ)
- 月照庵の女将。華江の妹。夫の憲雄は「瀬賀和」の社長。
- 瀬川憲雄(せがわ のりお)
- 月江の夫。熱海の京風和菓子店「瀬賀和」の社長。若尾佐千子の兄。
- 「薫り木」で見習い職人として修行した。
- 若尾剛(わかお たけし)
- 熱海の京風和菓子店「瀬賀和」店長。
- 若尾佐千子(わかお さちこ)
- 「瀬賀和」の会長の長女。瀬川憲雄の妹。剛の妻。
薫り木の関係者
- 春田雅之(はるた まさゆき)
- 華江の父。京都・宇治の老舗菓子店「薫り木」の十八代目。
- 体調を崩し床に伏せっている。
- 春田幸信(はるた ゆきのぶ)
- 一恵の叔父。華江と月江の弟。「薫り木」で働いている。
- 春田雅俊(はるた まさとし)
- 一恵の伯父。華江と月江の兄。「薫り木」の十九代目。
熱海警察署
- 川口警部補
- 刑事課。熱海署員を指揮する。
- 三好部長刑事
- 川口の部下。川口よりも年長で経験豊富。
その他
- 中根真由美(なかね まゆみ)
- 一恵の中学時代からの親友。芳華堂の事件の通報者。
- 矢代卓美(やしろ たくみ)
- 東静観光開発業務部次長。芳華堂周辺の土地開発を目論む。
- 沢田良雄
- 「芳華堂」の二軒隣の沢田酒店の店主。
- 事件の2日前に健夫にワインを販売した。
- 沢田加津子
- 良雄の妻。
書誌情報
小説
- 「紫の女」殺人事件
- 徳間書店
- 1991年10月、トクマ・ノベルズ ISBN 4-19-154672-4
- 1995年9月、徳間文庫 ISBN 4-19-890374-3
- 1999年4月、ISBN 4-19-860997-7
- 2014年6月6日、徳間文庫(新装版)ISBN 978-4-19-893839-0
- 講談社 2001年8月、講談社文庫 ISBN 4-06-273239-4
- 角川書店 2011年5月、角川文庫 ISBN 978-4-04-160777-0
- 徳間書店
コミック版
- あさみさとる作画、「紫の女」殺人事件(『まんがでイッキ読み!浅見光彦邪欲の呪いSP』2025年、ぶんか社 ISBN 978-4-8211-1049-0)