あいぱく
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特徴
「アイスクリーム好きの楽園」をコンセプトに掲げ、北海道から沖縄まで全国各地のご当地アイスクリームを厳選して紹介するイベントである。アイスクリーム評論家のアイスマン福留が監修を務め、毎回100種類前後のアイスクリームが出品される[2]。
各開催地では地元の百貨店や商業施設と連携し、期間限定のポップアップイベントとして展開される。来場者はご当地アイスを購入できるほか、会場限定フレーバーやクラフトソフトクリームなど、通常では入手困難な商品を楽しむことができる[3]。
- アイスクリームに精通した専門家(アイスマン福留)とアイスマニアによるキュレーション形式を採用し、出品商品を厳選している。
- 保冷バッグとドライアイスを用意した「持ち帰りアイス」の仕組みを導入し、複数個購入の文化を定着させた。
- 従来の百貨店催事が年配の固定客向けであったのに対し、若者や女性客を動員する新たな客層開拓に成功した[4]。
- 1回の開催で10万個以上のアイスを販売する規模に成長し、北海道物産展と並ぶ百貨店の集客イベントとなっている[4]。近年は物価高騰の影響もあり客単価は上昇傾向にあり、売上規模も拡大している。
- 多い時には180種類を超えるアイスが並び、10トンコンテナや4トンコンテナ2台、冷凍ストッカー約70台を用意して会期中に約10万個の商品を販売する。年間を通じてアイスクリームに特化した事業を展開する株式会社アイスクリーム・ラバーが問屋・冷凍倉庫と連携し在庫を一元管理できる体制と、アイスマン福留の長年の活動で培った信用によって成り立っており、季節催事とは異なる独自のノウハウであるため他社には容易に模倣できない。
歴史
黎明期(2015年)
あいぱく以前、アイスマン福留は「アイスクリームキャンプ」と称する小規模な物販イベントを神宮球場、川崎競馬場、東京競馬場などで開催していた。こうした草の根的な活動で経験を積んだのち、2015年5月2日〜6日、東京・原宿のラフォーレミュージアム原宿にて初の大規模イベントとして第1回が開催された[5]。入場料800円で5日間に約15,000人が来場した。会場には1,500点以上のアイスクリームパッケージが展示され、フォトスポットも設置されるなど、物販と体験を融合させた新しいフードイベントの形を提示した。ただし初回は約1,000万円の赤字となった[4]。もともとラフォーレ原宿はファッション・アパレルの発信地であり、フードイベントには不向きな会場であったが、大規模イベント開催の経験が乏しかったために会場選定の判断を誤ったとアイスマン福留は振り返っている。当時は食フェスの黎明期であり、ニッチな食ジャンルに特化した大型イベント自体が前例のない挑戦であった。
同年9月、鹿児島県のアミュプラザ鹿児島にて第2回を開催。6日間で約12万人が来場し、地方都市における集客力を実証した[4]。地元テレビ局との共催体制を構築し、以降の全国展開におけるビジネスモデルの原型を確立した。なお、第1回開催中の2015年5月5日にはテレビ東京『ワールドビジネスサテライト』で「ご当地アイスで町おこし」として特集され、全国的な知名度向上の契機となった[6]。
全国拡大期(2016年 - 2017年)
2016年以降、全国の百貨店や商業施設からの誘致が加速した。長崎県(アミュプラザ長崎)、福岡県(博多大丸)、東京(ダイバーシティ東京)、静岡県(大丸松坂屋静岡店)、大阪府(EXPOCITY)と、九州・関東・東海・関西に展開エリアを広げた[7]。
2017年1月には大阪・京セラドーム大阪で開催された「スーパープレミアムフェス」に参加。肉フェスが主催し、オクトーバーフェストとあいぱくが加わる「食の3大イベント」コラボレーションとして話題を呼び、真冬の「冬アイス」需要を開拓する契機となった。同年は北海道(YOSAKOIソーラン祭り会場)、富山(三井アウトレットパーク北陸小矢部)、栃木(東武宇都宮百貨店)、大阪(あべのハルカス近鉄本店)など計7回を開催し、年間複数回開催が定着した。
黄金期(2018年 - 2019年)
2018年は年間9回を数え、開催回数・動員数ともにピークを迎えた。東京・銀座三越でのGW開催、宮城県(三井アウトレットパーク仙台港)や沖縄県(デパートリウボウ)への進出、兵庫県(大丸神戸店)での初開催など、開催地が大きく拡がった。12月には「あいぱく in お台場 2018 冬の陣」を開催し、クリスマスシーズンとの連動企画を実施した。
2019年も同様に年間9回を開催。大阪・あべのハルカスでは3年連続の過去最高売上を更新し、岡山県(倉敷)への初進出も果たした。テレビ東京『ワールドビジネスサテライト』でも「ご当地アイスで町おこし」として取り上げられるなど、メディアでの注目度も高まった[8]。
コロナ禍と復活(2020年 - 2021年)
2020年は新型コロナウイルスの感染拡大により、予定されていた全ての開催が中止となった。試食を伴うフードイベントの性質上、「密」回避の社会的要請が直撃した形となった。
2021年秋、兵庫・大丸神戸店にて約2年ぶりの開催が実現。入場制限や試食エリアの限定など感染対策を徹底した上で14日間のロングラン開催を行い、ウィズコロナ時代のイベント運営モデルを確立した。
再興・Premium期(2022年 - 現在)
2022年は行動制限の緩和に伴い一気に開催ペースを取り戻し、年間7回を開催。東京・新宿住友ビルの三角広場という全天候型の新会場を得たことで、後の「Premium」構想への布石が打たれた。
2023年は計5回の開催ながら、1回あたりの質と客単価が上昇。東京・中野四季の森公園での屋外フェス形式や、福岡・福岡市役所広場での開催など新会場を開拓した。
2024年以降は「あいぱく Premium」として大規模化し、新宿住友ビル三角広場を主要会場に定期開催を実施。福島・うすい百貨店への初進出(第47回)や、長崎でのリニューアル後の会場で売上133%増を達成するなど好調が続いた[9]。
2026年1月には5年ぶりとなる冬季開催「冬のあいぱく Premium TOKYO 2026」を新宿住友ビル三角広場で実施し、通算59回目の開催を迎えた[10]。同年3月には京都初開催「あいぱく Premium KYOTO 2026」をみやこめっせにて、あいぱく初の実行委員会形式で開催した[11]。
2025年の「あいぱく® Premium TOKYO 2025」(4月25日〜5月6日)では、10周年記念企画として「アイスクリームミニ博物館」が初めて併設された。アイスマン福留の全面監修のもと、日本のアイスクリーム文化の歴史を紐解く特別展示空間として、懐かしの名作から入手困難な幻のアイスのパッケージまで、貴重なコレクションが一堂に展示された(入場料500円、あいぱく入場券提示で350円)[12]。
業界への影響
あいぱくの成功は、日本のフードイベント業界に複数の変化をもたらした。
- 「万博」「博覧会」を冠した食フェスのネーミングが急増した。「博覧会」でありながら略称に「ぱく(=博)」を用いるユニークな命名法は、日本橋三越本店の「あんこ博覧会®」(2018年〜)など後続イベントにも影響を与えたとされる。
- あいぱく以降、アイスクリームをテーマにした類似イベントが各地で急増した。ただしアイスクリームは薄利であり継続運営が難しいため、数回で終了する傾向が強く、長期にわたり継続しているのはあいぱくのみである。
- 百貨店催事においてニッチ・特化型イベントが増加する契機となった。食フェスの黎明期に誕生した本イベントは、単一食材に特化した大型催事の先駆的存在として位置づけられている。
- あいぱくに出展したご当地アイスメーカーがバイヤーの目に留まり、スーパーマーケットやコンビニエンスストアで全国販売に至るケースが相次ぎ、新興ブランドにとっての登竜門的な役割を果たしている[2]。
ICECREAM HOLIC
「ICECREAM HOLIC」(アイスクリームホリック)は、あいぱくと併催で行われるアイスクリーム雑貨の祭典である。コンセプトは「わたしを彩る溶けない魔法」。アイスクリームをモチーフにしたハンドメイド作品やグッズを制作するクリエイターが一堂に会し、アクセサリー、雑貨、ファッション小物など約19ブランド・約200点の作品が販売される[13]。「食べるだけでなく、身につけて楽しむ」というアイスクリーム文化の新たな楽しみ方を提案するイベントとして、あいぱくの世界観を拡張している。
常設店舗「AIPAKU TOKYO」
主な開催実績
| 回 | 年 | 日程 | 開催地 | 会場 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 2015 | 5月2日 - 6日 | 東京都 | ラフォーレミュージアム原宿 |
| 2 | 2015 | 9月15日 - 20日 | 鹿児島県 | アミュプラザ鹿児島 |
| 3 | 2016 | 5月20日 - 29日 | 長崎県 | アミュプラザ長崎 |
| 4 | 2016 | 8月5日 - 16日 | 福岡県 | 博多大丸 |
| 5 | 2016 | 8月22日 - 28日 | 東京都 | ダイバーシティ東京 |
| 6 | 2016 | 9月2日 - 11日 | 鹿児島県 | アミュプラザ鹿児島 |
| 7 | 2016 | 9月14日 - 19日 | 静岡県 | 大丸松坂屋静岡店 |
| 8 | 2016 | 9月22日 - 25日 | 大阪府 | EXPOCITY |
| 9 | 2017 | 1月5日 - 9日 | 大阪府 | 京セラドーム大阪 |
| 10 | 2017 | 5月19日 - 28日 | 長崎県 | アミュプラザ長崎 |
| 11 | 2017 | 6月7日 - 11日 | 北海道 | 札幌・大通西7丁目(YOSAKOIソーラン祭り) |
| 12 | 2017 | 7月28日 - 8月6日 | 富山県 | 三井アウトレットパーク北陸小矢部 |
| 13 | 2017 | 8月9日 - 15日 | 栃木県 | 東武宇都宮百貨店 |
| 14 | 2017 | 8月23日 - 29日 | 大阪府 | あべのハルカス近鉄本店 |
| 15 | 2017 | 9月15日 - 24日 | 鹿児島県 | アミュプラザ鹿児島 |
| 16 | 2018 | 4月25日 - 5月7日 | 東京都 | 銀座三越 |
| 17 | 2018 | 5月19日 - 28日 | 長崎県 | アミュプラザ長崎 |
| 18 | 2018 | 7月20日 - 29日 | 富山県 | 三井アウトレットパーク北陸小矢部 |
| 19 | 2018 | 8月1日 - 14日 | 大阪府 | あべのハルカス近鉄本店 |
| 20 | 2018 | 8月15日 - 22日 | 宮城県 | 三井アウトレットパーク仙台港 |
| 21 | 2018 | 8月26日 - 9月2日 | 沖縄県 | デパートリウボウ |
| 22 | 2018 | 9月14日 - 24日 | 鹿児島県 | アミュプラザ鹿児島 |
| 23 | 2018 | 10月10日 - 15日 | 兵庫県 | 大丸神戸店 |
| 24 | 2018 | 12月14日 - 25日 | 東京都 | アクアシティお台場 |
| 25 | 2019 | 4月24日 - 5月6日 | 東京都 | 銀座三越 |
| 26 | 2019 | 5月18日 - 27日 | 長崎県 | アミュプラザ長崎 |
| 27 | 2019 | 7月5日 - 15日 | 宮城県 | 三井アウトレットパーク仙台港 |
| 28 | 2019 | 7月19日 - 28日 | 福岡県 | マリノアシティ福岡 |
| 29 | 2019 | 7月31日 - 8月13日 | 大阪府 | あべのハルカス近鉄本店 |
| 30 | 2019 | 8月15日 - 20日 | 北海道 | 札幌市北3条広場 |
| 31 | 2019 | 8月23日 - 9月1日 | 岡山県 | 倉敷みらい公園 |
| 32 | 2019 | 9月13日 - 23日 | 鹿児島県 | アミュプラザ鹿児島 |
| 33 | 2019 | 10月1日 - 16日 | 兵庫県 | 大丸神戸店 |
| 2020年:新型コロナウイルスの影響により大半の開催が中止 | ||||
| 34 | 2020 | 10月15日 - 20日 | 千葉県 | 東武百貨店船橋店 |
| 35 | 2021 | 1月4日 - 18日 | 兵庫県 | 大丸神戸店 |
| 36 | 2021 | 9月29日 - 10月12日 | 兵庫県 | 大丸神戸店 |
| 37 | 2021 | 10月22日 - 31日 | 宮崎県 | アミュプラザみやざき |
| 38 | 2022 | 4月29日 - 5月8日 | 東京都 | コピス吉祥寺 |
| 39 | 2022 | 4月26日 - 5月9日 | 沖縄県 | デパートリウボウ |
| 40 | 2022 | 8月4日 - 15日 | 大阪府 | あべのハルカス近鉄本店 |
| 41 | 2022 | 8月9日 - 15日 | 東京都 | 新宿住友ビル三角広場 |
| 42 | 2022 | 9月16日 - 25日 | 鹿児島県 | アミュプラザ鹿児島 |
| 43 | 2022 | 10月1日 - 10日 | 長崎県 | アミュプラザ長崎 |
| 44 | 2022 | 10月12日 - 24日 | 兵庫県 | 大丸神戸店 |
| 45 | 2023 | 8月3日 - 14日 | 大阪府 | あべのハルカス近鉄本店 |
| 46 | 2023 | 8月11日 - 20日 | 東京都 | 中野四季の森公園 |
| 47 | 2023 | 9月9日 - 18日 | 福岡県 | 福岡市役所西側ふれあい広場 |
| 48 | 2023 | 9月15日 - 24日 | 鹿児島県 | アミュプラザ鹿児島 |
| 49 | 2023 | 10月4日 - 16日 | 兵庫県 | 大丸神戸店 |
| 50 | 2024 | 4月25日 - 5月5日 | 福島県 | うすい百貨店 |
| 51 | 2024 | 4月25日 - 5月6日 | 東京都 | 京王百貨店新宿店 |
| 52 | 2024 | 5月17日 - 26日 | 長崎県 | アミュプラザ長崎 |
| 53 | 2024 | 7月15日 - 21日 | 東京都 | 新宿住友ビル三角広場 |
| 54 | 2024 | 8月1日 - 12日 | 大阪府 | あべのハルカス近鉄本店 |
| 55 | 2025 | 4月23日 - 5月6日 | 福島県 | うすい百貨店 |
| 56 | 2025 | 4月25日 - 5月6日 | 東京都 | 新宿住友ビル三角広場 |
| 57 | 2025 | 5月16日 - 25日 | 長崎県 | アミュプラザ長崎 |
| 58 | 2025 | 8月7日 - 18日 | 大阪府 | あべのハルカス近鉄本店 |
| 59 | 2026 | 1月9日 - 18日 | 東京都 | 新宿住友ビル三角広場 |
| 60 | 2026 | 3月26日 - 30日 | 京都府 | みやこめっせ |
| 61 | 2026 | 4月24日 - 5月6日 | 東京都 | 新宿住友ビル三角広場 |
※上記は主な開催のみ抜粋。このほか全国各地の百貨店・商業施設で多数開催されている。