イバラエイ
From Wikipedia, the free encyclopedia
| イバラエイ | |||||||||||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
イバラエイ Urogymnus asperrimus | |||||||||||||||||||||
| 保全状況評価[1] | |||||||||||||||||||||
| ENDANGERED (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) | |||||||||||||||||||||
| 分類 | |||||||||||||||||||||
| |||||||||||||||||||||
| 学名 | |||||||||||||||||||||
| Urogymnus asperrimus (Bloch & Schneider, 1801) | |||||||||||||||||||||
| シノニム | |||||||||||||||||||||
| |||||||||||||||||||||
| 和名 | |||||||||||||||||||||
| イバラエイ(茨鱏) | |||||||||||||||||||||
| 英名 | |||||||||||||||||||||
| Porcupine ray | |||||||||||||||||||||
|
分布[2] |
イバラエイ(茨鱏、学名:Urogymnus asperrimus)は、アカエイ科に属するエイの一種である。稀種。底生でインド太平洋熱帯域、西アフリカ沖で見られる。深度30m以浅の砂底・サンゴ礫底・アマモ場などに生息。大きくて重く、体幅1.2-1.5m。ほぼ円形の体盤と鰭膜のない細い尾を持つ。この科には珍しく毒棘を欠くが、全身が大きく鋭い棘に覆われている。
餌は主に底生無脊椎動物や魚類で、海底を掘り起こして餌を探す。無胎盤性胎生。丈夫で粗い皮膚は鮫皮として価値が高く、剣の柄や盾などに用いられる。この場合カイラギザメ(梅花鮫)とも呼ばれる。沿岸漁業で混獲されるが、棘が多く扱いづらいため商業ベースに乗りにくい。野放図な漁により個体数が減少しているため、IUCNは絶滅危惧種に指定している。

1801年、インドのムンバイから得られた皮膚の断片を元に、ドイツの博物学者マルクス・エリエゼル・ブロッホとヨハン・ゴットロープ・テアエヌス・シュナイダーによってSystema Ichthyologiaeに記載された。この時点ではRaja 属に置かれ、種小名はラテン語で「最も粗い」を意味するasperrimaとされた。また、同時に西アフリカから得られた個体がRaja africanaとして記載された[3]。後にこの2名はシノニムとされたが、同時に発表されたため先取権が曖昧になった。そのため、種小名をasperrimusとしている文献、africanusとしている文献が見られる[4][5]。
1837年、ヨハネス・ペーター・ミュラーとヤーコプ・ヘンレはイバラエイを新属Gymnuraに置いた。この名はツバクロエイ属として既に使われていたため、その年の内にUrogymnus属が作成された[6]。どちらの名も古代ギリシア語のoura("尾")、gymnos("裸")に由来し、尾部の棘を欠くという特徴を表している[7]。かつてUrogymnus 属は本種のみを含んでいたが、2016年の形態学・分子系統学的研究によりHimantura 属から複数の種が移動された[8]。
分布
形態

体盤は楕円形で、中央部が分厚いため外見はドーム状である。吻は丸くわずかに突き出す。小さな眼の後ろにそれより大きい噴水孔がある。鼻孔は狭く、鼻褶後縁は房状で口に被さる。口底には3–5個の乳頭突起があり、口角には深い溝がある。口の周辺も乳頭突起で覆われる[2][12]。両顎に48の歯列が並び[13]、歯は小さく平たい。5対の鰓裂が体盤下面にある[14]。
腹鰭は小さく細い。尾は急激に細くなり断面は円筒形、長さは体盤とほぼ同じで鰭膜はない。他のアカエイ科魚類と違い、尾に毒棘がない。平たいハート型の皮歯が密に体盤から尾を覆っている。大型個体は更に、体盤全面が長く鋭い棘に覆われる。上面は明るい茶色から灰色で尾に向かうにつれて黒くなる。下面は白。[9][12][14]大型種で、最低でも体幅1.2メートル・体長2.2メートル、最大で体幅1.5メートルになる[2][14]。
