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オルソスクス

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オルソスクス(学名:Orthosuchus) [1]は、前期ジュラ紀に生息した絶滅したワニ形類の属。1963年にアフリカ大陸南部のレソトのQacha's Nek Provinceに分布するRed Bed層で発見された。頭蓋骨と体骨格の要素が知られており、その形態的特徴からCrocodyliformesに属することが示唆されている[2]。標本に見られる特徴のいくつかはジュラ紀においてまだ存在しないと考えられていたため、オルソスクスの発見は重要となった[2]。

オルソスクスはトカゲと同様の体のプロポーションを有しており、全長は約0.6メートルに達し、頭骨は典型的なワニ目と同様に平坦である[3]。

頭骨の表面には小さな孔が不規則に開いている。眼窩は巨大であり、1対の上眼窩骨により背側の天井が構成されている[3]。上顎骨は縁が鋭く、縁は前側に拡大し、外側の切痕の一部を被覆する。耳は耳弁で保護されており、水中を遊泳する際に水の流入を防ぐ仕組みになっている[4]。化石は原始的なワニのものに類似しており、共通する特徴には縮小した前眼窩窓が挙げられる[3]。方形頬骨は頬骨および方形骨と関節する[3]。オルソスクスの頭骨の平坦さは鱗状骨の後端の直下に位置するposterior quadrate contactに起因する[2]。この形態は主竜類に典型的であるが、現生ワニ目やテレオサウルス科(英語版)に存在しない[3]。またオルソスクスは短い骨質の二次口蓋が発達しており[3]、二次口蓋の後側に位置する長く伸びた後鼻孔は前上顎骨と上顎骨から構成されている[3]。現生のワニ目の後鼻孔はオルソスクスのものと異なり、翼状骨の前側特機と鋤骨により形成されている[3]。歯骨は下顎において最大の骨であり、その浅い歯槽の分布から、15本から18本の歯が存在していくつかが遥か後側に位置していたことが示唆される[3]。歯はそれぞれ大きさが等しく、形状も同様であった[3]。

オルソスクスには24個の椎骨が確認されており、そのうち8個が頸椎と考えられている[3]。全ての椎骨は椎体が両凹型である[3]。神経棘は高く発達しないが、頭部から尾にかけて低くなっていく[3]。頸椎は互いに密に配列し、肋骨は第12椎骨から始まる[3]。尾は大きさと形状の異なる8個の尾椎から構成されている。最前位尾椎は仙肋と接し、最後部に位置する3個の尾椎は非常に小型であり、他の4個は尾の中部に由来する。肋骨は前腹側および後背側の突縁を形成し、筋肉に付着面を提供していた[3]。

オルソスクスは肩帯と腰帯が現世ワニ目のものに類似しており、前者は長い肩甲骨と短い烏口骨を持つ[2]。鎖骨の間は軟骨で構成されていたと仮説が立てられている。オルソスクスの上腕骨は現生ワニ目のものと類似するが、遠位と近位の拡大は現生ワニ目と同様の平面に位置しない[2]。また、オルソスクスあるいは他の典型的な主竜類の尺骨と橈骨の長さは上腕骨長の約88%であり、現生ワニ目のものよりも相対的に長い。またオルソスクスは長く伸びていない2本の中手骨を持ち、うち1本が楕円形をなす。指は5本存在したようであり、第I指が短く、第V指が最も貧弱である[3]。大腿骨は最も長い骨であり、脛骨は腓骨よりも発達している。脛骨長は大腿骨長の約94%である。全ての骨を考慮すると前肢の長さは後肢の長さの91%となる[3]。踵骨と距骨は互いに類似するが、踵骨は距骨と比較して小型であり、また発達した結節を形成している[3]。

発見

オルソスクスの最初の化石は1963年4月にアルフレッド・W・クロンプトン率いる南アフリカ博物館の調査隊により収集された[2]。産出層準は下部ジュラ系のストームベルグ層群(英語版)のRed Bed層(=上部エリオット層(英語版))であり、産出した化石はNash (1968)により新属新種Orthosuchus Stormbergiとして命名された[2]。同一層準からは本種に属するより小型の頭骨も発見されているが、同一のサイトの異なる場所から産出している[3]。下顎と頭骨の主要部がよく保存されており、指趾骨や肋骨のいくつかと後肢を伴う片側の腰帯が失われている。標本に歪みがあるため、X線照射に先駆けて現場で修復が行われた[3]。

1931年にはアメリカ合衆国アリゾナ州北部のDinosaur Canyon Bedsで原始的なワニが発見された。当該化石は全長が約1メートルに達し、平坦な頭部と大型の前頭骨を有し、また横突起の形態から新種であることが示唆された。バーナム・ブラウンは1933年に当該標本をArchaeosuchusと命名したのち、1934年にProtosuchusへ改名し、プロトスクス科(英語版)を新設した[5]。プロトスクス科の分類には議論があるが、オルソスクスはプロトスクス科の属と類似する形質を持ち、本科に属すると考えられている[3]。

ワニ形類の系統関係

分類

古生物学

出典

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