カプサスポラ
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| カプサスポラ | ||||||||||||||||||||||||
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Capsaspora owczarzaki | ||||||||||||||||||||||||
| 分類 | ||||||||||||||||||||||||
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| 学名 | ||||||||||||||||||||||||
| Capsaspora Hertel, Bayne & Loker, 2002[2] | ||||||||||||||||||||||||
| 種 | ||||||||||||||||||||||||
カプサスポラ属 (Capsaspora)は、Capsaspora owczarzakiのみから構成される単型の属である。C. owczarzakiは単細胞の真核生物であり、動物に最も近縁な単細胞生物の一つとして、動物の多細胞性の起源を理解する上で重要な系統的位置を占めている。本記事では、フィラステレアに分類される属としてのカプサスポラと、その構成種であるC. owczarzakiについて説明する。
C. owczarzakiはミニステリア属(Ministeria)と共にフィラステレアというクレードを構成する。このアメーバ状の原生生物は、単細胞生物だった動物の祖先の特質を解明する上で極めて重要であり、動物の祖先は以前考えられていたよりもはるかに複雑な構造を持っていたことが明らかになってきている[3][4][5]。
C. owczarzakiはもともと淡水性の巻貝であるBiomphalaria glabrataの体内にいるアメーバ状の「共生生物」として記載された[6][7]。そのアメーバは、元はプエルトリコで標本にされた巻貝の血リンパから得られたものであった。
C. owczarzakiの生活環は、最近[いつ?]報告された3つの異なる細胞型をもつ3つの異なる段階から構成される。培養条件下において、C. owczarzakiの糸状仮足細胞は基質に付着し、急激な増殖期の終わりまで活発に複製する。次に細胞は分離し始め、分岐した糸状仮足を凝縮してシストを形成する。このシスト期の間、分裂は停止する。あるいは、アメーバは原因不明の要因によって活発に互いに凝集し、多細胞の凝集構造を形成し、細胞間の直接的接触を妨げていると思われる構造化されていない細胞外物質を分泌する。
糸状仮足形成期のC. owczarzakiの細胞は3〜5 μmのアメーバとして記載されており、細胞の直径の3分の1から2分の1の(核小体を含む)細胞核、長く分岐した糸状仮足、平板化したクリステを持ったミトコンドリア、多数のファゴソーム、脂質を内包する液胞、グリコーゲン微粒、およびゴルジ体から構成される[6][7]。シスト細胞は4〜5 μmの大きさで二重壁をもつ。二重壁の外側の壁は薄くて不規則な形状で緩く付着しており、内側の壁はより厚くて滑らかな形状である[8]。
分類
C. owczarzakiは、ミニステリアと共にフィラステレアというクレードを構成する[9][1]。このグループは後生動物と襟鞭毛虫類で構成されるコアノゾアと姉妹群のクレードにあたり、合わせてフィロゾアのクレードを構成する[9][1][10]。かつてC. owczarzakiはヌクレアリア類の一種だと考えられてきた[7]。しかし後に分子系統学に基づくリボソームRNAの系統解析が行われると、C. owczarzakiは他のヌクレアリア類よりも動物の近くに位置づけられるようになった[11][12][13]。最終的に、いくつかのオピストコンタの分類群を用いた複数遺伝子系統解析により、C. owczarzakiは明らかにヌクレアリア類ではなくホロゾアの一部であることが示された[14][15](図1を参照)。これは後にゲノム系統解析によっても裏付けられており[16][17][17]、その一つは、カプサスポラ属がミニステリア属の姉妹群でありともにフィラステレアを構成すること、そしてフィラステレアが襟鞭毛虫類と後生動物で構成されるグループの姉妹群にあたること示してる[18][19]。
