キャデラック・リリック
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リリック(Lyriq)は、ゼネラルモーターズ(以下GM社)のキャデラックが販売する電気自動車(二次電池式電気自動車(BEV))である。
| キャデラック・リリック | |
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| 概要 | |
| 製造国 |
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| 販売期間 |
2022年 -(アメリカ) 2025年3月 -(日本) |
| デザイン | ジョシュ・サーバー |
| ボディ | |
| 乗車定員 | 5名 |
| ボディタイプ | 5ドアSUV |
| 駆動方式 | 後輪駆動/全輪駆動 |
| プラットフォーム | BEV3(英語版) |
| パワートレイン | |
| モーター | 交流同期電動機(フロント/リア) |
| 最高出力 |
170 /15500 kW/rpm(フロント) 241 /15500 kW/rpm(リア) 384 kW(システムトータル) |
| 最大トルク |
170 /15500 kW/rpm(フロント) 241 /15500 kW/rpm(リア) 610 Nm(システムトータル) |
| サスペンション | |
| 前 | マルチリンク式 |
| 後 | マルチリンク式 |
| 車両寸法 | |
| ホイールベース | 3,085 mm |
| 全長 | 4,995 mm |
| 全幅 | 1,985 mm |
| 全高 | 1,640 mm |
| 車両重量 | 2,650 kg |
年表
2019年に北米国際オートショーで、GM社のCEOメアリー・バーラによってキャデラックからのクロスオーバーを含む今後の電気自動車シリーズの詳細の発表がなされた。リリックという名前はEvoq,ProvoqやCelestiqといった一連の"q"で終わるキャデラックのコンセプトカー命名の踏襲である。[1]
2020年8月6日にGM社は、ショーカーとしてのリリックの発表を行った[2][3]。2021年4月22日、プレスリリースで、同社初の電気自動車であり、実際に生産される量産車としてのリリックを正式発表し[4]、同年中国で開催される上海モーターショー2021(4/19~4/28開催)では、ショーカーを出展[5]した。この出展は、リリックの一般向け初公開であった[6]。
特徴・性能
ブランドの未来を担うラグジュアリーEVとして企画され、9K解像度のLEDディスプレイやアダプティブクルーズコントロールなどの最新技術が取り入れられている[7]。また、リリックは次世代プラットフォームBEV3を採用した最初のモデルで、最新のバッテリーシステムであるアルティウム(Ultium)を搭載[8]している。
バッテリーは95.7kWhと大容量で、一充電走行距離はWLTPモードで510km[9]である(メーカー公表値)。
2025年発売の日本仕様では、グレードはSport(スポーツ)のみとなっており、駆動方式も全輪駆動だけである。メーカー公表値によると、最高出力は384kW、最大トルクは610Nmである[7][10]。また、右ハンドルが採用されている。また日本仕様車は、アメリカのスプリングヒル工場での生産となっている。
なお、本国アメリカでは、グレードは“Sport”と“Luxury”の2種類で、さらにそこから、Sport1~Sport3・Luxury1~Luxury3と選択できるようになっている。加えて、シングルモーターとデュアルモーターも選択可能である(2025年モデル)[11]。また、2026年モデルからは、グレードにLYRIQ-Vが加わる[12]。
2024年には「ドイツ・カー・オブ・ザ・イヤー2025」の高級車部門を受賞している[13]。
マーケット[14]
リリックの生産は中国を除くすべての市場向けに、米国テネシー州のスプリングヒル工場で行われている。中国向けには現地の工場で生産している[15]。
中国
中国では、2021年11月に先行予約が開始され、半月で5000件以上の予約があった。通常の予約受付は2022年6月に始まり、納車はその年の10月からであった。また、全輪駆動モデルは12月から順次開始された[16]。当初は、95.7kWhのバッテリーパックが搭載されていたが、モーター構成は他のマーケットと同じであり、そのためCLTC基準での航続距離は後輪駆動で653km(406マイル)、四輪駆動で600km(373マイル)とされた[17]。
2023年11月には、広州モーターショーで新たなエントリーモデルが発表された。装備を簡素化したこのモデルは、最高出力335馬力(250kW; 340PS)、最大トルク440 lb-ft(600 N·m)を発生するシングルモーターを搭載することで、より低い価格を実現している。CLTC基準での航続距離は502km(312マイル)である[18]。
2025年3月には“リリックV”(Lyriq-V)が公開され、同年後半に2026年モデルとして販売される。このモデルは、現地中国で生産され、中国国内で初めて販売されるキャデラックVモデルである[19]。
欧州
キャデラック・ヨーロッパ(Cadillac Europe(英語版))は、2024年にヨーロッパでのD2C(直販)モデルとしてリリックを導入した。最初に、スイス市場に参入し、それに続き、スウェーデン、フランス、ドイツでも販売された[20][21][22][23]。販売されるのは、最高出力528 hp (394 kW; 535 PS) の全輪駆動のパワートレイン搭載モデルのみである。
日本
2024年12月、日本では、右ハンドル仕様のリリックが公開され、2025年の第二四半期に販売が開始される予定である[24]。事前予約は、2025年3月に始まり、納車は同年5月に行われる見込みだ[25]。生産はテネシー州スプリングヒル工場で行われる。
2025年4月、キャデラック・ジャパンは、リリックの展示ツアーを開始した[26]。
北米
アメリカのでは、リリックは、2022年7月の第1週に、ニューヨーク、ロサンゼルス、デトロイトという需要が最も高い市場に位置するディーラーへ初めて納車された。GM社は、2022年に合計122台のリリックを米国内の顧客に納車した[27]。
2024年モデルは、EPA基準で、デュアルモーターモデルの航続距離が、312マイル(約502km)から314マイル(約505km)に向上すると推定されている。さらに、“ベロシティー・パッケージ”と呼ばれる新たな1200ドルのOTAアップデート(英語版)が、デュアルモーターモデル向けに提供された。これにより、トルク出力が向上し、時速0-60マイル(約97km)までの加速タイムが4.7秒から4.4秒に短縮される[28]。また、より従来のものに近いドアの開閉システムが実装され、独立したハンドルがなかった電子式のアンラッチボタンに代わり、リモートで作動するフラッシュポップアウトハンドルが採用された[29]。
2025年モデルでは、エントリーモデルの“テック”(Tech)が廃止となり、また、その年のモデルは、部品点数を24%削減して生産されるようになった[30][31]。さらに、トルクは変わらないものの、最高出力が、後輪駆動モデルは365馬力(272kW / 370PS)に、全輪駆動モデルは515馬力(384kW / 522PS)に向上した。航続距離も向上し、後輪駆動モデルで326マイル(525km)に、全輪駆動モデルではグレードに応じて303マイル(488km)または319マイル(513km)となった[32]。
2025年1月、キャデラックは、同ブランドの高性能モデルのシリーズである「Vシリーズ」(英語版)に加わる「リリックV」を発表した。これは2026年モデルとして、2025年後半に発売が予定されている[33]。
オセアニア
2024年10月、右ハンドル仕様車として、オーストラリアとニュージーランドに導入された[34]。提供されるのは全輪駆動のパワートレインを搭載したモデルのみで、102 kWhのバッテリーにより、WLTPモードでの航続距離は530キロメートル(329マイル)である。生産はテネシー州のスプリングヒル工場で行われる。
韓国
2024年7月には、韓国でもリリックの販売が開始となり、102 kWhのバッテリーパックを搭載した全輪駆動モデルが導入され、航続距離は465キロメートル(289マイル)である[35]。
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