クェルセチン
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クェルセチン[4](またはクエルセチン、ケルセチン、英: quercetin)は、フラボノイドの一種でフラボノールを骨格に持つ物質。配糖体(ルチン、クエルシトリンなど)または遊離した形で柑橘類、タマネギやソバをはじめ多くの植物に含まれる。黄色い色素で、古くから染料としても用いられてきた。分子式は C15H10O7、分子量 302.24、CAS登録番号は [117-39-5]。
| 物質名 | |
|---|---|
| 発音 | [ˈkwɜːrsɪtɪn] |
3,3′,4′,5,7-Pentahydroxyflavone | |
別名 メレチン | |
| 識別情報 | |
3D model (JSmol) |
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| バイルシュタイン | 317313 |
| ChEBI | |
| ChEMBL | |
| ChemSpider | |
| DrugBank | |
| ECHA InfoCard | 100.003.807 |
| EC番号 |
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| Gmelin参照 | 579210 |
IUPHAR/BPS |
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| KEGG | |
PubChem CID |
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日化辞番号 |
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| UNII |
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| 国連/北米番号 | 2811 |
CompTox Dashboard (EPA) |
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| 性質 | |
| C15H10O7 | |
| モル質量 | 302.236 g/mol |
| 密度 | 1.799 g/cm3 |
| 融点 | 316 °C |
| 危険性 | |
| 致死量または濃度 (LD, LC) | |
半数致死量 LD50 |
161 mg/kg(ラット、経口) 159-160 mg/kg(マウス、経口)[2][3] |
化合物名は1857年から使用されており、ラテン語で「オークの森」を意味するquercetum(ラテン語でオークはQuercus - コナラ属)に由来する[5][6]。クェルセチンは天然に存在するオーキシン極性移動阻害剤である[7]。
生理活性
分布
生合成
フェニルアラニンは、フェニルアラニンアンモニア脱離酵素、桂皮酸-4-ヒドロキシラーゼ、4-クマロイルCoA-リアーゼによるフェニルプロパノイド経路によって4-クマロイルCoAへ変換される。4-クマロイルCoAは、7,2’-ジヒドロキシ, 4’-メトキシイソフラバノール合成酵素によって、3分子のマロニルCoAと縮合しテトラヒドロキシカルコンとなる。テトラヒドロキシカルコンは、次にカルコン異性化酵素によりナリンゲニンへと変換される。ナリンゲニンは、フラボニド3'ヒドロキシラーゼによってエリオジクチオールへと変換される。エリオジクチオールは、フラバノン 3-ヒドロキシラーゼによってジヒドロケルセチンとなり、ジヒドロケルセチンはフラバノール合成酵素によりケルセチンへと変換される[11]。
代謝
薬物相互作用
クェルセチンは幾つかの抗菌薬とは併用禁忌である。 クェルセチンはフルオロキノロン系の抗菌薬と干渉しあい、競合的に細菌類のDNAジャイレースに結合する。 この干渉によりフルオロキノロンの効果が、阻害されるか増強されるかは、定かではない[13]。
AHFS Drug Information 2010年版[14][15]によると、クェルセチンは薬物代謝酵素CYP2C8の阻害剤とされており、特にパクリタキセル(タキソール)と有害な相互作用を持つ可能性のある薬物として示されている。パクリタキセルは主にCYP2C8で代謝を受けるが、その生物学的利用能(バイオアベイラビリティー)が予測できない増加をしたり、害のある副作用が引き出される可能性がある[16][17]。
クェルセチンは薬物代謝酵素CYP2C9の阻害剤としても知られている[18]。
クェルセチンは薬物代謝酵素CYP3A4の誘導[19] および阻害剤[20]でもある(言い換えると、短期的にはCYP3A4酵素の活性を低下させるが、生体内の反応で酵素をより多く生産することによって誘導剤として機能する)。
上記のCYP2C9とCPY3A4は、薬物代謝酵素系のシトクロムP450のメンバーであり、生体内での異物代謝に関与する酵素である。 どちらのケースでもクェルセチンは、これらの酵素が代謝する薬物の血清レベルや、潜在的な効果を変えうる可能性がある。

