サンカヨウ

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サンカヨウ
サンカヨウ D. grayi、恵那山、岐阜県中津川市にて、2022年5月24日撮影
サンカヨウ D. grayi
2022年5月、恵那山岐阜県中津川市にて
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
: キンポウゲ目 Ranunculales
: メギ科 Berberidaceae
: サンカヨウ属 Diphylleia
: サンカヨウ
D. grayi
学名
Diphylleia grayi F.Schmidt[1]
シノニム
  • Diphylleia grayi F.Schmidt var. incisa Takeda[2]
  • Diphylleia cymosa Michx. subsp. grayi (F.Schmidt) Kitam. var. incisa (Takeda) T.Shimizu[3]
  • Diphylleia cymosa Michx. subsp. grayi (F.Schmidt) Kitam.[4]
和名
サンカヨウ

サンカヨウ(山荷葉、学名Diphylleia grayi F.Schmidt[1])は、メギ科サンカヨウ属分類される多年草の1[5][6][7][8][9][10][11][12][13][14][15][16][17][18]属名Diphylleia)は、2つの(di)と(phyiion)のギリシャ[10][12][16]種小名grayi)は北米の分類学者のエイサ・グレイ(Asa Gray)の献名[11][16]シノニムの種小名(cymosa)は集散花序の(cymosus)を意味する[16]和名漢名に由来する[5][8][10]。ただし中国の山荷葉は別の植物だといわれる[5][10]。荷葉はハスを意味し、本種の葉がハスの葉に似ているとし[18]のハスを意味する[12][14]

根茎は太く、横にはい、多くのひげ根を出す[9]。古いの基部が残っているところから高さ30-60 cm[6]の茎がでる[5]。1株1茎で[10]、やや肥厚して枝分かれしない[11]。生長が早く、1日で5-10 cm茎を伸ばす[14]。茎の基部には根出葉はなく、鱗片がある[9]。葉と茎に縮毛がある[5][6][9]。ふつう葉は2個が互生する[7][9]。下の葉は長さ10-30 cm、幅12-35 cmの腎円形で粗い鋸歯があり、上端と基部は湾入し、長い葉柄に楯状につき[9]フキの葉と同大[8]。上の葉は小さく、ほとんど無柄で[5][6]、湾入した基部で茎につき楯状にならない[9]。どちらの葉も中央に深い切れ込みがあり、縁には不揃いの鋸歯がある[5]。葉裏の脈は著しい[10]

茎の先端に直径約2 cmの白色の花を集散状に3-10個つける[9]。花に比べて葉が大きい[13]。外萼片6個は緑色で小さく[9]、早く落ちて、花が満開のころには落下していることが多い[5]。内萼片は6個で、白色で花弁[9]の広披針形[5]、長さ8-10 mm蜜腺をもった花弁はない[9]。黄色の6個の雄蕊が緑色の雌蕊を囲む[7]。雄蕊は長さ3-4 mm[11]は外向し、弁開する[9]。雌蕊は1個で花柱は短く[11]、側膜胎座に胚珠を2列につける[9]。花はに濡れると磨りガラスが濡れて透明になる現象と同じ原理で透明になることから、スケルトンフラワーと呼ばれていて[19]、花弁が散らない程度の弱い雨が長時間続き、低温高湿状態になるという条件を満たしてはじめて透明になる[20]。極微芳香がある[12]。開花時期は5-8月[6]島根県大万木山では5月[21]木曽駒ヶ岳では7月上旬-7月下旬[15]染色体数は2n=12(2倍体)[7]

果実液果で長さ1-1.3 cmの楕円[11]、熟すと黒紫色になり、白粉をかぶり、甘酸っぱく食べられ[6][9]、中に数個の種子が入っている[5]

分布・生育環境

雪解け後の低木縁に生育するサンカヨウの群落

日本サハリン[6][7][12]温帯から亜寒帯にかけて分布する[9]。日本では北海道本州中部地方以北と大山)に分布する[6]日本海側の多雪地帯の要素である[22]近畿地方では、大峰山伊吹山に分布する[11]。広島県廿日市市が西限と思われている[22]長野県北安曇郡白馬村白馬大雪渓末端の白馬尻では、残が解ける端から次々と花が咲き、同時期にオオサクラソウキヌガサソウシラネアオイなどの花が見られる[7]基準標本はサハリンのもの[6][7]。雪が解けて間もなく葉が地上に出て、開ききらないうちに花が咲き出す[15]

山地帯上部から高山帯下部にかけての[11]深山[5]の湿った[7]縁、林内、広葉草原の半陰地[12]に生育する[6]。北海道では札幌市円山公園の低地でも見られる[18]。伊吹山では山頂部の低木林やササ原の下に生育する[17]

種の保全状況評価

日本では環境省によるレッドリストの指定を受けていないが[23]、以下の都道府県のレッドリストで指定を受けている。自然公園法により、大山隠岐国立公園氷ノ山後山那岐山国定公園などで指定植物に指定されている[24]シカによる食害で個体数が減少している地域がある[25][26][27]氷ノ山ではシカから守るための電気柵が設置されている[26]

脚注

参考文献

外部リンク

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