ショウタイムセブン
2025年公開の日本映画
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あらすじ
4月1日午後7時、テレビ局NJBの人気番組『ショウタイム7』が始まる。同時刻、同局を左遷された元人気キャスター・折本眞之輔がラジオ番組『トピック・トピック』に出演していた。
番組にウスバカゲロウを名乗る男から電話がかかり、折本が犬派か猫派かを尋ねると、男は大和電力や政府への不満を語り出す。困った折本はディレクターの頓宮豊に電話を代わらせるが、男は大和電力城東火力発電所を爆破すると予告する。折本が男を罵倒して電話を切ると、直後に発電所が本当に爆発してしまう。
折本は警察に通報せず、自身を左遷したプロデューサー・東海林剛史に犯人から電話があったことを告白し、ショウタイム7への復帰を条件に犯人との通話を生放送することを許可させる。頓宮の反対を押し切り、トピック・トピックは打ち切られて生放送が始まる。犯人はまず出演料として1億円を要求し、拒まれると他局に電話すると脅す。折本は自分だけが犯人の主張を正しく伝えると約束する。
犯人は自らの過去を語り出す。犯人の父は6年前の発電所拡張工事に携わっていたが、外国要人視察のための突貫工事で劣悪な環境下に置かれ、悪天候による事故で死亡していた。この事故は大和電力取締役の四方田勇と内閣総理大臣の水橋孝蔵によって隠蔽されていた。犯人は四方田の謝罪を要求するが折本に拒まれ、口論の末、交渉は新メインキャスターの安積征哉と結城千晴に委ねられる。犯人は折本以外とは話さないと突っぱね、ついに結城のマイクを爆破して気絶させる。
これを見た折本は自らスタジオに戻り交渉を再開するが、再び犯人を怒らせてしまう。犯人は発電所をさらに爆破し、スタジオ内に複数の爆弾を仕掛けたこと、動きを監視していることを告げる。折本のイヤモニターにも爆弾が仕掛けられており、外せば爆発するという。犯人は総理・水橋本人の謝罪を要求し、折本は内閣官房の兼子健祐危機管理審議官に電話するが色よい返事は得られない。そこへ警視庁公安部の園田綾香が到着し、指示を受けた折本は人質解放を求めるが拒まれる。折本は番組の人気コーナー『ザ・世論調査』で総理が謝罪するか問い、結果は「謝罪しない」と出て水橋らを追い詰める。
やがて、犯人の高校時代の恩師である城大作がスタジオ入口に現れる。総理が来ないことに苛立った犯人を落ち着かせるため、園田の許可で城が招き入れられ、犯人の名が繁藤寛二であることが明かされる。城は寛二に自首を諭すが聞き入れられず、口論は次第に激しくなり、折本の忠告も虚しく城のピンマイクが爆発、城は負傷して倒れる。東海林は中止を進言するが、園田は放送継続を指示する。
再びかかってきた電話で、寛二は折本が信頼に足る人間かと問いかける。安積は寛二から送られた証拠――折本が昨年、鷺沼製薬の新薬「アプシル」の副作用調査を賄賂と引き換えに打ち切ったという疑惑のメール――を突きつけるが、折本は身に覚えがないと否定する。現場中継では記者の伊東さくらが発電所の鎮火状況と、警察が寛二のいる雑居ビルを包囲していることを伝える。寛二は再度「折本は真実を告白するか」を世論調査にかけ、結果は「告白しない」となる。その間に警察の特殊部隊が突入するが、寛二はすでに逃亡していた。
折本は寛二が6年前の事故の遺族であることに思い至る。スタジオに再び爆発音が流れる中、寛二は伊東と安積に「折本は悪魔に魂を売ったのか」と問い、伊東は折本を信じるが安積は信じないと答える。折本は番組のキャッチフレーズを口にし、寛二はその姿勢に苛立つ。
その時、折本は倒れた城の眼鏡に見覚えがあることに気づき、異音も止む。折本は一か八かでイヤモニターを外すが、爆発は起きなかった。折本は寛二に人を傷つける意図がないと悟り、人質を逃がすとともに、城が実は生きていることも見破る。そこへ寛二本人がスタジオに現れ、城が自分の祖父・繁藤大作であることを明かす。
謎が解けた折本は真相を語り始める。賄賂は受け取っておらず、実際には寛二の母親を6年前に取材していたが、東海林らに映像を潰されていた。折本は携帯電話に、東海林・四方田・水橋がその映像を使わない代わりにキャスターへ復帰させるという条件を提示していた録画を映し出す。全てを告白した折本の前で、寛二は園田に起爆装置を回収され逮捕される。
連行される寛二に、折本は「贖罪の機会を与えてくれたこと」への感謝を述べ、最後の『ザ・世論調査』で「折本眞之輔はこれからどうしていくべきか」を問う。結果を見た折本が不敵な笑みを浮かべた瞬間、寛二が園田の隙を突いて体当たりし、起爆装置を落とす。折本はそれを拾い、外したイヤモニターを付け直し、スイッチを押す。
放送終了後、各メディアはNJBの問題点や折本の発言を専門家を交えて報じ、若者たちはSNSで事件を調べる。しかしロンドンで地下鉄連続爆破テロが発生すると、報道はそちらへ移っていく。
登場人物
- 折本眞之輔(おりもと しんのすけ)〈51〉
- 1973年生まれ、新潟県出身[4]。実家は稲作農家で、過疎の地方出身であることから、テレビの世界や都会に憧れていた[4]。地元の進学校から関東の国立大学法学部に進学し、ゼミのOBであった先輩から推薦され、NJBのディレクター職採用面接を受けた[4]。その面接官にアナウンサー試験の受験を勧められ、アナウンサーとして採用された[4]。
- バラエティ、スポーツ番組で活躍していたが、東日本大震災で現地に赴き、現地の被災者の声を聞いた事がきっかけで報道番組を志望した[4]。城東火力発電所の事故の隠蔽に加担したことで、国民的ニュース番組『ショウタイム7』のメインキャスターになった。だが、収賄疑惑で3ヶ月前に番組を降ろされ、現在はラジオ番組『トピック・トピック』のパーソナリティを務めている。
- 安積征哉(あさか せいや)〈35〉
- 折本が降板した後の『ショウタイム7』のメインキャスター。
- 結城千晴(ゆうき ちはる)〈23〉
- 『ショウタイム7』のメインキャスター。
- 矢吹一平(やぶき いっぺい)
- 『ショウタイム7』のディレクター。
- 折本や寛二からの急な「ザ・世論調査」にも素早く応えた。
- 『ショウタイム7』終盤には東海林が放送を止めようとするも、それを投げ飛ばし、興奮しながら放送を続けさせた。
- 頓宮豊(とんみや ゆたか)
- 『トピック・トピック』のディレクター。
- 折本からは頓ちゃんと呼ばれる。折本が東海林に寛二の事を電話している際、繋ぎでラジオ放送をした。
- 東海林に番組を中断され、寿司を奢ってもらうことで丸め込まれた。
- 兼子健祐(かねこ けんすけ)
- 内閣官房危機管理審議官。
- 折本が以前海外のテロ組織への政府の対策に着いて取材した時に知り合い、それ以降折本は政府への取材をする時は一番先に連絡を入れている[5]。
- 折本の知り合いの中では一番総理大臣に近い人物である[6]。
- 水橋孝蔵(みずはし こうぞう)
- 自由党の内閣総理大臣。
- 6年前、自身が政調会長だった頃に大和電力城東火力発電所で事故が発生。その事で寛二の母親にインダビューをしていた折本にそれを報道しないように言い、報道しなければNJBの社長に頼んでショウタイム7のメインキャスターにするという約束をした。
- 四方田勇(よもだ いさむ)
- 大和電力の代表取締役社長。
- 水橋や東海林と共に事故を隠蔽した。繁藤事件で全てが明らかになり、車を出たところをマスコミに囲まれた。
- Perfume
- 『ショウタイム7』の放送後の音楽番組に出演し、本作の主題歌である『Human Factory - 電造人間 -』を披露した。それがそのままエンドロールへ繋がるという演出がなされた。
- 園田綾香(そのだ あやか)
- 警視庁公安部の刑事。
- 何事にも冷静沈着で、『ショウタイム7』の生放送中も落ち着いて折本らに指示を出した[7]。
- 城大作 / 繁藤大作(じょう だいさく / しげふじ だいさく)
- 寛二の父方の祖父。第二次世界大戦後に蒲田で旋盤工場を経営していた[8]。バブル崩壊後に地上げに苦しみ、工場を手放した[8]。
- 身分を偽り、高校時代の担任教師・城大作を名乗りテレビ局に現れ、生放送中の『ショウタイム7』に出演するも、過激な言動により寛二に胸に付けていたピンマイクを爆破され、血を流して倒れ込んだ[9]。
- 死亡したと思われていたが、折本が大作がNJBの清掃員だということを思い出し[注 1]、寛二の共犯者で、スタジオにダミーの爆弾を仕掛けていたことを見破られた。
- 伊東さくら(いとう さくら)〈42〉
- 『ショウタイム7』のリポーター。
- 折本とは元相棒のような関係で、日々スクープを二人で追っていた。
- 城東火力発電所が爆破された直後に現場に赴き、テロの新しい情報をショウタイム7で伝えた。
- 繁藤寛二(しげふじ かんじ)〈33〉
- 1992年生まれ、父親が不動産会社からリストラされ、家計は苦しくなった[8]。両親を楽にさせたいという思いや、建築に興味があること、手先が器用であることもあり、発砲技師や火薬類取扱保安責任者の資格を取り、大田区の建築会社に就職した[8]。
- そして、6年前に城東火力発電所の増築工事に勤しんでいた父親が死亡。杜撰な管理体制による事故だったが、慰謝料と称した口止め料で丸め込まれた[8]。
- そんな時に折本が熱心に母親を説得し、インタビュー映像を撮影するも、それが放送されることは無かった[8]。それらで心労がたたった母親が死亡したこと、折本が収賄疑惑でショウタイム7を降板したことで怒りが爆発し、「ウスバカゲロウ」と名乗り、ラジオの生放送中に電話で折本に連続爆破テロを予告し、テロの交渉人に折本を指名した。
- 大和電力の発電所や『ショウタイム7』のスタジオ内に爆弾をしかけ、四方田や水橋からの謝罪を求めたが、本来の目的は折本に真実を吐かせることだった。
- 東海林剛史(しょうじ つよし)〈53〉
- 『ショウタイム7』のプロデューサー。
キャスト
- 折本眞之輔 - 阿部寛[2][3]
- 安積征哉 - 竜星涼[10]
- 結城千晴 - 生見愛瑠[10]
- 矢吹一平 - 前原瑞樹[10][11]
- 頓宮豊 - 平原テツ[10][12]
- 兼子健祐 - 内山昂輝(声の出演)[10][13][5]
- ラジオスタッフ - 小澤雄志[14][15]
- 記者 - 野川慧[14][16]
- 水橋孝蔵 - 佐野史郎[17]
- 四方田勇 - 石丸謙二郎[18]
- 川崎のルージュ - 原ふき子(声の出演)[14]
- Perfume - Perfume(本人役)[19]
- 園田綾香 - 安藤玉恵[10][12][20]
- 繁藤大作 - 平田満[10][8]
- 伊東さくら - 井川遥[10]
- 繁藤寛二 - 錦戸亮[21][注 2]
- 東海林剛史 - 吉田鋼太郎[10]
スタッフ
- 原作:Based on The film "The Terror, Live" written and directed by Kim Byung-woo, and produced and distributed by Lotte CultureWebsites Co., Ltd. and Cine2000 In Association with Globalgate Entertainment[3]
- 監督・脚本:渡辺一貴[2][3]
- 音楽:照井順政[23]
- 主題歌:Perfume「Human Factory - 電造人間 -」(UNIVERSAL MUSIC)[19]
- 製作:牟田口新一郎、髙𣘺敏弘、和田佳恵、中村高志、佐藤一哉、清原寛、鶴丸智康、小松幹夫、森田篤[23]
- エグゼクティブプロデューサー:豊島雅郎[23]
- プロデューサー:井手陽子、土橋圭介[23]
- アソシエイトプロデューサー:坪井あすみ、CHOI BYUNG-HWAN、LEE YONG-JIN[23]
- 撮影:大和谷豪[23]
- 照明:後閑健太[23]
- サウンドディレクション:矢野正人[23]
- 録音:加来昭彦[23]
- 美術:柳川和央[23]
- 装飾:高橋寛[23]
- スタイリスト:前田勇弥[23]
- ヘアメイク:梅原さとこ[23]
- スクリプター:尾和茜[23]
- 編集:鈴木翔[23]
- コンポジティングスーパーバイザー:白石哲也[23]
- 音響効果:伊藤瑞樹[23]
- 音楽プロデューサー:安井輝[23]
- 助監督:清水勇気[23]
- ラインプロデューサー:天野恵子[23]
- 宣伝プロデューサー:大木麻友子
- 配給:松竹、アスミック・エース[3]
- 制作プロダクション:アスミック・エース、NHKエンタープライズ
- 製作幹事:アスミック・エース
- 製作:『ショウタイムセブン』製作委員会(アスミック・エース、松竹、テレビ東京、NHKエンタープライズ、JR東海エージェンシー、テレビ大阪、ハピネット・メディアマーケティング、精美堂、UNITED PRODUCTIONS)[3]
製作
- 2024年
- 10月9日、日本版の制作が発表された。同時に日本版は『ショウタイムセブン』というタイトルになることが発表され、公開日と特報映像も公開された[24]。そして、主演を阿部、監督・脚本を渡辺が務めることが発表され、並びにコメントも解禁となった[24]。
- 11月11日、午後1時から午後6時まで「7時間連続解禁企画」が行われ、午後1時には折本眞之助を演じる阿部のメインビジュアル。午後2時から午後5時までには竜星涼、生見愛瑠、井川遥、吉田鋼太郎の出演が発表された[25][26][27][28][29]。午後6時には本作の本予告が解禁され、それと同時に前原瑞樹、平原テツ、内山昂輝、安藤玉恵、平田満の出演が発表された。そして、完成報告イベントが行われた[30]。
- 2025年
- 1月1日、新年の挨拶動画が公開された[31]。
- 1月9日、主題歌をPerfumeが務めることが発表され、同時に本編に本人役で出演することも発表された[32]。Perfumeが本人役で映画出演するのは2011年公開の映画『モテキ』以来14年振りとなる[32]。
- 1月22日、完成披露試写会が行われ、渡辺、阿部、生見、吉田、Perfumeの3人が登壇した[33]。
- 1月28日、特別体験型試写会が行われた[34]。映画と並行して試写会でも様々なアクシデントが発生し、前代未聞の映画を中断して舞台挨拶が行われた。そこには阿部、竜星、生見、渡辺が登壇した[34]。
- 1月29日から2月2日まで、五夜連続で特別映像が解禁された[35][36][37][38][39]。
- 2月7日、本作が全国の劇場で公開された。同日21時には、公開前までシークレットキャストとして発表されていなかった本作の犯人・繁藤寛二役の錦戸亮の出演が発表され、クライマックス予告が公開された[21]。
- 4月16日、原作の制作国である韓国において公開[1]。
- 5月30日、Amazon Prime Videoにて独占見放題配信[40]。
プロモーション
- テレビ東京では、2025年1月27日の「午後のロードショー」枠で本作の原作となった『テロ、ライブ』を放送した[41]。
- 2025年1月31日、タイトルの「セブン」繋がりとして、『アイドリッシュセブン』のキャラクターである七瀬陸、二階堂大和と本作の主人公・折本眞之輔がコラボした作品応援ビジュアルが公開された[42]。
- J:COMテレビでは、2025年2月2日に映画公開記念として阿部の主演映画『とんび』を放送した[43]。
- テレビ東京では、2025年1月28日に映画公開記念として阿部の主演映画『異動辞令は音楽隊!』を午後のロードショー枠にて放送した(地上波初放送)[44]。同年2月4日にも同様の理由で阿部の主演映画『歩いても 歩いても』の再放送が行われた[45]。
- ショウタイムセブン公式Xなどでは、本作に登場するニュース番組『ショウタイムセブン』の目玉コーナーである「ザ・世論調査」を実際に数回に行った。
- テレビ東京系列の各テレビ局では、『緊急速報!映画「ショウタイムセブン」360度徹底検証』と題し、本作の特別番組が放送された[46]。