2010年から河南地質博物館・北海道大学総合博物館・中国科学院地質研究所は共同研究を開始[2]。ホロタイプ標本に基づき、Pu et al. (2013)が新属新種Jianchangosaurus yixianensisを命名した[4]。属名は標本の発見地である県にちなみ、タイプ種の種小名は化石を保存していた義県層に由来する[4]。
Pu et al. (2013)はジアンチャンゴサウルスの記相において、複数の形態形質の特異的な組み合わせを用いている[4]。具体的には、27本の密な上顎骨歯、上顎骨・鼻骨・涙骨で形成されていてかつ境界の大部分を鼻骨が形成する前眼窩窓、前眼窩窓の形成に寄与しない頬骨、歯骨の前端に位置する短い正中離開、唇側が凹で舌側が凸な歯骨歯(前側から6番目の歯を除く)、発達したhypapophysesを持たない前側胴椎、楕円形の断面を持ちかつ関節面の幅と高さが等しい前側の尾椎椎体、関節面の腹側に弱い屈筋結節を持つ弱く湾曲する前肢末節骨、上下に低くかつ長く伸びる腸骨、寛骨臼の縁に合流する孔を取り巻く1本の陵、広く接触するpubic apronがある[4]。
唯一知られているジアンチャンゴサウルスの標本は幼若個体のものである。未成熟個体であることを裏付ける形態学的証拠は、全ての頸椎・胴椎・頸肋・仙椎椎体において神経弓と椎体との間の縫合線が開いている(すなわち癒合していない)ことである。これに加えてPu et al. (2013)は、他の基盤的テリジノサウルス類でも同様であることに触れつつ、肩甲骨と烏口骨が癒合していないことも未成熟個体の根拠になりうるものとしている[4]。
なおHattori et al. (2021)で行われた系統解析では、日本のフクイベナートルがテリジノサウルス類で最も基盤的な位置に置かれた[3]。Hattori et al. (2021)の解析の内群にはジアンチャンゴサウルスも含まれており、ファルカリウスよりも派生的なジアンチャンゴサウルスはアジアで最も基盤的なテリジノサウルス類の座をフクイベナートルに譲ることになった[9]。