ススホコリ

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ススホコリ
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: アメーボゾア門 Amoebozoa
亜門 : コノーサ亜門 Conosa
階級なし : 真正動菌 Eumycetozoa
: 変形菌綱 Myxogastrea
亜綱 : 有軸亜綱 Columellinia
上目 : ムラサキホコリ上目 Stemonitidia
: モジホコリ目 Physarales
: モジホコリ科 Physaraceae
: ススホコリ属 Fuligo
: ススホコリ F. septica
学名
Fuligo septica (L.) F.H.Wiggers, 1780[1]
シノニム
和名
ススホコリ[2][3]、ススホコリカビ[4]
英名
dog vomit slime mold[5][6][7], scrambled-egg slime mold[5][8], flowers of tan[5], "the blob"[9]

ススホコリ学名: Fuligo septica)は、モジホコリ目モジホコリ科ススホコリ属に属する変形菌の1種である。腐朽木上などに黄色の大きな着合子嚢体を形成する(図1)。変形体も黄色で目立ち、突然出現して人々を驚かせることがある。種小名septica は、ギリシア語septikos (腐りつつある)に由来する[10]

子実体は孤生または群生し、着合子嚢体または厚い屈曲子嚢体であり、高さ 1–3 cm、直径 2–20 cm またはそれ以上になる[2][10][3]。子実体の皮層は淡黄色から緑黄色、石灰質でもろく、まれに皮層を欠く[2](図1, 2b)。変形膜は多層で蜂の巣状から多孔質[2]

細毛体の石灰節は小さく紡錘形、白色から無色、連結糸は無色で繊細[2]擬細毛体は黄色で石灰質[2]胞子は反射光で暗褐色、透過光で紫褐色、球形から楕円形、直径 7–9 µm、表面は細かいいぼ状[2]

変形体は黄色[2][10][3](図2a)。

分布・生態

広域分布種であり、北米南米ヨーロッパアフリカアジアオセアニアハワイから報告されている[10]タイプ産地フランス[2]。日本では北海道本州四国九州琉球諸島小笠原諸島で見つかる[2][10]

子実体は春から秋、特に夏期に出現し、比較的ふつうに見られる[2][10][3]。ふつう腐朽木に生じるが(図3a)、変形体が移動して芝生や人工物上で子実体を形成することもある[10](図3b)。

3a. 倒木上のススホコリ
3b. 草上のススホコリの子実体
3c. Nectriopsis violacea が寄生したススホコリの子実体

Nectriopsis violacea子嚢菌門フンタマカビ綱)に寄生されることがあり、そのような個体は皮層が紫色の子実体を形成する[10][2](上図3c)。

人間との関わり

1973年5月、米国ダラスでは湿度が高かったため、芝生や電柱にススホコリの黄色い変形体が多数発生し、エイリアンの襲撃と思われて大騒ぎとなった[11][12][13][14][15][16]

メキシコベラクルス州では、先住民がススホコリの変形体を「月の糞」(caca de luna) と呼び、揚げて食用とすることがある[12][13][17][18]

分類

皮層が赤褐色から橙色のものは、品種アカススホコリ(Fuligo septica f. rufa (Pers.) Y.Yamamoto, 1998)とされるが[2][10]、分類学的に分けないこともある[1]。石灰節が黄色のものは変種キフシススホコリ(Fuligo septica f. flava (Fr.) Morgan, 1895)、桃色のものは変種 Fuligo septica var. rosea Nann.-Bremek., 1973 とされる[1][2][10][3]

4. コケススホコリの子実体

類似種のオオタマススホコリ(Fuligo licenti Buchet, 1939)は胞子がより暗色、より大きく(9–11 × 9 µm)、胞子壁が顕著なイボ形である[2][3]。コケススホコリ(Fuligo muscorum Alb. & Schwein., 1936)は子実体が小型でふつうリター上に形成され、胞子が大型(直径 10–13 µm)でしばしば隆起線がある[2](図4)。Fuligo laevis Pers., 1801 はふつう皮層が平滑であり、胞子に顕著な発芽孔がある[2]。シロススホコリ(Fuligo licenti Buchet, 1939)は皮層や変形体が白色、偽細毛体も白色[3]

ギャラリー

脚注

外部リンク

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