スタウロスポリン

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ATCコード
  • none
スタウロスポリン
Ball-and-stick model of the staurosporine molecule
臨床データ
ATCコード
  • none
識別子
CAS登録番号
PubChem
CID
IUPHAR/BPS
DrugBank
ChemSpider
UNII
ChEBI
ChEMBL
PDB ligand
CompTox
Dashboard

(EPA)
ECHA InfoCard 100.109.946 ウィキデータを編集
化学的および物理的データ
化学式 C28H26N4O3
分子量 466.541 g·mol−1
3D model
(JSmol)
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スタウロスポリン(staurosporine、抗生物質AM-2282、STS)は、1977年に大村智らによってストレプトマイセス属放線菌Streptomyces staurosporeusから単離された天然物である[1][2]。以後、ビスインドール骨格を有する同種の化合物が50種類以上単離されている。平面構造および相対立体配置X線回折によって1978年、1981年に[3][4]、絶対立体配置も同様にX線回折によって1994年に決定された[5]

スタウロスポリンは強力なプロテインキナーゼ阻害剤である。

スタウロスポリンは、抗菌活性から降圧作用まで幅広い生理活性を示す[6][7]。また、抗がん活性を示すことも明らかにされている[8]

スタウロスポリンはプロテインキナーゼの酵素活性を阻害することで、生理活性を示す。これは、スタウロスポリンが、酵素のアデノシン三リン酸 (ATP) 結合部位に強力に結合するためである。スタウロスポリンはプロテインキナーゼC (PKC) 阻害剤としての活性が注目されていたが、多くのキナーゼに結合して活性を阻害し選択性をほとんど示さない[9]。この特異性の欠如は臨床応用を不可能にしているが、研究のツールとしては有用である。研究では、スタウロスポリンはアポトーシスの誘導に用いられる。アポトーシス誘導の機構ははっきりと解明されていないが、カスパーゼ3の活性化によるアポトーシス誘導機構の経路が明らかにされている[10]

スタウロスポリンは様々なキナーゼ阻害剤のリード化合物・前駆体である(例: ミドスタウリン (PKC412)[11][12])。さらに、スタウロスポリンはスタウロスポリンアグリコン (K252C) の大量合成の出発原料として用いられる。K252Cは、スタウロスポリン生合成の前駆体である。

スタウロスポリン類縁体の構造を基にして開発されたPKCβアイソザイム選択的阻害剤エンザスタウリン 悪性リンパ腫に対する分子標的薬として[13][14]ルボキシスタウリン糖尿病性網膜症治療薬として、臨床試験が行なわれるなどしている。

生合成

インドロカルバゾールアルカロイドのビスインドール類に分類される。これらのカルバゾールの中で、Indolo(2,3-a)carbazolesが最もよく単離され、特にIndolo(2,3-a)pyrrole(3,4-c)carbazoleが最も一般的な形である。Indolo(2,3-a)pyrrole(3,4-c)carbazoleは大きく2つのグループに分類される: 一つは、インドール環がハロゲン化され、7位炭素原子が酸化され、インドールの片方の窒素原子がβ-グリコシド結合を有する化合(例: レベッカマイシン)であり、もう一つは両方のインドールの窒素原子がグリコシル化され、ハロゲンを持たず、7位炭素原子が酸化されていない誘導体である。スタウロスポリンは2つめの、非ハロゲン化誘導体に属する[15]

スタウロスポリンの生合成は、L-トリプトファンから出発する。トリプトファンはL-アミノ酸酸化酵素StaO(FAD依存性と考えられる)によってイミンへと変換される。イミンはStaDによって未同定の不安定中間体(イミンの二量体と推定される)へと変換される。この中間体は自発的にクロモピロール酸 (chromopyrrolic acid) へと変換する。酵素VioEを持っている種では、この中間体はVioEによって酵素的に変換され、violaceinの生合成経路へ分かれる。アリル-アリルカップリングによる芳香環の形成はシトクロムP450によって触媒されると考えられている[16]

その後、P450であるStaPによるインドール環同士が環化、StaCによる脱炭酸反応によりスタウロスポリンアグリコンK252cが生成する[17]グルコースは酵素群StaA/B/E/J/I/KによってNTP-L-ristosamineに変換された後[16]、StaGによってスタウロスポリンアグリコンのインドール環の1位に付加される[18]。StaNはもう一方のインドール環に糖を分子内で結合させ、O-demethyl-N-demethyl-staurosporineが生成する。最後にStaMAによるO-メチル化、StaMBによるN-メチル化によってスタウロスポリンが生成する[18]

スタウロスポリンの生合成1

全合成

脚注

関連項目

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