ダナパロイド
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| 臨床データ | |
|---|---|
| 販売名 | Orgaran |
| 別名 | ORG 10172 |
| AHFS/ Drugs.com | Micromedex Detailed Consumer Information |
| ATCコード | |
| 識別子 | |
| CAS登録番号 | |
| PubChem SID | |
| ChemSpider |
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| UNII | |
| KEGG | |
| ChEMBL | |
| 化学的および物理的データ | |
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ダナパロイド(Danaparoid)は、ATを介した第Xa因子の間接的不活性化とトロンビン生成の重要なフィードバックループである第IX因子の活性化の直接阻害の2つのメカニズムによるトロンビン生成抑制(TGI)により抗血栓作用を示す抗凝固薬[1]である。また、ATとヘパリン補因子IIを同等に介する軽度の抗トロンビン活性も有しており、抗Xa:IIa活性の比率は22%以上である[2][3]。
ダナパロイドは、ヘパリンを含まない低分子量のヘパリノイドであり、ヘパラン硫酸、デルマタン硫酸、コンドロイチン硫酸の混合物から構成されている[4]。ヘパリンとは化学的に区別され、硫酸化度が低く、表面電荷密度が低い為タンパク質結合特性が異なり、ヘパリン不耐症患者での交差反応性が少ない。
抗血栓性の指標であるTGI活性[5]は、ダナパロイドについては半減期が6.7時間である。
- 汎発性血管内血液凝固症(DIC)[6]
特に股関節手術後等の血栓形成リスクが高い状況で、深部静脈血栓症の予防に使用される。
また、ヘパリン起因性血小板減少症[7][8](HIT)患者において、奇異性血栓症を引き起こす可能性のあるヘパリンの代用品として血栓症の予防および治療に使用される。治療前に抗ヘパリン抗体との交差反応が5.2%の患者に見られるが、臨床的な交差反応との系統的な関係はなく、急性HIT患者1478人を対象とした同様の研究では3.2%となっている[9]。
日本ではDICの治療薬として承認されており、また未承認であるが、406例の小児への使用[10]、197例の妊婦への使用[11]、81例の帝王切開保護への追加使用で有効性と安全性が確認されている。他にも、間欠的[12]または継続的[13]な腎代替療法を必要とする腎不全の患者、門脈血栓症[14]や類洞閉塞症候群[15]などの肝硬変に伴う肝障害の患者、血液がんおよび固形悪性腫瘍の患者における造血幹細胞移植後に生じる血栓性微小血管症[16]の患者等に使われている。
また、カサバッハ・メリット症候群にも3例使用されている[17]。
原則禁忌
(特に必要とする場合には慎重に投与すること)[6]
- 出血している患者
- 血液透析が必要な患者
- 重篤な肝障害のある患者
- 本剤または亜硫酸塩に対し過敏症の患者
- 出血する可能性が高い患者
- 急性細菌性心内膜症
- 重症高血圧症
- 糖尿病網膜症
- 妊婦または妊娠している可能性のある婦人
- ヘパリン起因性血小板減少症の既往歴のある患者で、ヘパリン抗体とダナパロイドとの交差反応性のある患者
- 脳、脊椎、眼科手術または頭部外傷後日の浅い患者