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チョウザメ科

チョウザメ目の科、それに属する魚の総称 From Wikipedia, the free encyclopedia

チョウザメ科(学名:Acipenseridae)は、チョウザメ目に分類される科。いわゆる古代魚とされる分類群の1つである。

概要 チョウザメ科, 分類 ...
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ダウリアチョウザメ。口は前方に伸びる。

進化史と化石記録

最古の化石は白亜紀後期に遡り、約1億7,400万年から2億100万年前のジュラ紀前期の初期のチョウザメ目の子孫である。ヘラチョウザメ科と並び、現存するチョウザメ目の2科の1つである。

分類

本科にはチョウザメ属 Acipenser 、オオチョウザメ属 Huso、ダブリーチョウザメ属 Sinosturio、Scaphirhynchus、およびPseudoscaphirhynchusの5属が分類されている。

分布

クリミア半島のパンティカパイオンで出土した紀元前310 - 304年の青銅貨に見られるチョウザメ

ユーラシアと北アメリカの亜熱帯、温帯、亜寒帯の川、湖、海に生息する[2]。モロッコで発見されたマーストリヒチアンの化石から、かつてアフリカにも分布していたことが分かっている[3]。

北アメリカとユーラシアの亜熱帯から亜寒帯域に分布する。北米では、五大湖、セントローレンス川、ミズーリ川、ミシシッピ川を含むメキシコ湾からニューファンドランド島までの大西洋岸、西海岸のカリフォルニア州、アイダホ州からブリティッシュコロンビア州までの主要な河川。ユーラシアでは地中海盆地を含むヨーロッパの大西洋沿岸、特にアドリア海と北イタリアの河川[4]、黒海、アゾフ海、カスピ海に流れる河川(ドナウ川、ドニエプル川、ヴォルガ川、ウラル川、ドン川)。北極海に注ぐロシアの北流河川(オビ川、エニセイ川、レナ川、コリマ川)、中央アジアの河川(アムダリヤ川とシルダリヤ川)、バイカル湖。太平洋側ではロシアと中国の国境沿いのアムール川、樺太、および中国北東部のいくつかの河川[5][6]。

形態

頭蓋骨。a - 吻 b - 鼻孔 c - 眼窩 d - 椎間孔 e - 脊索 g - 方形骨 h - 舌顎骨 i - 下顎骨 k - 肋骨 l - 舌骨 I, II, III, IV, V - 鰓弓

長命で成長は遅く、尾鰭はサメのような上葉の長い二又の異尾、肌は滑らかで、横方向に5列の硬鱗が並ぶ。非常に大型の種が含まれ、多くは通常2 - 3.5メートルだが、1827年にヴォルガ・デルタ(英語版)で体長7.2メートル、体重1,571キログラムのオオチョウザメの雌が捕獲されている。

チョウザメは硬骨魚類の原始的な特徴を有している。軟骨魚類のように骨格がほぼ完全に軟骨である。構造を維持するために、脊椎動物では珍しく脊索が成長後も残る。しかしチョウザメの祖先の骨格は硬骨であり、軟骨は派生した形質である[7][8][9]。椎骨の椎体が欠如しており、体は5列の硬鱗で部分的に覆われる。口は広く、歯は無い。口の前には感覚器である4本のひげがあり、ひげを砂利や濁った底に付け、川底から少し離れたところを移動する。細長い体、平らな吻、特徴的な皮とひげ、細長い異尾が特徴。鰭を支える骨格は体の内側にあるが、条状の構造は外側から見える。

一部の種は4組、8組、または16組の染色体を持つ[10]。

生態

多くは遡河魚で産卵の時期には上流に移動し、通常は三角州や三角江で底生生物を摂食して生活する。淡水のみに生息する種や、沿岸部に生息し、外洋に進出する種もいる。

ほとんどの種は遡河魚であり、淡水で産卵し、栄養の豊富な汽水域で摂餌を行うか、海岸線に沿って移動する。イケチョウザメ、バイカルチョウザメのように純淡水での生活に進化した種や、コロンビア川のシロチョウザメ[11]、オビ盆地のシベリアチョウザメの個体群のように河川が人為的または自然に堰き止められ、淡水域に閉じ込められた種がいる[12]。

保全状況

A. naccarii (Adriatic sturgeon)とチョウコウチョウザメ Sinosturio dabryanus (Dabry's sturgeon)の2種が野生絶滅、P. fedtschenkoi (Syr Darya shovelnose sturgeon)は完全に絶滅した可能性がある[13]。 いくつかの種類の卵が採取され、高級食材であるキャビアに加工されることが深刻な乱獲につながり、その他の脅威と相まって、ほとんどの種が絶滅危惧種や近絶滅種とされている。

この広大な分布域全体にわたって、生息地の破壊、乱獲、汚染の組み合わせにより、ほぼすべての種が絶滅危惧種か近絶滅種となっている[5]。

乱獲、密猟、生息地の破壊、ダムの建設による産卵場への移動の阻止などの悪影響によって生存が脅かされている[14][15][16]。いくつかの種は絶滅しており、カラチョウザメ[17]、珍重されるオオチョウザメ[18]、アラバマチョウザメなど、いくつかの種が絶滅の危機に瀕している。キャビアの需要の増加に伴い、チョウザメの個体数は顕著に減少しており、多くの種が絶滅危惧種または近絶滅種とされている。国際自然保護連合のデータによると、チョウザメの85%以上が絶滅の危機にあり、他のどの動物よりも深刻な絶滅の危機に瀕している[13][19]。

名称

なお、チョウ「ザメ」という名称はその形状がサメに似ていることによるが、実際は硬骨魚類に属するため、軟骨魚類に属するサメとは系統が大きく異なる。

チョウザメ(スタージェン・蝶鮫・鱘魚・英語:sturgeon スタージョン/ˈstəːdʒ(ə)n/[20])の名前の由来は諸説あり、体表にある硬鱗が昆虫の蝶の形をしており、全体的な形が海にいる鮫に似ていることから、「チョウザメ」と名付けられた。漢字表記(蝶鮫以外)では、「鱘魚」(魚偏に尋)と表記する。また、英名カナ読みの「スタージョン」が使われる場合もある。アイヌ語では「ユペ」と呼ばれ、他に「オンネチェプ」(道東部。老大魚の意)、「カムイチェプ」(神の魚)、「ビシュルカムイ」(鋲をもつ神魚)などの名を持つ[21]。

進化

化石の歴史

中国遼寧省の白亜紀前期の義県層(英語版)から発見されたペイピアオステウス科のYanosteus longidorsalis

チョウザメ目魚類はジュラ紀前期の約1億7,400万年から2億100万年前の化石記録に現れており、現存する条鰭類の目では最も初期に発生している[22]。本科魚類は白亜紀後期の化石記録に現れており、既知の最古の化石には、カナダのアルバータ州で発見されたセノマニアン期の部分的な頭蓋骨が含まれる[23]。現生種とは形態学的変化が著しく少なく、進化のスピードが非常に遅い生きた化石とされている[24][25]。長い寿命、幅広い温度と塩分濃度の変化に対しての耐性、体の大きさ、硬い鱗と皮膚による捕食者の少なさ、獲物である底生生物の豊富さなどが原因と考えられる。異尾、少ないが大きな鱗、多くの鰭条、独特の顎など、いくつかの原始的な特徴を持つ[7]。

系統発生と分類学

化石記録が存在するにもかかわらず、本科の完全な分類と系統発生を決定することは難しく、個体差が大きいことや、吻の形状、鱗の数、体長などに地域変異があることが原因であった。さらに異なる属であっても生殖可能な雑種が生まれることも混乱のもとであった。条鰭亜綱は長い歴史を持ち、現在の魚類の大部分を占めるほどとなったが、原始的な種はチョウザメ目やガー目など、少数しか生き残っていない[26]。

本科魚類は広範囲に分布し、多くが絶滅の危機に瀕しているため、系統的な資料の収集は困難となっている。これにより研究者たちは過去に、現在は否定されている40種以上の種を記載した[27]。チョウザメ属とダウリアチョウザメ属の種が単系統か側系統であるかはまだ不明だが、形態学的に分かれたこれら2属の違いは遺伝的には明らかな証拠が無い。体系的なデータと分子技術の継続的な統合を用い、分類上の混乱の解決が行われている[25][28]。

チョウザメ科の系統図は、それらが硬骨魚から進化したことを示している[29][30][31]。おおよその年代は Near et al.(2012)による[29]。

硬骨魚類

条鰭類とチョウザメ目はともにクレードで、本科はチョウザメ属とダウリアチョウザメ属を含むチョウザメ亜科と、Scaphirhynchus 属と Pseudoscaphirhynchus 属を含むScaphirhynchinae 亜科の2亜科に分類される考えが主流であった[5]。2019 - 2020年の複数の研究によるとこれらは側系統群であり、アトランティック・スタージョンとバルチックチョウザメで最も基底のクレードを形成し、他の種は従来の属と異なる様々な関係を形成すると分かった[32][33]。

Luo et al.(2019)、Nedoluzhko et al.(2020)、Shen et al. (2020)に基づき、本科内の系統関係を示す[32][33][34]。従来の属と異なる側系統関係がある。

チョウコウチョウザメ

アムールチョウザメ

シロチョウザメ

ダウリアチョウザメ

チョウザメ

ミカドチョウザメ

A. persicus

ホシチョウザメ

オオチョウザメ

コチョウザメ

フナチョウザメ

イケチョウザメ

A. brevirostrum

シベリアチョウザメ

カラチョウザメ

ロシアチョウザメ

Scaphirhynchus の正確な配置は研究と使用された方法によって異なり、上図のように主に太平洋の種からなる2番目に基部のクレード内に配置されたり、そのクレードよりは派生しているが、最も派生した大西洋および中央アジアのクレードよりは基部に近い、独自のクレードに配置する場合もある。Pseudoscaphirhynchus との関係を明らかにする研究はまだ無い。最も派生した大西洋および中央アジアのクレード内の関係は様々だが、ほとんどの研究では、その中のすべての種が単系統のクレードを形成するとしている。カラチョウザメの位置付けも研究によって異なり、最も派生した大西洋の種が含まれるクレードの唯一の太平洋の種として位置づける場合もあれば、チョウコウチョウザメの姉妹種として太平洋の種を含むクレードに位置づける場合もある[32][33]。

種

4属に8種の絶滅した化石種と28種の現生種/亜種が含まれる。従来の属が使用されている。

チョウザメ科

Acipenser

チョウザメ属(Acipenser)は、チョウザメ科の模式属である。従来はチョウザメ科の大部分の種を含む大きな属とされていたが、分子系統研究により単系統ではないことが判明し、2025年の再分類で多くの種が Huso 属および Sinosturio 属へ移された。現在の狭義のチョウザメ属に含まれる現生種は、ヨーロッパおよび北米に分布する3種である。

Huso

Huso 属(オオチョウザメ属)は、チョウザメ科に属するチョウザメ類の属である。従来はベルーガチョウザメとカルーガの2種のみを含む大型種の属とされていたが、分子系統研究により単系統ではないことが示された。2025年の再分類では、太平洋沿岸およびアムール川流域の系統が Sinosturio 属に移され、系統解析で支持された別のクレードを Huso 属として再定義する案が提案された。この再編により Huso 属は多数の種を含む属として再定義された。この分類は2025年に提案されたものである。

Sinosturio

Sinosturio 属(シノストゥリオ属)は、チョウザメ科に属するチョウザメ類の属である。太平洋沿岸およびその周辺河川に分布する種を含む。長らくチョウザメ属 (Acipenser) の同義語とされていたが、2025年の系統分類研究に基づき独立した属として再定義された。この属の種の多くは従来 Acipenser 属に分類されており、カルーガはかつて Huso 属に置かれていた。

Scaphirhynchus

Pseudoscaphirhynchus

Pseudoscaphirhynchus(プセウドスカフィリンクス属)は、チョウザメ科に属する小型のチョウザメ類の属で、中央アジアの内陸河川に固有のグループ。Pseudoscaphirhynchus属は中央アジアの内陸河川に固有の小型チョウザメ類の属で、アムダリヤ川およびシルダリヤ川水系に分布する淡水性種からなる。

大きさと寿命

最大の魚類の一つで、カスピ海に生息するオオチョウザメは体長5.5メートルおよび体重2,000キログラム以上に達し[36]、アムール川のダウリアチョウザメも同様の体長と体重は1,000キログラムを超えることが報告されている[37]。最も長生きな魚の一つであり、寿命は100年をゆうに超え、性成熟に達するまで20年以上かかる種もいる[6]。 成長率と繁殖率の低さ、卵を持った雌の高い価値により、特に乱獲に対しては脆弱である。

ライフサイクル

寿命は長く、成熟は遅い。平均寿命は50 - 60年で、最初の産卵は15 - 20歳ほどで行われる。産卵には春の適切な日照時間、卵が付着できる浅い岩や砂利、透明な水、卵に十分な酸素を供給できる水温と水流など特定の条件が必要で、これらの条件が満たされない年もあるため、毎年産卵する訳ではない。1匹の雌は10万 - 300万個の卵を放出し、雄が精子を放出するが、受精しない卵もある。受精卵は粘着性になり、流されて岩などに付着する。胚が成熟して仔魚になるまでには 8 - 15 日かかり、その間胚は栄養を卵黄嚢に依存している[38][39]。仔魚は流れによって下流の三日月湖や湿地帯などの止水域に運ばれ、そこで遊泳性の稚魚となって昆虫の幼虫や甲殻類を食べて最初の1年を過ごす。1年で体長は18 - 20センチメートルに達し、河川に戻る[40]。

生態

口は腹面にある。

主に底生生物の貝、甲殻類、小魚を捕食する。ダウリアチョウザメ属2種、シロチョウザメ、パリッドスタージョンの成体は魚食性になる。口を伸ばして底の獲物を吸い込むように食べる。歯がないため獲物を掴むことはできないが、大型個体や捕食性の高い種は、サケなどの大型の獲物であっても飲み込む[41]。

感覚

捕食の際視覚は用いず、4本のひげに伝わる嗅覚、触覚、および化学感覚などの信号と、ロレンチーニ器官に伝わる電気信号を組み合わせていると考えられている[42]。

電気受容器は頭部にあり、生物によって生成される微弱電流や地磁気に敏感である[43]。摂食、交尾、移動などのさまざまな行動に使用されると考えられている[42]。

跳躍行動

多くのチョウザメは水面から飛び上がる[44]。大きな音と水しぶきが発生し、その音は水面から800メートル離れたところ、水中でも聞こえるほどである。なぜこのような行動をするのかは不明だが、群れの結束を維持するためのコミュニケーション、空中の獲物の捕食、求愛、卵の排出などが考えられる。捕食者からの逃走、寄生虫を落とす、呼吸なども考えられる[45]。また「単に気分が良い」という考えもある[46]。

人との事故

飛び跳ねてボートに着陸し、人に怪我を負わせたことがあった[47]。2015年、スワニー川から飛び跳ねたチョウザメと衝突し、5歳の女の子が致命傷を負った[48]。

1731年、チョウザメの跳躍を観察した人は次のように書いている。
...5月、6月、7月になると、川にはたくさんの魚がいる。そのとき、このような大きな魚が、水面から何メートルも跳び上がり、空中で高揚しているのを見るのは驚くことだが、非常によくある。彼らは直立して飛んだ後に横向きに倒れ、このときの衝撃音が、何マイルも離れたところでも大音響で聞こえてくる....[46]

人間との関わり

チョウザメはキャビアの需要により数を減らしている。

料理

チョウザメの燻製

キャビア

詳細は「キャビア」を参照

韓国で養殖されているオオチョウザメ
トルクメニスタンのトルクメンバシの市場でチョウザメを売る女性

世界的にチョウザメ漁業は、主にキャビアの供給源としてだけでなく、肉の供給源としても非常に価値がある[53]。数種のチョウザメは、珍味であるキャビアに加工される卵を採取するために捕獲されており、キャビアを生産するチョウザメはすべての野生生物資源の中で最も貴重であり、絶滅の危機に瀕している理由となっている[54]。

19世紀、米国はキャビア生産において世界一で、世界のキャビア貿易の90%を占めていた。アトランティックスタージョンはかつてカナダからフロリダまでの東海岸に沿って繁栄していた。ハドソン川には大量に生息しており、地元のバーでは5セントのビールのお供としてチョウザメの卵が売られた[55]。米国西海岸沿いのチョウザメの個体数は、商業漁業と人間の侵入の圧力により同時に減少した。米国とカナダでかつては豊富であったチョウザメ漁業は、1世紀も経たないうちに激減し、商業的な乱獲、汚染、人間の侵入、生息地の喪失、産卵のため遡上する河川の堰き止めなどにより、一部の地域では絶滅した[56]。

今世紀初頭までに、米国とカナダでのキャビアの商業生産は終了した。1998年に米国連邦政府がアトランティックスタージョンの商業漁業をすべて禁止するなど、米国とカナダの州および連邦資源局によって規制による保護と保全の取り組みが導入された[56]。ロシアがキャビアの最大の生産国および輸出国として成長したのは20世紀だった。米国やカナダと同様に、カスピ海でもチョウザメの減少が起こった[57]。

1979年の米国による対イラン禁輸以来、チョウザメのキャビアの密漁と密輸は大規模なビジネスであったが、違法かつ危険な行為であった[58]。ワシントン魚類野生生物局(WDFW)の職員は、ワシントン州バンクーバーに本拠を置いていた密猟組織を摘発した。密猟者らはコロンビア川で密猟した約2000尾のシロチョウザメから1.65トンのキャビアを採取した。キャビアの価値は約200万ドルと推定された。WDFWは2003年に別の組織を摘発し、2006年から2007年にかけておとり捜査を実施し、19件中17件成功した[59]。

チョウザメと関連商品に対する懸念に応え、1998年以降、全種のチョウザメの国際取引がワシントン条約に基づいて規制されている[54]。

人為移入と養殖

南半球での自然分布は知られていないが、養殖がウルグアイや南アフリカなどで試みられている[60]。

保護活動

世界的な資源回復の取り組み、個体数と生息地の監視、各国および州の資源機関によるその他のさまざまな保護努力に加え、世界中のチョウザメの保護を支援するためにいくつかの保護団体が設立されている。そのような団体の一つが世界チョウザメ保全協会(WSCS) であり、その主な目的には「世界中のチョウザメ種の保存とチョウザメ資源の回復」を促進し、「チョウザメに関心のあるすべての人々の間の情報交換」を支援することが含まれる[61]。The North American Sturgeon and Paddlefish Society(NASPS)[62]およびGesellschaft zur Rettung des Störs eV[63]などの加盟団体がある。WSCSは、科学者や研究者が情報を交換し、チョウザメの将来を脅かす様々な保護上の課題に取り組むことができる世界的な会議の開催に貢献している[64]。草の根レベルでの保護活動もチョウザメ個体群の保護に役立っている。1977 年に設立されたSturgeon For Tomorrowは、ボランティアと産卵場所を監視する保護プログラムから成っており、この組織は年々飛躍的に成長し、世界最大のチョウザメに対する市民保護団体となり、チョウザメの生息数が多い他の州にも支部を設けて拡大した[65]。ドナウ川流域に代表されるダムによる回遊の行き詰まりの解決策を模索するプロジェクトなど、特定の地域の問題に焦点を当てているものもある。例えば現在ドナウ川流域に生息する遡河性のチョウザメ(主に淡水産のコチョウザメを除くすべての種)は絶滅危惧種に分類されているか、ダムより上のドナウ川の上流および中流域から絶滅している[66]。

その他の用途

チョウザメに乗ったSt Amalberga

1800年以前は、チョウザメ(主にロシア産のオオチョウザメ)の鰾が、ワインやビールの清澄用、羊皮紙の保存用に使用されたゼラチンの前身のコラーゲンの一種であるアイシングラスの原料となっていた[67]。

ユダヤ教のカシュルートでは、鱗とひれの両方を持つ魚の食用のみが許可されており、チョウザメは硬鱗を持つため禁止されている。すべての正統派がチョウザメの食用を禁止しているが、一部の保守派は許可している[68]。この議論はアーロン・ホリン(英語版)などの19世紀の改革者にまで遡ることができるが、ヨーロッパのユダヤ人コミュニティではすでにその消費が一般的であった[69]。

チョウザメは1324年にイギリス国王エドワード2世によって制定された法令に基づき、王室魚であると宣言された。厳密に言えば、英国王室は今でもイングランドとウェールズ周辺の海域に生息するすべてのチョウザメを所有している[70][71]。英国の法律では、王国内で捕獲されたチョウザメは君主の財産である[72]。

中世後期のデンマークでも、チョウザメを王のために確保するという法律が施行されていた。デンマークの軍艦であったグリブシュンデン(英語版)がその証拠となっている。この船は1495年6月、ハンス王が外交のためコペンハーゲンからスウェーデンのカルマルへ航海中に沈没した。考古学者は難破船からチョウザメの肉の入った樽を発見した。カルマルでの祝宴で王の食卓に供されるはずだったものと思われる[73]。

テムセのアマルベルガ(英語版)がカール大帝に婚姻を迫られて逃れるとき、チョウザメの背に乗ってスヘルデ川を渡ったという伝承があり、そのためチョウザメが彼女のシンボルになっている[74]。

脚注

関連項目

外部リンク

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