ティルフータ文字 (Unicodeのブロック)

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範囲 U+11480..U+114DF
(96 個の符号位置)
主な言語・文字体系
ティルフータ文字 (Unicodeのブロック)
Tirhuta
範囲 U+11480..U+114DF
(96 個の符号位置)
追加多言語面
用字 ティルフータ文字
主な言語・文字体系
割当済 82 個の符号位置
未使用 14 個の保留
Unicodeのバージョン履歴
7.0 82 (+82)
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ティルフータ文字(ティルフータもじ、英語: Tirhuta)は、Unicodeブロックの一つ。

10世紀から20世紀にかけて、インド北部のビハール州や、ネパールナラヤニ県およびジャナクプル県で話されるビハール語の一つである、インド・ヨーロッパ語族インド・イラン語派インド語群に属するマイティリー語を表記するためにかつて用いられた[1]ティルフータ文字(ミティラクシャラ文字[2]、マイティリー文字[2])を収録している。現在マイティリー語は主にデーヴァナーガリーで記される。外観上はベンガル文字と酷似しているが、子音連続時の合字の字形などが大きく異なる[1]

ティルフータ文字はブラーフミー文字から派生した所謂ブラーフミー系文字(インド系文字)の一つであり、音素文字のうち子音字単独では暗黙の随伴母音/-a/を伴って発音され、別の母音にする際に母音記号を付加することで発音を切り替えるアブギダに分類される。ラテン文字などと同様に左から右への横書き(左横書き)であり、単語毎に分かち書きをする。

加えて、アラビア文字タイ文字などと同様に独自の数字体系(ティルフータ数字)を有している。

符号位置の順序はおおむねブラーフミー文字の順序に従っている。

Unicodeのバージョン7.0において初めて追加された。

収録文字

ラテン文字転写」の列はブラーフミー系文字のラテン文字への翻字方式の一つであるISO 15919(及び一部はIAST)に従う。

コード 文字 文字名(英語) 用例・説明 ラテン文字転写
記号
U+11480 𑒀 TIRHUTA ANJI
独立母音字
U+11481 𑒁 TIRHUTA LETTER A 短母音[a]を表す。 a
U+11482 𑒂 TIRHUTA LETTER AA 長母音[aː]を表す。 ā
U+11483 𑒃 TIRHUTA LETTER I 短母音[i]を表す。 i
U+11484 𑒄 TIRHUTA LETTER II 長母音[iː]を表す。 ī
U+11485 𑒅 TIRHUTA LETTER U 短母音[u]を表す。 u
U+11486 𑒆 TIRHUTA LETTER UU 長母音[uː]を表す。 ū
U+11487 𑒇 TIRHUTA LETTER VOCALIC R 音節主音化した短母音としてのR(IPA:[ɹ̩])を表す。 [3]
U+11488 𑒈 TIRHUTA LETTER VOCALIC RR 音節主音化した長母音としてのR(IPA:[ɹ̩ː])を表す。 r̥̄[4]
U+11489 𑒉 TIRHUTA LETTER VOCALIC L 音節主音化した短母音としてのL(IPA:[l̩])を表す。 [5]
U+1148A 𑒊 TIRHUTA LETTER VOCALIC LL 音節主音化した長母音としてのL(IPA:[l̩ː])を表す。 l̥̄[6]
U+1148B 𑒋 TIRHUTA LETTER E 長母音[eː]を表す。 e
U+1148C 𑒌 TIRHUTA LETTER AI 長母音二重母音[ai̯]を表す。 ai
U+1148D 𑒍 TIRHUTA LETTER O 長母音[oː]を表す。 o
U+1148E 𑒎 TIRHUTA LETTER AU 二重母音[au̯]を表す。 au
子音字
U+1148F 𑒏 TIRHUTA LETTER KA 子音[k]を表す。 k
U+11490 𑒐 TIRHUTA LETTER KHA 子音[kʰ]を表す。 kh
U+11491 𑒑 TIRHUTA LETTER GA 子音[ɡ]を表す。 g
U+11492 𑒒 TIRHUTA LETTER GHA 子音[ɡʱ]を表す。 gh
U+11493 𑒓 TIRHUTA LETTER NGA 子音[ŋ]を表す。
U+11494 𑒔 TIRHUTA LETTER CA 子音[c]を表す。 c
U+11495 𑒕 TIRHUTA LETTER CHA 子音[cʰ]を表す。 ch
U+11496 𑒖 TIRHUTA LETTER JA 子音[ɟ]を表す。 j
U+11497 𑒗 TIRHUTA LETTER JHA 子音[ɟʱ]を表す。 jh
U+11498 𑒘 TIRHUTA LETTER NYA 子音[ɲ]を表す。 ñ
U+11499 𑒙 TIRHUTA LETTER TTA 子音[ʈ]を表す。
U+1149A 𑒚 TIRHUTA LETTER TTHA 子音[ʈʰ]を表す。 ṭh
U+1149B 𑒛 TIRHUTA LETTER DDA 子音[ɖ]を表す。
U+1149C 𑒜 TIRHUTA LETTER DDHA 子音[ɖʱ]を表す。 ḍh
U+1149D 𑒝 TIRHUTA LETTER NNA 子音[ɳ]を表す。
U+1149E 𑒞 TIRHUTA LETTER TA 子音[t]を表す。 t
U+1149F 𑒟 TIRHUTA LETTER THA 子音[tʰ]を表す。 th
U+114A0 𑒠 TIRHUTA LETTER DA 子音[d]を表す。 d
U+114A1 𑒡 TIRHUTA LETTER DHA 子音[dʱ]を表す。 dh
U+114A2 𑒢 TIRHUTA LETTER NA 子音[n]を表す。 n
U+114A3 𑒣 TIRHUTA LETTER PA 子音[p]を表す。 p
U+114A4 𑒤 TIRHUTA LETTER PHA 子音[pʰ]を表す。 ph
U+114A5 𑒥 TIRHUTA LETTER BA 子音[b]を表す。 b
U+114A6 𑒦 TIRHUTA LETTER BHA 子音[bʱ]を表す。 bh
U+114A7 𑒧 TIRHUTA LETTER MA 子音[m]を表す。 m
U+114A8 𑒨 TIRHUTA LETTER YA 子音[j]を表す。 y
U+114A9 𑒩 TIRHUTA LETTER RA 子音[r]を表す。 r
U+114AA 𑒪 TIRHUTA LETTER LA 子音[l]を表す。 l
U+114AB 𑒫 TIRHUTA LETTER VA 子音[ʋ]を表す。 v
U+114AC 𑒬 TIRHUTA LETTER SHA 子音[ɕ]を表す。 ś
U+114AD 𑒭 TIRHUTA LETTER SSA 子音[ʂ]を表す。
U+114AE 𑒮 TIRHUTA LETTER SA 子音[s]を表す。 s
U+114AF 𑒯 TIRHUTA LETTER HA 子音[h]を表す。 h
従属母音記号
U+114B0 𑒰 TIRHUTA VOWEL SIGN AA 長母音[aː]を表す。 ā
U+114B1 𑒱 TIRHUTA VOWEL SIGN I 短母音[i]を表す。

文字の左側にレンダーされるため、符号上の文字順序と表示上の順序とが入れ替わる。

i
U+114B2 𑒲 TIRHUTA VOWEL SIGN II 長母音[iː]を表す。 ī
U+114B3 𑒳 TIRHUTA VOWEL SIGN U 短母音[u]を表す。 u
U+114B4 𑒴 TIRHUTA VOWEL SIGN UU 長母音[uː]を表す。 ū
U+114B5 𑒵 TIRHUTA VOWEL SIGN VOCALIC R 音節主音化した短母音としてのR(IPA:[ɹ̩])を表す。 [3]
U+114B6 𑒶 TIRHUTA VOWEL SIGN VOCALIC RR 音節主音化した長母音としてのR(IPA:[ɹ̩ː])を表す。 r̥̄[4]
U+114B7 𑒷 TIRHUTA VOWEL SIGN VOCALIC L 音節主音化した短母音としてのL(IPA:[l̩])を表す。 [5]
U+114B8 𑒸 TIRHUTA VOWEL SIGN VOCALIC LL 音節主音化した長母音としてのL(IPA:[l̩ː])を表す。 l̥̄[6]
U+114B9 𑒹 TIRHUTA VOWEL SIGN E 長母音[eː]を表す。

文字の左側にレンダーされるため、符号上の文字順序と表示上の順序とが入れ替わる。

ē
U+114BA 𑒺 TIRHUTA VOWEL SIGN SHORT E 短母音[e]を表す。 e
U+114BB 𑒻 TIRHUTA VOWEL SIGN AI 二重母音[ai̯]を表す。

文字の左側にレンダーされるため、符号上の文字順序と表示上の順序とが入れ替わる。

ai
U+114BC 𑒼 TIRHUTA VOWEL SIGN O 長母音[oː]を表す。

子音の両側にグリフ部分があり、論理的な順序で子音に続くため、ほとんどの処理では 1 つの単位として扱われる。

ō
U+114BD 𑒽 TIRHUTA VOWEL SIGN SHORT O 短母音[o]を表す。 o
U+114BE 𑒾 TIRHUTA VOWEL SIGN AU 二重母音[au̯]を表す。

子音の両側にグリフ部分があり、論理的な順序で子音に続くため、ほとんどの処理では 1 つの単位として扱われる。

au
各種記号
U+114BF 𑒿 TIRHUTA SIGN CANDRABINDU チャンドラビンドゥ。

母音字や母音記号に付き、母音を鼻母音で発音することを表す。

U+114C0 𑓀 TIRHUTA SIGN ANUSVARA アヌスヴァーラ

直後に音節が後続する子音字に付き、直後の子音と同じ調音点鼻音が挿入されることを表す。日本語における「」に相当する。

U+114C1 𑓁 TIRHUTA SIGN VISARGA ヴィサルガ

音節末に[h]を伴うことを表す。

U+114C2 𑓂 TIRHUTA SIGN VIRAMA ヴィラーマ或いはハラント[2]記号。殺母音記号。母音/-a/を発音せず子音のみが読まれることを表す。

レンダー上は、子音連続を表す場合次の文字と縦に並べて繋がったような合字を形成するための不可視の制御文字として機能する。

U+114C3 𑓃 TIRHUTA SIGN NUKTA ヌクター。子音字を拡張して新たな発音を表す際に用いられる。
U+114C4 𑓄 TIRHUTA SIGN AVAGRAHA アヴァグラハ。連音(サンディ)によって語頭の母音 a が消えたことを表す。
U+114C5 𑓅 TIRHUTA GVANG バラモン教ヒンドゥー教における聖典であるヴェーダにおいてアヌスヴァーラとして用いられる記号[2]
U+114C6 𑓆 TIRHUTA ABBREVIATION SIGN 略語を表す省略記号
U+114C7 𑓇 TIRHUTA OM ヒンドゥー教などにおける聖音のオームを表す記号。
数字
U+114D0 𑓐 TIRHUTA DIGIT ZERO 数字の0 0
U+114D1 𑓑 TIRHUTA DIGIT ONE 数字の1 1
U+114D2 𑓒 TIRHUTA DIGIT TWO 数字の2 2
U+114D3 𑓓 TIRHUTA DIGIT THREE 数字の3 3
U+114D4 𑓔 TIRHUTA DIGIT FOUR 数字の4 4
U+114D5 𑓕 TIRHUTA DIGIT FIVE 数字の5 5
U+114D6 𑓖 TIRHUTA DIGIT SIX 数字の6 6
U+114D7 𑓗 TIRHUTA DIGIT SEVEN 数字の7 7
U+114D8 𑓘 TIRHUTA DIGIT EIGHT 数字の8 8
U+114D9 𑓙 TIRHUTA DIGIT NINE 数字の9 9

小分類

このブロックの小分類は「記号」(Sign)、「独立母音字」(Independent vowels)、「子音字」(Consonants)、「従属母音記号」(Dependent vowel signs)、「各種記号」(Various signs)、「数字」(Digits)の6つとなっている[2]

記号(Sign)

この小分類にはティルフータ文字のうち、様々な記号類が収録されている。

独立母音字(Independent vowels)

この小分類にはティルフータ文字のうち、頭子音のない母音の音節を表す際に用いられる独立した母音字が収録されている。

子音字(Consonants)

この小分類にはティルフータ文字のうち、基本的な子音字が収録されている。

従属母音記号(Dependent vowel signs)

この小分類にはティルフータ文字のうち、子音字に結合する母音記号が収録されている。

各種記号(Various signs)

この小分類にはティルフータ文字のうち、母音字や子音字に結合する発音記号などの様々な記号が収録されている。

数字(Digits)

この小分類にはティルフータ文字で用いられる固有の数字が収録されている。

文字コード

履歴

出典

関連項目

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